株式会社秋田ケーブルテレビ(あきたケーブルテレビ、: Cable Networks Akita Co.,Ltd.)は、秋田県秋田市をエリアとし、テレビ放送、インターネットを業務とするケーブルテレビ局である。また子会社を介し秋田拠点センターアルヴェの民間棟を管理・運営する。

株式会社秋田ケーブルテレビ
Cable Networks Akita Co.,Ltd.
秋田ケーブルテレビ本社(2019年8月15日)
秋田ケーブルテレビ本社(2019年8月15日)
種類 株式会社
略称 CNA
本社所在地 日本の旗 日本
010-0976
秋田県秋田市八橋南一丁目1番3号
北緯39度43分10.0秒 東経140度5分32.0秒 / 北緯39.719444度 東経140.092222度 / 39.719444; 140.092222座標: 北緯39度43分10.0秒 東経140度5分32.0秒 / 北緯39.719444度 東経140.092222度 / 39.719444; 140.092222
設立 1984年(昭和59年)6月12日
業種 情報・通信業
法人番号 9410001000214 ウィキデータを編集
事業内容
    • 有線テレビジョン放送事業
    • 電気通信事業、他
代表者 代表取締役社長 末廣健二
資本金 12億円
従業員数 グループ全体132名
(2019年9月30日現在)
主要株主
(2014年10月現在)
主要子会社
    • 株式会社TEAM CNA CREATION
    • 株式会社TEAM CNA LIFE
    • 株式会社TEAM CNA ENGINEERING
    • 株式会社TEAM CNA SUPPORT
    • 株式会社ALL-A
    • 秋田新都心ビル株式会社
外部リンク www.cna.ne.jp
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概要

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秋田ケーブルテレビ(CNA)は秋田市のほか、同市内企業の出資によって1984年6月12日に設立されるが、採算の見込みが立たず休眠状態となっていた。しかし、放送・通信分野における規制緩和を受け、1994年日商岩井(現:双日)と日本テレコム(現:ソフトバンク)が資本参加し、両社の主導によって1997年12月1日に開局にした[1]

2013年5月2日ノーリツ鋼機の子会社であるNKリレーションズが、オリンパス系列のオリンパスビジネスクリエイツからCNAの株式を取得した為、筆頭株主が交代した[2][3]。また翌2014年9月には、CNAからノーリツ鋼機に対し、自社株取得の申し入れを行い、NKリレーションズが保有する12,000株を約1.7億円で取得している[4]

2013年春、CNAなどケーブルテレビ各社が出資する東京デジタルネットワークと開発にあたってきた「タブレットTV」(CNAスマートテレビ)、がサービスを開始した[5]。さらに2015年2月20日には、NTT東日本の光回線である「フレッツ光」のサービス卸を利用したCNA光ネットラインの取り扱いを県下全域を対象に開始した他[6]、同年4月1日からチャンネル数を増やし自主制作番組を充実させるとしている[7]

2014年6月13日、本社を従来の秋田市八橋鯲沼町から八橋南1丁目の「秋田県小児療育センター」として使用されてきた建物に移転。新社屋には作品展などを開く「ギャラリースペース」も併設された[8]

2015年9月、秋田市立体育館の命名権を取得し、「CNAアリーナ★あきた」とした。2022年現在、Bリーグ秋田ノーザンハピネッツのホームアリーナとなっている。

2019年12月、総務省東北総合通信局に地域限定の高速通信規格「ローカル5G」の免許申請。CNAアリーナ★あきたと大潟村の農場に基地局を設置して、翌2020年6月から電波を発射。スポーツ中継やスマート農業の推進に活用していくとしている[9][10]

2020年3月25日付で、秋田拠点センターアルヴェの民間棟を管理・運営する秋田新都心ビルの全株式を双日から取得して子会社化した。買収で収益基盤の強化を図り、アルヴェを拠点に5Gを活用した情報サービスなども検討する[11][12]

2023年4月1日付で、2028年3月31日までの期限付きで、由利本荘市CATVセンター指定管理者になり[13]、事実上のエリア拡大となる。

難航を極めた開局

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昭和50年代後半(1980年代前半)にかけ、全国各地で都市型CATVの開局が相次ぎ、早速、秋田でも秋田商工会議所を発起の中核として、1984年6月12日にCNAは設立。設立直後には、地元での購読シェアが実に90%以上を誇るともいわれる秋田魁新報に「秋田にも多チャンネルの時代が来る」などと謳われた広告が掲載され、当時NHK、民放局も含めて全4チャンネルのみの視聴しか叶わなかった秋田市周辺の住民は、CNAの開局に大きな期待を抱いた。しかし秋田放送秋田テレビおよび秋田魁新報の地元マスコミ3社が、秋田商工会議所や関係機関等に「設立の再考」を訴えた他、バブル崩壊による景気の冷え込みもあり、設立事務所は同商工会議所内で休眠状態に陥ってしまった。

