狂った血の女
『狂った血の女』(くるったちのおんな、イタリア語: Sanguepazzo、英語: Wild Blood)は2008年のイタリア・フランスのドラマ映画。監督はマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ、出演はモニカ・ベルッチとルカ・ジンガレッティなど。ムッソリーニ政権下のイタリアを舞台に、実在の女優ルイザ・フェリーダと俳優オズワルド・ヴァレンティの自堕落な関係とその末路を映画化した作品である。
狂った血の女 | |
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Sanguepazzo | |
監督 | マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ |
脚本 |
レオーネ・コロンナ マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ エンツォ・ウンガリ |
製作 |
エリック・ウーマン アンジェロ・バルバガッロ ファブリツィオ・ザッピ |
出演者 |
モニカ・ベルッチ ルカ・ジンガレッティ |
音楽 | フランコ・ピエルサンティ |
撮影 | ロベルト・フォルツァ |
編集 | ロベルト・マッシローリ |
製作会社 |
BiBi Film Paradis Films Orly Films Rai Fiction ライ・チネマ Canal+ 他 |
配給 |
01ディストリビューション Océan Films |
公開 |
2008年5月23日 2008年7月9日 |
上映時間 | 154分[1] |
製作国 |
イタリア フランス |
言語 |
イタリア語 フランス語(一部) |
興行収入 |
932,866[2] 330,171[3] |
日本では劇場未公開だが、DVDが2011年10月14日に発売された[4]他、WOWOWでは2012年2月10日[5]に『女優ルイザ 快楽の女』のタイトルで放送された[1][6]。
ストーリー
編集1936年夏、ファシスト党による一党独裁政権下にあったイタリアで、人気俳優だがセックスとコカインに溺れた自堕落な生活を送っているオズワルド・ヴァレンティは新人女優ルイザと出会い、2人は深い仲となる。一方、ルイザは上流階級出身で紳士的な新進監督ゴルフィエロ・ゴフレディに見出され、ルイザ・フェリーダとして人気女優となる。ルイザはゴルフィエロに惹かれつつも、オズワルドとの関係を続け、事実上の妻となる。
第二次世界大戦が始まり、ローマでの映画製作が難しくなる中、オズワルドは誘われるままに精鋭部隊デチマ・マス師団の中尉となる。しかし、戦争で劣勢となり、ファシストらの降伏が時間の問題となると、1945年4月20日(イタリア解放の5日前)、ミラノでオズワルドはルイザと共にパルチザンに投降する。ファシスト党の広告塔となり、殺人や拷問に加担した疑いのあるオズワルドとルイザに対し、パルチザンは処刑を命じるが、パルチザンに加わっていたゴルフィエロはルイザを救うために2人に裁判を受けさせようと、命令に背いて2人を連行する。
ところが結局、2人はろくな裁判を受けられないまま、4月30日未明、逃がしてやるとの部隊長ベロの言葉に従って街中に出たところをベロの命令により射殺され、遺体は路上に放置される。遺体の脇には看板が立てられ、そこには2人が処刑されたことが記されていた。
キャスト
編集- ルイザ・フェリーダ: モニカ・ベルッチ - 新人女優。
- オズワルド・ヴァレンティ: ルカ・ジンガレッティ - 人気男優。
- ゴルフィエロ・ゴフレディ: アレッシオ・ボーニ - 反ファシズムの映画監督
- ベロ・マロジン: マウリツィオ・ドナドーニ - ルイザとオズワルドを処刑したパルチザン。
製作
編集映画監督ゴルフィエロ・ゴフレディはルキノ・ヴィスコンティをモチーフにした架空の人物である[7]。
受賞歴
編集第64回ナストロ・ダルジェント賞で美術賞と衣裳賞の2部門にノミネートされ、衣裳賞を受賞している。
出典
編集- ^ a b “映画 狂った血の女<未> (2008)について”. allcinema. 2020年7月7日閲覧。
- ^ “Wild Blood” (英語). Box Office Mojo. 2020年7月7日閲覧。
- ^ “Wild Blood” (英語). Box Office Mojo. 2020年7月7日閲覧。
- ^ “狂った血の女 [DVD]”. amazon.co.jp. 2021年9月8日閲覧。
- ^ “2012年2月 月間番組表” (PDF). WOWOWオンライン. 2021年9月8日閲覧。
- ^ “女優ルイザ 快楽の女”. WOWOWオンライン. 2012年1月23日閲覧。
- ^ “Sanguepazzo (2008) - Trivia” (英語). IMDb. 2013年5月31日閲覧。