筑後草野駅
筑後草野駅(ちくごくさのえき)は、福岡県久留米市草野町紅桃林(ことばやし)にある、九州旅客鉄道(JR九州)久大本線の駅である[1]。
筑後草野駅 | |
---|---|
駅舎(2006年9月) | |
ちくごくさの Chikugo-Kusano | |
◄善導寺 (3.1 km) (5.1 km) 田主丸► | |
所在地 | 福岡県久留米市草野町紅桃林[1] |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■久大本線 |
キロ程 | 15.7 km(久留米起点) |
電報略号 | チサ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
120人/日(降車客含まず) -2016年- |
乗降人員 -統計年度- |
241人/日 -2016年- |
開業年月日 | 1928年(昭和3年)12月24日[2][3] |
備考 | 無人駅[1] |
歴史
編集- 1928年(昭和3年)12月24日:鉄道省(国有鉄道)の駅として開業[2][3]。常磐線と福知山線に存在する「草野駅」と混同することから、「筑後」を加えて「筑後草野」と名付けられた。
- 1945年(昭和20年):駅舎がシロアリの被害に遭ったため改築[4]。
- 1963年(昭和38年)2月1日:貨物取扱廃止[3]。
- 1971年(昭和46年)2月20日:荷物扱い廃止[5]。駅員無配置駅となる[6]。
- 1972年(昭和47年)5月:駅舎および土地が草野町商工振興会に払い下げされる[7]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承[2][3]。
- 1989年(平成元年)4月1日:無人駅となる[8]。
- 1992年(平成4年)
- 1994年(平成6年)6月7日:午前2時10分頃、不審火により駅舎全焼[7][8]。
- 1996年(平成8年)11月上旬:駅舎再建[10]。
駅構造
編集相対式ホーム2面2線を有する地上駅[1]、上下線ともに乗り越し分岐器により安全側線が分岐している。以前は棒線駅であったが、1992年(平成4年)に久大本線で特急運行を開始する際の高速化工事により2面2線化された[9]。
1971年(昭和46年)に駅員無配置駅となったが、1972年(昭和47年)5月に駅舎および土地が草野地区商工振興会に払い下げられた[7]後に、宿直室に1名が住み込み、切符の販売と駅の清掃を行っていた[注釈 1]。小荷物取り扱いは、西久大運送の久留米支店員が10時から12時まで詰めて行っていた[4]。
旧駅舎は1994年(平成6年)に火災で焼失したため、1996年(平成8年)に現在の駅舎が久留米市の負担で建築された。しかし、このことが地方財政再建促進特別措置法第24条に抵触するおそれがあったため、落成後しばらくの間は「筑後草野駅」の看板・表記をすることができなかった[10]。草野観光会館を兼ねており、かつては古道具屋が駅舎内で営業をしていたが、空き部屋となっており、駅員も常駐しない無人駅である[1]。待合ベンチと時刻表、便所以外の設備は一切無い。また、本駅から乗車する際は車内で整理券を受け取り、降車時に運賃を支払うか、駅窓口で精算する必要がある。
のりば
編集のりば[11] | 路線 | 方向 | 行先[11] |
---|---|---|---|
1 | ■久大本線 | 上り | 久留米方面 |
2 | 下り | 日田方面 |
利用状況
編集2016年度の1日平均乗車人員は120人である[12]。
駅周辺
編集駅前には駐車場を兼ねた広場がある。駅前の道路を直進するとT字路があり、そこで県道151号(通称:草野並)と交差する。国道210号線を走っていると「筑後草野駅」の所在を示す標識があるが、国道からかなり外れた場所に位置することと、丁字路に出てきたところで駅の所在を示す標識がないため、どこに所在しているのか分かりにくい。「筑後草野駅」の標識が立っている交差点を左折し、道を上っていくと県道151号線の『矢作』という場所に出てくるので、丁字路を左折して道をまっすぐ進んでいくと駅に到着する。
草野並沿いは「草野・紅桃林地区の伝統的町並み」として保存されており、民家が立ち並ぶ中に古民家が保存されている。
- 西鉄バス久留米「草野駅前」バス停 - 県道151号線上。
- 耳納連山登山口
- 久留米市立草野歴史資料館(旧草野銀行本店、国登録有形文化財)
- 山辺道文化館(旧中野病院診療等及び倉庫、国登録有形文化財)
- 船田工業久留米営業所
-
久留米市立草野歴史資料館
-
山辺道文化館
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f 『週刊 JR全駅・全車両基地』 38号 大分駅・由布院駅・田主丸駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年5月12日、19頁。
- ^ a b c 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 27号・豊肥本線/久大本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月24日、24-25頁。
- ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、739頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c 夕刊フクニチ新聞社・編『福岡駅風土記』 1974年 葦書房 P.153
- ^ “日本国有鉄道公示第56号”. 官報. (1971年2月19日)
- ^ 「通報 ●久大本線御井駅ほか3駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1971年2月19日、4面。
- ^ a b c d 「JR・筑後草野駅が全焼、古道具屋のある駅…深夜に不審火」『西日本新聞』西日本新聞社、1994年6月7日、夕刊、13面。
- ^ a b 「JR久大線筑後草野駅が全焼」『交通新聞』交通新聞社、1994年6月8日、3面。
- ^ a b 「特急投入へ工事着々」『交通新聞』交通新聞社、1992年7月1日、3面。
- ^ a b 「駅舎名乗れず観光会館 久留米のJR筑後草野駅【西部】」『朝日新聞』朝日新聞西部本社、1996年11月15日、夕刊、11面。
- ^ a b 筑後草野駅時刻表(JR九州2019.3.16改正)
- ^ 久留米市統計書 (運輸・通信) JR九州各駅の乗降車人員数
関連項目
編集外部リンク
編集- 筑後草野駅(駅情報) - 九州旅客鉄道