永らく開局に向けた前向きな話は聞かれなかったが、秋田商工会議所会頭で県経済界の顔役であった五代目辻兵吉が大々的に開局の音頭をとり、またその後の放送・通信分野の規制緩和による日商岩井と日本テレコムの資本参加を受け、会社設立13年目の1997年12月1日に開局に至った[1]。開局後、秋田魁新報のラ・テ欄では読者からの要望も踏まえ、地元地上波放送局と同サイズでCNA加入者のみ視聴可能なTBS系列IBC岩手放送(テレビ)の番組欄が掲載される様になった[注釈 1]

デジタル放送の再送信については、長野県内の一部ケーブルテレビ局によるキー局の無断再送信が問題となった関係で交渉が難航していたが、2010年4月1日に再送信開始に向けての試験放送を開始、同15日に正式に開始された[14]

サービスエリア

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主な放送チャンネル

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地上波系列別再送信局

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NHK-G NHK-E NNN/NNS ANN JNN TXN FNN/FNS JAITS
NHK秋田 秋田放送 秋田朝日放送 IBC岩手放送[15] 秋田テレビ

テレビ局

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ID HD SD 放送局
1 D01(D011 - 012) NHK総合秋田
2 D02(D021 - 023) NHKEテレ秋田
4 D04(D041 - 042) ABS秋田放送
5 D05(D051 - 053) AAB秋田朝日放送
6 D06(D061 - 063) IBC岩手放送
8 D08(D081 - 082) AKT秋田テレビ
10 D10(D101) CNAコミュニティチャンネル総合
D10(D102) CNAご案内チャンネル
12 D12(D121) CNAコミュニティチャンネルメイン
D12(D122) NHKワールド JAPAN
BS1 B101 - 102 NHK BS
BS4 B141 - 143 BS日テレ
BS5 B151 - 153 BS朝日
BS6 B161 - 163 BS-TBS
BS7 B171 - 173 BSテレ東
BS8 B181 - 183 BSフジ
BS9 B191 - 193 WOWOW
BS10 B200 スター・チャンネル
BS11 B211 BS11
BS12 B222 BS12 トゥエルビ
B231 - 232 放送大学テレビ
B260 BS松竹東急
B265 BSよしもと
J500 えんてれ
J701 コミュニティチャンネル
ショップチャンネル
J711 QVC
J513 フジテレビNEXT
J515 フジテレビTWO
J722 MONDO TV
J724 囲碁・将棋チャンネル
J525 LaLa TV
J729 旅チャンネル
J530 J SPORTS 3
J531 J SPORTS 1
J532 J SPORTS 2
J533 J SPORTS 4
J534 スカイA
J535 GAORA
J536 日テレジータス
J537 ゴルフネットワーク
J514 フジテレビONE
J740 FIGHTING TV サムライ
J541 釣りビジョン
J548 チャンネル銀河
J550 チャンネルNECO
J551 ファミリー劇場
J552 日本映画専門チャンネル
J553 時代劇専門チャンネル
J754 Dlife
J555 スーパー!ドラマTV
J556 ムービープラス
J557 アクションチャンネル
J758 ミステリーチャンネル
J559 ザ・シネマ
J563 衛星劇場
J764 東映チャンネル
J565 TBSチャンネル1
J766 テレ朝チャンネル1
J567 日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ
J769 V☆パラダイス
J570 スペースシャワーTV
J771 Mnet
J773 MUSIC ON! TV
J774 歌謡ポップスチャンネル
J576 TAKARAZUKA SKY STAGE
J580 カートゥーン ネットワーク
J781 キッズステーション
J582 アニマックス
J783 アニメシアターX
J589 TV5MONDE
J790 日経CNBC
J792 CNNj
J793 日テレNEWS24
J794 TBS NEWS
J595 テレ朝チャンネル2
J596 ディスカバリーチャンネル
J597 アニマルプラネット
J798 ヒストリーチャンネル
J799 ナショナル ジオグラフィック
J810 グリーンチャンネル
J811 グリーンチャンネル2
J812 SPEEDチャンネル
J951 レインボーチャンネル
J952 ミッドナイト・ブルー
J953 パラダイステレビ
J401 (4K) ケーブル4K

ラジオ局

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デジタル 放送局
BS531 放送大学ラジオ

CNAコミュニティチャンネル

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地上波アナログ10ch、地上波デジタル10chと12ch、CS701chで放送。「CNAコミュニティサロン」は1日5回放送している自社製作による地域情報番組。その他、朝夕の秋田市内の道路状況を伝える「道路LIVE情報」や朝日ニュースター・野村の自由学校等アニメ、各種情報番組も織り交ぜながら24時間放送する。かつては、同ch内で第一興商スターカラオケ大人の音楽専門TV◆ミュージック・エアカートゥーンネットワーク(現在はCSデジタル780chで放送)・ニコロデオン(閉局)も放送していた。

