立花橋 (東海北陸自動車道)
立花橋(たちばなばし)は、岐阜県美濃市の長良川にかかる東海北陸自動車道の橋である。美濃IC - 古城山PAに位置する。東海北陸自動車道の長良川にかかる橋では一番下流側にある。
概要
編集立花橋の下は起点側から国道156号・美濃市道中切新部線・長良川鉄道越美南線・長良川・岐阜県道291号御手洗立花線が通る[1]。特に長良川鉄道越美南線は橋桁に対して約30度に交差する[1]。終点側には立花トンネルがある[1]。
特徴
編集橋脚はP1・P2・P3の3本[1]。径間は起点側から41.750 m、92.000 m、139.500 m、77.250 mとなっている[1]。
現在の下り線の橋梁は連続ラーメン橋としては支間に対して橋脚が低く、さらに支間割り(橋脚間の距離の割り付け)が例を見ないほど不規則な構造である[2]。この構造で橋脚に不安定なモーメントが発生しないよう左右非対称に荷重が掛かるように設計が行われた[2]。さらに曲率半径550 mのS字型カーブがあるため、構造計算で骨組解析を行うにあたりねじりを評価し、主桁部鉄筋の配置計画に反映した[2]。施工時は高架下を通過する道路や鉄道に落下物がないようワーゲン(移動式作業車)の中に設けられた防護設備で行い、更にP1の側径間の施工時に国道156号をまたぐ部分での防護として支保工では当時限界と考えられていた約15 mの吊り支保工を行った[2]。この吊り支保工で側径間側に偏った荷重が掛かっていたため、もう片側の中央径間側に鋼材を載荷することで安定を確保した[2]。P2橋脚部は用地買収が遅れたことでクリープによるたわみが起きたため、あげ越し(たわみを見越してあらかじめ橋などを高い位置で施工すること)は遅延分を反映して行われた[2]。
歴史
編集脚注
編集参考文献
編集- 大山進司・岩竹喜久磨「〈山岳設計〉東海北陸自動車道(美濃IC~美並IC)橋梁構造物の概要」『橋梁』第30巻第11号、橋梁編集委員会、1994年、52-55頁。
座標: 北緯35度34分40.6秒 東経136度56分17.2秒 / 北緯35.577944度 東経136.938111度