日本私鉄労働組合総連合会

私鉄総連から転送)

日本私鉄労働組合総連合会(にほんしてつろうどうくみあいそうれんごうかい、略称:私鉄総連(してつそうれん)、英語:General Federation of Private Railway Workers' Unions of Japan、略称:PRU)とは、日本鉄道会社、バス会社等の労働組合全国連合組織である。

日本私鉄労働組合総連合会
(私鉄総連)
General Federation of Private Railway Workers' Unions of Japan
(PRU)
本部
設立年月日 1947年昭和22年)1月10日
組織形態 産業別労働組合
加盟団体数 233組合
組合員数 111,965人
国籍 日本の旗 日本
本部所在地 108-0074
東京都港区高輪4-3-5
法人番号 4010405002405 ウィキデータを編集
加盟組織 日本労働組合総連合会
全日本交通運輸産業労働組合協議会
国際運輸労連
支持政党 立憲民主党
公式サイト 日本私鉄労働組合総連合会
シンボル 重なり合う赤と緑の旗の上に「PRU」

JRグループ等を除く大手私鉄をはじめとした日本の鉄道会社、タクシーハイヤー会社、バス会社の社内労働組合などが加盟しており、旧総評系の流れを汲んでいる。

日本労働組合総連合会(連合)、全日本交通運輸産業労働組合協議会(交運労協)、国際運輸労連(ITF)に加盟している。

概要

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1947年(昭和22年)1月10日に、69組合・10万余人が参加して大阪で結成された。北海道東北関東北陸中部関西中国四国九州の9つの地方連合会(地連)がある。沖縄と、ハイヤータクシー専業の組合について、本部直加盟になっている。各地連の下にブロック、さらに「県私鉄」などの組織がある。

JRグループ各社の労働組合、国や地方公共団体出資第三セクター鉄道会社の労働組合(東京地下鉄労働組合[注 1]など一部を除く)及び公営交通事業を行っている地方公共団体交通部門の労働組合(公務員)は加盟していない。

なお、旧大阪市交通局から民営化された大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の労働組合は引き続き全日本自治団体労働組合(自治労)に加盟したままだが、大阪メトロの子会社である大阪シティバスの労働組合は2020年に自治労を脱退し、大阪交通シティバス労働組合として私鉄総連に加盟した[1][2]

上記の通り大半が運輸関連の労働組合だが、三重交通グループ(三重交通グループホールディングス)の関連企業として加盟した鳥羽シーサイドホテル労働組合のような例もある[1]

2009年7月の定期大会で、これまで支援してきた社会民主党渕上貞雄[注 2]が政界引退を表明した事に伴い、2010年第22回参議院議員通常選挙から民主党および同党候補である、板倉一幸を支援することを決めた。板倉はこの参議院選挙で落選したが、2011年に函館市議に復帰した[注 3]。なお、一部は社会民主党支持を打ち出している(江ノ島電鉄相模鉄道など)。

 
2011年7月5日、準組織内議員の辻元清美衆議院議員と共に大畠章宏国土交通大臣に要望を行う渡辺幸一委員長、住野敏彦副委員長(役職は当時)

国会に組織内議員が不在となったこともあり、鳩山由紀夫内閣において国土交通副大臣であった辻元清美と関係を深め、以降は「準組織内」議員として扱うようになった[4][注 4][5]

2019年の第25回参議院議員通常選挙に関し、組織内候補として擁立[6]した新人の森屋隆[注 5]立憲民主党)が比例区にて当選を果たした。これにより、9年ぶりに国会に組織内議員が誕生した。

2021年の第49回衆議院議員総選挙で辻元清美は落選したが、翌2022年の第26回参議院議員通常選挙において私鉄総連は辻元を「準組織内」候補とすることを決定[7]。同選挙に立憲民主党から比例代表候補として出馬した辻元は40万票以上の得票を獲得して当選し[8]、国政復帰を果たした。