  • 朝日ニュースター(月曜 - 土曜 1:00 - 7:00・日曜 1:00 - 10:00)
  • 道路LIVE情報(平日 7:00 - 9:00・18:00-19:00)
  • CNAわくわくスクエア(毎日 10:00 - 12:00・13:00 - 15:00・16:00 - 18:00・20:00 - 22:00・23:00 - 25:00)
  • どきどきわくわくお金の話(月曜・水曜・金曜・日曜 22:00 - 23:00 / 火曜・木曜・土曜 15:00 - 16:00)
  • 野村の自由学校(月曜・水曜・金曜・日曜 15:00 - 16:00 / 火曜・木曜・土曜 22:00 - 23:00)

脚注

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注釈

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  1. ^ 秋田県は、全国47都道府県で事実上唯一TBS系列の視聴が広範囲に渡って困難な地域であり、他に福井徳島佐賀もJNN系列局がないが、これら地域は隣県にあるJNN系列局(主にMROMBSRKB)が広範囲で地元CATVにより再送信されている。また特に徳島や佐賀においては県境が平野や海で繋がっている箇所が多いため、隣県局の直接受信も可能。これに対し秋田県は三方を山に囲まれている為、隣県局を直接受信可能な地域が少ない(沿岸部では鶴岡中継局からの在形局電波を直接受信可能だが、在盛・在青局電波を直接受信可能な地域は大幅に限られる)。それだけでもTBS系列の放送局(IBC)を受信しているCNAの存在意義は大きい。秋田県内にある他のCATV局も由利本荘市CATVセンターTUYを、大館ケーブルテレビATVをそれぞれ再送信している。

出典

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  1. ^ a b 「秋田CATV 来月開局 将来は独自番組も」『朝日新聞』秋田版 1997年11月12日
  2. ^ “ノーリツ鋼機、オリンパス4子会社を買収 医療事業を強化”. 日本経済新聞. (2013年3月29日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASGD29055_Z20C13A3TJ1000/ 2014年8月19日閲覧。 
  3. ^ 子会社による株式会社日本医療データセンター、フィード株式会社、株式会社アイメディック、および株式会社秋田ケーブルテレビ等の株式の取得に関するお知らせ” (PDF). ノーリツ鋼機株式会社 (2013年3月29日). 2014年8月21日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ “ノーリツ鋼機(7744)、秋田ケーブルテレビの株式譲渡”. M&Aニュース. (2014年9月29日). http://ma-times.jp/9218.html 2014年11月5日閲覧。 
  5. ^ 日経ニューメディア (2013年3月7日). “TDN参加ケーブルテレビ局が「タブレット TV」を共同開発、今春から5局で先行サービス”. ITpro. https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20130307/461563/ 2014年8月24日閲覧。 
  6. ^ “秋田ケーブルテレビが「光」サービス-県内全域で”. 秋田経済新聞. (2015年2月17日). http://akita.keizai.biz/headline/2185/ 2015年4月17日閲覧。 
  7. ^ “秋田ケーブルテレビがチャンネル拡充 地域情報番組など”. 秋田経済新聞. (2015年4月7日). http://akita.keizai.biz/headline/2220/ 2015年4月17日閲覧。 
  8. ^ “秋田ケーブルテレビが本社移転-秋田美大と連携でギャラリーも併設”. 秋田経済新聞. (2014年6月12日). http://akita.keizai.biz/headline/2018/ 2014年8月21日閲覧。 
  9. ^ “秋田ケーブルテレビ、「ローカル5G」免許申請”. 日本経済新聞. (2019年12月24日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53742510U9A221C1L01000/ 2020年3月28日閲覧。 
  10. ^ “CNAがローカル5G免許申請 スポーツ動画など配信へ”. 秋田魁新報. (2019年12月25日). https://www.sakigake.jp/news/article/20191225AK0007/ 2020年3月28日閲覧。 
  11. ^ “秋田ケーブルテレビ、秋田駅東口ビル管理会社を買収”. 日本経済新聞. (2020年3月26日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57273880W0A320C2L01000/ 2020年3月28日閲覧。 
  12. ^ “CNAがアルヴェ管理会社を買収 5G情報サービスの拠点に”. 秋田魁新報. (2020年3月26日). https://www.sakigake.jp/news/article/20200326AK0002/ 2020年3月28日閲覧。 
  13. ^ 二木佳奈「由利本荘市CATVセンター CNAが運営を開始 指定管理制導入、5年間」『秋田魁新報』2023年4月25日、20面。
  14. ^ “IBC岩手放送(TBS系)のデジタル放送を同時再送信で放送開始”. 株式会社秋田ケーブルテレビ. (2010年3月15日). http://www.cna.ne.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=280 2014年8月24日閲覧。 
  15. ^ 以前はIBCではなく、テレビユー山形(TUY)が再送信されていた。

関連項目

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外部リンク

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