第13特科隊
第13特科隊(だいじゅうさんとっかたい、JGSDF 13th Artillery Unit)は、岡山県勝田郡奈義町の日本原駐屯地に駐屯していた、第13旅団の隷下の野戦特科部隊である。
第13特科隊 | |
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創設 | 1962年(昭和37年)1月18日(第13特科連隊) |
再編成 | 1999年(平成11年)3月29日(第13特科隊) |
廃止 | 2024年(令和6年)3月20日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 隊 |
兵科 | 野戦特科 |
所在地 | 岡山県、勝田郡奈義町 |
編成地 |
第13特科連隊:姫路 第13特科隊:日本原 |
上級単位 | 第13旅団 |
担当地域 | 岡山県 |
概要
編集155mmりゅう弾砲 FH70を15門装備する火力戦闘部隊で隊本部、本部管理中隊および3個の射撃中隊から編成されていた。隊長は1等陸佐が充てられ、日本原駐屯地司令を兼ねていた。
1999年(平成11年)3月に第13師団の旅団化に伴い第13特科連隊を縮小改編し編成された。2024年(令和6年)3月に部隊廃止され、中部方面特科連隊第3特科大隊に再編された。
沿革
編集第13特科連隊
- 1962年(昭和37年)1月18日:第13師団創設に伴い、第3特科連隊から分離独立して第13特科連隊が姫路駐屯地において編成完結。第1大隊は第8普通科連隊第1大隊を基幹として出雲駐屯地において編成。
- 1965年(昭和40年)3月31日:日本原駐屯地開設により、第2特科大隊が姫路駐屯地から日本原駐屯地に移駐。
- 1970年(昭和45年)3月10日:師団改編(甲師団)に伴い、第4特科大隊、第5特科大隊第12中隊及び第6大隊第5射撃隊を姫路駐屯地に新編。
- 1971年(昭和46年)3月25日:第13特科連隊主力(第1特科大隊を除く)が姫路駐屯地から日本原駐屯地に移駐。
- 1975年(昭和50年)3月26日:35mm2連装高射機関砲 L-90の配備に伴い、第6大隊を第1~第5射撃隊から第1高射中隊、第2高射中隊に改編。
- 1981年(昭和56年)3月25日:第4特科大隊及び第5特科大隊第12中隊を基幹とし、第6大隊から1個高射中隊を新編して、第2混成団特科大隊を新編。
- 1991年(平成 3年)3月29日:第6大隊が第13高射特科大隊として分離独立し、師団直轄となる。
第13特科隊
- 1999年(平成11年)3月29日:部隊改編。
- 第13特科隊が日本原駐屯地に新編。
- 第13特科連隊第1特科大隊が出雲駐屯地から移駐し、廃止。
警備隊区
編集岡山県隊区の指定部隊の長とともに、岡山県全域を警備隊区とする。
廃止時の部隊編成
編集- 第13特科隊本部
- 本部管理中隊「13特-本」
- 第1射撃中隊「13特-1」
- 第2射撃中隊「13特-2」
- 第3射撃中隊「13特-3」
第13特科連隊廃止時(1999年(平成11年)3月28日)
- 第13特科連隊本部
- 第13特科連隊本部中隊「13特-本」
- 情報中隊「13特-情」
- 第1特科大隊
- 第1特科大隊本部
- 本部管理中隊「13特-1-本」
- 第1射撃中隊「13特-1-1」
- 第2射撃中隊「13特-1-2」
- 第2特科大隊
- 第2特科大隊本部
- 本部管理中隊「13特-2-本」
- 第3射撃中隊「13特-1-1」
- 第4射撃中隊「13特-1-2」
- 第3特科大隊
- 第3特科大隊本部
- 本部管理中隊「13特-3-本」
- 第5射撃中隊「13特-3-1」
- 第6射撃中隊「13特-3-2」
- 第5特科大隊
- 第5特科大隊本部
- 本部管理中隊「13特-5-本」
- 第9射撃中隊「13特-5-9」
- 第10射撃中隊「13特-5-10」
- 第11射撃中隊「13特-5-11」
整備支援部隊
編集歴代隊長
編集代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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1 | 土屋正一 | 1962年 | 1月18日 - 1963年 7月31日第3特科連隊付 | 生徒教育隊教育科長 |
2 | 鈴木靖隆 | 1963年 | 8月 1日 - 1966年 7月15日陸上自衛隊幹部候補生学校総務課長 | 陸上自衛隊関西地区補給処付 |
3 | 秋田良三郎 | 1966年 | 7月16日 - 1967年 3月15日陸上幕僚監部付 | 防衛研修所所員 |
4 | 中野秀樹 | 1967年 | 3月16日 - 1969年 3月16日陸上自衛隊幹部学校付 | 陸上幕僚監部第1部広報班長 |
5 | 塩田信良 | 1969年 | 3月17日 - 1971年 7月15日陸上幕僚監部幕僚庶務室庶務班長 | 第11師団司令部幕僚長 |
6 | 佐々木信雄 | 1971年 | 7月16日 - 1973年 3月15日自衛隊鳥取地方連絡部長 | 第2教育団本部訓練科長 |
7 | 荒田東雄 | 1973年 | 3月16日 - 1975年 3月16日陸上幕僚監部第3部勤務 | 統合幕僚会議事務局第5幕僚室勤務 |
