眼球定理
主張
編集眼球定理の主張は次の通り[2]。
- 中心がそれぞれ である2つの円 が、どちらかがもう一方の円の中心を内包していない位置にあるとする。 を端点とする に接する2半直線とそれぞれ、 の交点を 、 としてそれらが成す弦について が成り立つ。
眼球定理は、1960年、ペルーの数学者であるアントニオ・グティエレス(Antonio Gutierrez)が発見した[3]。しかし、Eyeball theoremという名が出現する以前の1938年、G.W.エヴァンス(Evans)が問題提起と解決をしていた[4]。エヴァンスはまた、眼球定理は以前に試験で出題されたものだと述べている[5]。
眼球定理を発展させると、 を を通る の接線の接点を結んだ直線、 をそれぞれ と の第二交点として が成り立つことが分かる[4]。
証明
編集図において より 。したがって 。同様にして が示される。。
関連する定理
編集1842年の愛知県の算額によれば、図の様に、円と、もう一方の円に対して円の反対側の点を通るもう一方の円の接線に接する円の半径は等しい[7]。
関連項目
編集出典
編集- ^ リチャード・オクラ・エルウィス『マスペディア1000』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2016年12月23日、133頁 。
- ^ Claudi Alsina, Roger B. Nelsen: Icons of Mathematics: An Exploration of Twenty Key Images. MAA, 2011, ISBN 978-0-88385-352-8, pp. 132–133
- ^ David Acheson: The Wonder Book of Geometry. Oxford University Press, 2020, ISBN 9780198846383, pp. 141–142
- ^ a b José García, Emmanuel Antonio (2022), “A Variant of the Eyeball Theorem”, The College Mathematics Journal 53 (2): 147-148.
- ^ Evans, G. W. (1938). Ratio as multiplier. Math. Teach. 31, 114–116. DOI: https://doi.org/10.5951/MT.31.3.0114.
- ^ The Eyeball Theorem at cut-the-knot.org
- ^ Géry Huvent (2008). Sangaku. Le mystère des énigmes géométriques japonaises. Dunod. p. 24, 65-66.
参考文献
編集- Antonio Gutierrez: Eyeball theorems. In: Chris Pritchard (ed.): The Changing Shape of Geometry. Celebrating a Century of Geometry and Geometry Teaching. Cambridge University Press, 2003, ISBN 9780521531627, pp. 274–280
外部リンク
編集- Weisstein, Eric W. "Eyeball Theorem". mathworld.wolfram.com (英語).
- Eyeball Theorem at Geometry from the Land of the Incas