精巣上体
精巣上体(せいそうじょうたい、英: epididymis)は、精巣を構成する器官の1つ。副睾丸とも呼ばれる。ヒトの場合、ここで最大10億ほどの精子が貯蔵できると考えられている。生殖管の始部をなし、精巣からの精子を精管へ輸送する。
ヒトの精巣上体(長さ約5から6 センチメートル)は三角錐体形を呈し、頭部、体部、尾部に区分され、精巣の上端から後縁にかけて密接する。尾部の末端で精管と連絡する。運動性を持たない未成熟な状態で精巣から運ばれて、隣接する精巣上体(副睾丸)下部の少量の液体中に蓄えられ、そこで成熟しつつ射精の瞬間を待っている。ウマ、ブタ、イヌでは精巣上体の頭部から尾部の区分は不明瞭である。
参考文献
編集- 浜名克己; 中尾敏彦; 津曲茂久 編『獣医繁殖学』(第3)文永堂出版、2006年。ISBN 4-8300-3206-5。
外部リンク
編集- 岡村直道「精巣上体における哺乳動物精子の成熟」『構造生物』第2巻、第1号、1996年4月 。2007年10月22日閲覧。全国書誌番号:00107247。