福岡県町村会汚職事件
概要
編集福岡県町村会幹部が2002年から2008年までの約6年間に架空の請求書を提出する等の方法によって総額約1400万円の裏金を捻出し、一部を町村会幹部が遊興費に浪費する一方で700万円を福岡県町村会として中島孝之福岡県副知事ら福岡県幹部への接待費に費やした[1]。また、2007年8月に中島孝之福岡県副知事は後期高齢者医療制度を運営する広域連合の議員定数や事務局経費の負担金について市側よりも町村側に有利になるよう便宜を図る目的で添田町長だった山本文男福岡県町村会会長から現金100万円を受け取った[2]。
2009年11月に福岡県町村会の不正経理事件が明らかになり、さらに福岡県副知事が絡む贈収賄事件に発展した[3]。福岡県警察の捜査の結果、福岡県副知事や添田町長を含め、計5人が収賄罪・贈賄罪・詐欺罪で立件された(詐欺事件の立件対象被害金額は287万円[4])。
- 中島孝之福岡県副知事 - 懲役2年執行猶予3年・追徴金100万円(求刑:懲役2年・追徴金100万円、収賄罪)[2]
- 山本文男添田町長・福岡県町村会会長 - 懲役1年執行猶予3年(求刑:懲役1年、贈賄罪)[2]
- 福岡県町村会事務局長 - 懲役1年執行猶予3年(求刑:懲役1年、贈賄罪)[2]
- 福岡県町村会事務局次長 - 懲役3年執行猶予4年(求刑:懲役3年、詐欺罪)[5]
- 福岡県町村会業務課参事 - 懲役3年執行猶予4年(求刑:懲役3年、詐欺罪)[5]
また、中島孝之福岡県副知事以外に接待を受けた福岡県幹部4人は立件されなかったものの福岡県職員倫理規則に違反したとして、事件発覚時に退職していた福岡県企画地域振興部長を除き、福岡県市町村支援課長に減給10%(3カ月)、福岡県商工部長と福岡県商工部副理事に戒告処分がそれぞれ下された[6]。