石見川本駅
石見川本駅(いわみかわもとえき)は、島根県邑智郡川本町大字川本弓市にあった、西日本旅客鉄道(JR西日本)三江線の駅[2](廃駅)である。
石見川本駅 | |
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廃線後の駅舎(2020年7月、信用金庫移転後) | |
いわみかわもと Iwami-Kawamoto | |
◄因原 (3.7 km) (2.0 km) 木路原► | |
島根県邑智郡川本町大字川本[1] 弓市593 | |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■三江線 |
キロ程 | 32.6 km(江津起点) |
電報略号 | カモ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線[1][2] |
乗車人員 -統計年度- |
18人/日(降車客含まず) -2017年- |
開業年月日 | 1934年(昭和9年)11月8日[1][2][3] |
廃止年月日 | 2018年(平成30年)4月1日[4] |
備考 |
歴史
編集- 1934年(昭和9年)11月8日:国有鉄道三江線の石見川越駅 - 当駅間開業に伴い、一般駅(有人駅)として開業[1][2][3]。当初は終着駅[3]。
- 1935年(昭和10年)12月2日:三江線が当駅から石見簗瀬駅まで延伸し、途中駅となる[3]。
- 1955年(昭和30年)
- 1975年(昭和50年)8月31日:当駅を含む江津駅 - 三次駅間全通により三江北線が現行の三江線の一部となり、当駅も同線の所属となる[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道が継承[3]。
- 1999年(平成11年)3月:直営駅から、ジェイアール西日本米子メンテックによる業務委託駅となる[5]。
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)7月10日:この日を最後に、自動券売機を撤去。
- 2005年(平成17年)6月30日:中国ジェイアールバスの特急「江の川号」「銀山号」はこの日限りで廃止されて、同時に川本本線・川本北線も廃止された。
- 2018年(平成30年)4月1日:三江線の全線廃止に伴い、廃駅となる[4]。
- 2020年(令和2年)7月21日:駅構内(旧駅舎)に、島根中央信用金庫川本支店が移転する[6][7]。
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廃線前の駅舎(2008年1月)
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廃線後の駅舎(2019年9月、信用金庫移転前)
駅構造
編集相対式ホーム2面2線を持ち、交換設備を有する地上駅であった[1][2]。構内東側(上りホーム側)に駅舎があり、下りホームへは江津方の跨線橋で連絡していた[1]。下りホームの外側には、保線車両留置のための側線が数本敷設されていた。
廃止時は、浜田鉄道部が管理し、ジェイアール西日本米子メンテックが駅業務を受託する業務委託駅であった。なお、7時20分から12時10分の間、当駅の係員は三江線内の各無人駅の清掃に従事するため不在となっており、2004年7月10日をもって自動券売機の稼働を終了したため、係員不在時間帯には他の無人駅同様に降車駅で運賃を精算することになっていた。
以前は土曜以外に夜間滞泊があった。1987年4月1日時点[8] では、平日夜間に江津駅 - 当駅間を往復する列車があった。廃止直前のダイヤでは、上りのみ当駅止まり・始発の列車があった。浜原方面から到着した列車が、ホームでの留置時間の後に改めて江津方面行きとなっていた。
晩年の三江線は、当駅から江津駅まで、列車の行き違い可能な駅はなかった。
2023年(令和5年)1月時点で、旧駅構内にあった跨線橋などは撤去されているが、当駅附近の線路やかつての駅舎・ホームなどの施設は維持され「鉄道遺産」として観光などに活かす取り組みが行われている[9][10]。このうち旧石見川本駅の駅舎は島根中央信用金庫川本支店として利用されている[9]。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 三江線 | 上り | 江津方面 |
2 | 下り | 浜原・三次方面 |
- 2017年3月時点で駅掲示時刻表にのりば番号が記載されている。駅舎側(上り)が1番のりばである。
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構内(2008年1月)
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駅名標(2020年7月、廃駅後)
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島根中央信用金庫移転後、かつての駅名標は駅外壁と構内窓口上にそれぞれ設置された(2020年7月)
利用状況
編集近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。なお、1994年度は249人、1984年度は452人だった。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
1999 | 178 |
2000 | 168 |
2001 | 145 |
2002 | 137 |
2003 | 122 |
2004 | 101 |
2005 | 103 |
2006 | 90 |
2007 | 105 |
2008 | 96 |
2009 | 79 |
2010 | 62 |
2011 | 48 |
2012 | 35 |
2013 | 23 |
2014 | 23 |
2015 | 22 |
2016 | 22 |
2017 | 18 |
駅周辺
編集- 川本町役場
- 川本警察署
- 川本郵便局
- 山陰合同銀行
- 島根県立島根中央高等学校[2]
- 島根県立川本高等学校 - 2009年3月まで
- 江の川
- 温湯城跡
バス路線
編集当駅前のバス停は三江線廃止後もそのまま存続しており、鉄道の廃止代替バス2路線などが発着することで交通拠点としての機能を維持している。
なお、三江線廃止後にバス停の名称が「石見川本」に統一され、同線の廃止代替路線として石見交通の江津川本線および大和観光の川本美郷線の運行が始まった。
その他
編集隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g 『山陰駅旅』今井出版、2015年10月1日、247頁。ISBN 978-4-906794-90-4。
- ^ a b c d e f g h 『週刊 JR全駅・全車両基地』 59号 三次駅・備後落合駅・宇都井駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年10月6日、21頁。
- ^ a b c d e f g 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 33号 木次線・堺線・芸備線・呉線・可部線・福塩線・三江線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年3月7日、25頁。
- ^ a b c “近年廃止された鉄軌道路線” (PDF). 国土交通省. 2019年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月2日閲覧。
- ^ “第一回三江線代替交通確保調整協議会 資料3 別紙4 三江線における経営努力” (PDF). 国土交通省 中国運輸局 (2016年12月20日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ “川本支店移転オープンについて” (PDF). 島根中央信用金庫 (2020年7月15日). 2020年7月21日閲覧。
- ^ “旧三江線の駅舎がリニューアル再出発 石見川本駅がしんきん支店に(島根・川本町)|山陰中央テレビ”. 山陰中央テレビ (2020年7月20日). 2020年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月6日閲覧。
- ^ 交通公社の時刻表1987年4月号復刻版
- ^ a b “川本町と三江線” (PDF). ぶらり、かわもと. 川本町観光ガイド. 川本町観光協会. pp. 8-9 (2022年7月). 2024年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月30日閲覧。
- ^ 「今度は足こぎ、旧三江線の線路快走 石見川本駅跡にレールバイク」『中国新聞デジタル』2020年10月30日。オリジナルの2023年1月6日時点におけるアーカイブ。2024年7月30日閲覧。
- ^ “三江線神楽愛称駅名・大型愛称駅名板・神楽演目解説” (PDF). ぶらり三江線WEB. 三江線活性化協議会. 2016年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月14日閲覧。