組織

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  • 私鉄北海道地方労働組合
  • 私鉄東北地方連合会
  • 私鉄関東地方連合会
    • 大手、東京、千葉、両毛、甲神静のブロックがある。
  • 私鉄北陸地方連合会
  • 私鉄中部地方連合会
  • 私鉄関西地方連合会
    • 兵庫・和歌山などのブロックがある。
  • 私鉄中国地方労働組合
  • 私鉄四国地方連合会
  • 私鉄九州地方連合会
  • 私鉄沖縄県労働組合連合会
  • 私鉄総連ハイタク協議会
  • 青年女性協議会(青女協)
    • 概ね31歳未満の組合員による組織である。組合員同士の交流促進のため、スポーツ大会や交流キャンプの他、「平和友好祭・私鉄山の祭典」と「私鉄沖縄交流」を隔年で行う。以前は「青年婦人協議会(青婦協)」と称していた。規模の小さい会社の場合、合理化で若い社員が減り、青女協の組織が縮小するといった問題が発生している職場もある。
    • (注)組合役員の改選時期に合わせて青女協メンバーの入れ替えを行なう。その時点で31歳になっていれば脱会することになる。通常2年に1回改選なので、タイミングによっては1-2年多くやることになる(改選時期に30歳11か月なら、さらに2年後の改選時までメンバーになる)。

主な活動・行事

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本部、地連、各単組で行われている。

  • 春闘
  • 春闘勝利!総決起集会
  • 公共交通利用促進キャンペーン
  • 平和友好祭・私鉄山の祭典(青年女性協議会)
  • 私鉄バスのうたごえ(青年女性協議会)
  • 私鉄沖縄交流(青女協)
  • 私鉄山の祭典と隔年(偶数年)で5月の平和行進時期に合わせて実施されている。全国の私鉄青年女性が沖縄で反戦平和学習を行い、私鉄沖縄の仲間たちと交流を深め合う取り組み。派遣に関しては地連毎にカンパ活動を行い、派遣者を送っている。
  • 私鉄総連激励・民鉄協抗議行動(春闘の時期に日本民営鉄道協会の前に行って集会をする)
    • 大手中央集団交渉による団体交渉がなくなって民鉄協抗議行動が数年後に廃止。現在は、私鉄総連激励行動のみ開催されている(主催:関東地連青年女性協議会)。

組合歌

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組織内議員

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参議院議員

脚注

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注釈

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  1. ^ 東京メトロは前身の帝都高速度交通営団時代から私鉄総連に加盟している。
  2. ^ 渕上は西日本鉄道労組出身で、1989年から参議院議員を通算4期務め、社民党の副党首なども歴任していた。
  3. ^ 板倉は函館バス労組出身で、函館市議を務めていた[3]
  4. ^ 名鉄など一部の私鉄労組は森屋隆と同じく組織内議員としている。
  5. ^ 森屋は西東京バス労組出身で、前回2016年7月の第24回参議院議員通常選挙にも当時の民進党から比例区に出馬。約10万票余りの得票を獲得したが落選している。
  6. ^ 私鉄出身ではないため。

出典

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  1. ^ a b 新加盟組合”. 日本私鉄労働組合総連合会. 2022年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月14日閲覧。
  2. ^ 構成組織一覧ブロック別 関西(41組合)”. 日本私鉄労働組合総連合会. 2023年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月14日閲覧。
  3. ^ 私鉄総連、民主支援へ…社民支援の民間労組ゼロにYOMIURI ONLINE2009-7-17 2009-10-27閲覧
  4. ^ 第85回定期大会特集
  5. ^ a b 名古屋鉄道労働組合 組織内議員
  6. ^ “私鉄総連、立憲民主党から擁立 次期参院選の組織内候補”. 西日本新聞. (2018年2月1日). https://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/390718/ 2018年3月5日閲覧。 
  7. ^ 辻元清美は“敵前逃亡”、蓮舫は社長業に? 八方ふさがりの立憲民主党はどこに向かうのか
  8. ^ 参院選2022 開票速報”. 日本放送協会. 2023年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月14日閲覧。

関連項目

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日本の交通機関の労働組合
その他

外部リンク

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