燔祭
燔祭(はんさい、英語: Holocaust、ヘブライ語: קורבן עולה)とは、ユダヤ教とキリスト教において生贄の動物(雄の牛・羊・やぎ、はとに限る)を祭壇で焼いて神に捧げる儀式のことである。奉献された犠牲動物は完全に祭壇で焼かれるため、特別に神聖な捧げ物とされ、その一部なりとも祭司なり奉献者の食用に供してはならない。ヘブライ語では「オラー」と呼ばれる。『レビ記』においてモーセが定めたこの供犠は、後にヨーロッパに輸入され、ギリシャ語経由でホロコーストと訳されることとなった[1][2]。 英語の旧約聖書レビ記1章9節では、「burnt offering」「burnt sacrifice」と記されているが、 フランス語のレビ記1章9節ではHolocauste(ホロコースト)、イタリア語ではOlocausto、スペイン語ではHolocausto、ポルトガル語ではHolocaustoまたはOlocaustoと記されている[3]。
脚注
編集- ^ 長田陽一「燔祭/ホロコーストと応答可能性」『京都光華女子大学研究紀要』第48巻、京都光華女子大学、2010年12月、57-88頁、ISSN 1346-5988、CRID 1050564287605871616。
- ^ 日本国語大辞典, ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,大辞林 第三版,日本大百科全書(ニッポニカ),精選版. “燔祭(はんさい)とは”. コトバンク. 2020年8月24日閲覧。
- ^ BibleHub.com Leviticus 1:9
関連項目
編集- 他文化の火を使った奉納儀式