8 | 井元光雄 | 1975年 | 3月17日 - 1977年 3月15日統合幕僚学校学校教官 | 西部方面総監部総務課長 |
9 | 南都健男 | 1977年 | 3月16日 - 1979年 3月15日中部方面総監部第1部勤務 | 自衛隊和歌山地方連絡部長 |
10 | 木下鎮 | 1979年 | 3月16日 - 1980年 7月31日陸上幕僚監部調査部付 | 第1特科団長 (陸将補昇任) |
11 | 高橋洋治 | 1980年 | 8月 1日 - 1982年 8月 1日中部方面総監部調査部調査課長 | 陸上自衛隊幹部学校研究員 |
12 | 岩丸淳一 | 1982年 | 8月 2日 - 1985年 3月15日陸上幕僚監部人事部厚生課 厚生班長 |
陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
13 | 兼安正次郎 | 1985年 | 3月16日 - 1987年 7月31日中部方面総監部人事部人事課長 | 自衛隊体育学校第1教育課長 |
14 | 小出章夫 | 1987年 | 8月 1日 - 1990年 3月15日陸上自衛隊幹部学校学校教官 | 陸上自衛隊富士学校総合研究開発部 主任研究開発官 |
15 | 山上登 | 1990年 | 3月16日 - 1991年 6月30日陸上幕僚監部人事部募集課 総括班長 |
西部方面総監部人事部長 |
16 | 竹田治朗 | 1991年 | 7月 1日 - 1994年 6月30日陸上幕僚監部付 | 東部方面総監部防衛部長 |
17 | 江藤文夫 | 1994年 | 7月 1日 - 1996年 6月30日陸上幕僚監部装備部装備計画課 企画班長 |
陸上幕僚監部防衛部防衛課長 |
末 | 山本麻雄 | 1996年 | 7月 1日 - 1999年 3月28日陸上幕僚監部教育訓練部教育課 教育班長 |
北部方面総監部防衛部長 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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1 | 佐藤暢彦 | 1999年 | 3月29日 - 2000年 7月31日第13師団司令部付付 | 統合幕僚会議事務局第3幕僚室 運用第2班長 |
2 | 山下裕貴 | 2000年 | 8月 1日 - 2002年 3月31日陸上幕僚監部付 | 陸上幕僚監部防衛部防衛課編成班長 |
3 | 武谷博文 | 2002年 | 4月 1日 - 2003年 7月31日陸上幕僚監部人事部厚生課勤務 | 陸上自衛隊幹部学校付 |
4 | 山本由春 | 2003年 | 8月 1日 - 2005年 7月31日第1特科団本部高級幕僚 | 北部方面総監部人事部募集課長 |
5 | 福山尚正 | 2005年 | 8月 1日 - 2008年 3月25日陸上自衛隊富士学校教官 | 防衛医科大学校学生部主任訓練教官 |
6 | 髙橋弘典 | 2008年 | 3月26日 - 2010年 3月22日陸上自衛隊富士学校特科部 訓練評価室長 |
陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
7 | 本間敏弘 | 2010年 | 3月23日 - 2012年 3月29日陸上自衛隊富士学校特科部研究課長 | 陸上自衛隊九州補給処総務部長 |
8 | 青木誠 | 2012年 | 3月30日 - 2013年 8月21日陸上自衛隊幹部学校学校教官 | 陸上幕僚監部防衛部防衛課 防衛調整官 |
9 | 村上賢治 | 2013年 | 8月22日 - 2015年12月17日陸上自衛隊幹部学校付 | 陸上自衛隊研究本部研究員 |
10 | 米良憲一郎 | 2015年12月18日 - 2017年 | 7月31日西部方面総監部人事部厚生課長 | 陸上自衛隊富士学校特科部 訓練評価室長 |
11 | 増田健吾 | 2017年 | 8月 1日 - 2019年 3月25日中央即応集団司令部人事部長 | 第6師団司令部火力調整部長 |
12 | 中川理 | 2019年 | 3月26日 - 2021年 3月14日統合幕僚監部運用部運用第1課勤務 | 陸上自衛隊富士学校管理部 演習場管理課長 |
13 | 坂井健一 | 2021年 | 3月15日 - 2023年 3月12日東北方面総監部防衛部訓練課長 | 部隊訓練評価隊副隊長 |
14 | 西田誠 | 2023年 | 3月13日 - 2024年 3月20日北部方面総監部防衛部防衛課 陸上連絡官 |
第10師団司令部火力調整部長 |
主要装備
編集- 155mmりゅう弾砲 FH70
- 中砲けん引車
- 対砲レーダ装置 JTPS-P16
- 対迫レーダ装置 JMPQ-P13
- 1/2tトラック/73式小型トラック
- 1 1/2tトラック/73式中型トラック
- 3 1/2tトラック/73式大型トラック
- 12.7mm重機関銃
- 89式5.56mm小銃
- 110mm個人携帯対戦車弾
- 84mm無反動砲
- 9mm拳銃
出典
編集『日本砲兵史 : 自衛隊砲兵過去現在未来』(陸上自衛隊富士学校特科会 編 1980.6)
関連項目
編集外部リンク
編集- 陸上自衛隊 日本原駐屯地【公式】サイト
- 陸上自衛隊日本原駐屯地【公式】 (@CAMP_NIHONBARA) - X(旧Twitter)