白根火山ロープウェイ
白根火山ロープウェイ(しらねかざんロープウェイ)は、群馬県吾妻郡草津町にかつて存在した草津観光公社のロープウェイである。白根火山ゴンドラとも呼ばれた。
概要
編集当ロープウェイは草津国際スキー場のスキー利用者専用のリフトとして建設され、1960年(昭和35年)に完成した。その後、当ロープウェイが2度架け替えられた。名称はロープウェイとなっていたが搬器はゴンドラリフトであった。グリーンシーズンも観光用として基本的に通年運行した。草津国際スキー場中ほどに位置する山麓駅(さんろくえき)と、逢ノ峰と本白根山の間に位置する山頂駅(さんちょうえき)とを結んでいた。山麓駅は殺生河原付近にあり、国道292号に隣接している。山頂駅は標高2,027mにあり、山頂駅からは弓池近隣の白根レストハウスまで白根山シャトルバス(無料)が運行されていた。「わんこ入園料」を別途支払うことで、ペット犬を一緒に乗せることができた[1]。
2018年1月23日、草津白根山の本白根山が噴火し、噴石の直撃により山頂駅の屋根に穴が開いたほか、ゴンドラの窓ガラスが割れるなどの被害を受けた。施設の一部が立入禁止区域に含まれており、火口のうち一つはロープウェイから100メートル程度の至近距離にあるため、草津町の黒岩信忠町長は「警戒区域から外すことは難しい。どこかで重い決断をすることになる」と廃止も視野に検討する考えを示した[2][3][4]。
そして同年2月9日、再開することなく廃止とする旨が発表された[5]。山頂駅には各種観測機器が設置されているため、廃止後も存置される予定となっている。
歴史
編集路線データ
編集- 全長:2,400m
- ゴンドラ:6人乗り
- 索道の方式:単線自動循環式普通索道
- 線路水平長:
- 線路傾斜長:
- 高低差:
- 運転速度:
- 所要時間:約8 - 10分
- 設計製作メーカー:日本ケーブル、CWA
営業時間
編集廃止以前の営業時間は9:00 - 16:20(冬季は16:00)まで。整備点検のための運休期間もあった。
標高差が大きい山岳部にあるため、風速18m/sの強風を観測すると運転を一時見合わせすることもあった[12]。
駅一覧
編集山麓駅 - 山頂駅
交通アクセス
編集ロケ地使用
編集- Gメン'75 第72話『恐怖のロープウェイ』(1976年10月2日放送)
脚注
編集- ^ “白根火山ロープウェイ”. HONDA. 2018年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
- ^ “群馬)中腹ゲレンデ再開へ 草津国際「安全性問題ない」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2018年1月26日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “草津白根山噴火:被災ロープウエー 町長「廃止も視野」”. 毎日新聞 (2018年1月26日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “草津白根山噴火、噴石の直撃受けたロープウェイの閉鎖検討”. TBS (2018年1月26日). 2018年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
- ^ “「再開は不可能」噴石被害のロープウェー廃止へ”. 読売新聞 (2018年2月9日). 2022年3月22日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “1960年代の出来事”. 草津温泉. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “初代白根火山ロープウェイの写真”. www.kusatsu-onsen.ne.jp. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “1970年代の出来事”. 草津温泉. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “白根火山ゴンドラ山麓駅の写真”. 草津温泉. 2022年3月22日閲覧。
- ^ 草津温泉いでゆ 2014年10月号 - ウェイバックマシン(2014年10月6日アーカイブ分) - 草津町。p.19に白根火山ゴンドラの写真あり。
- ^ “1980年代の出来事”. 草津温泉. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “よくある質問”. 草津国際スキー場. 2014年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 白根火山ロープウェイ|ロープウェイ&リフト - ウェイバックマシン(2014年10月6日アーカイブ分) - 草津観光公社 草津国際スキー場
- 白根火山ロープウェイ|観光 - ウェイバックマシン(2015年5月25日アーカイブ分) - 草津町
座標: 北緯36度37分47.3秒 東経138度33分2.4秒 / 北緯36.629806度 東経138.550667度