燃え殻 (作家)

日本の小説家

燃え殻(もえがら、1973年 - )は、日本小説家エッセイストコラムニストラジオパーソナリティ[1]神奈川県横浜市生まれ。

燃え殻もえがら
誕生 1973年(50 - 51歳)
日本の旗 日本神奈川県横浜市
職業 小説家
エッセイスト
コラムニスト
ラジオパーソナリティ
テレビ美術制作会社・社員
言語 日本語
活動期間 2017年 -
ジャンル 小説
エッセイ
コラム
代表作ボクたちはみんな大人になれなかった
すべて忘れてしまうから
あなたに聴かせたい歌があるんだ
公式サイト 燃え殻 公式サイト
ウィキポータル 文学
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「燃え殻」のペンネームの由来は、彼がファンであるミュージシャン堀込泰行のソロ・プロジェクト「馬の骨」のファーストアルバムに収録された同名楽曲から取られたもので、後述のTwitterのアカウントに用いたものを著述業でもペンネームとして使い、堀込本人からも許諾を得ている[2]

経歴

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デビュー前

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小学2年の時に原因不明の脱毛で髪を含め体毛が抜けたのを発端に激烈ないじめ受け[3]脱毛症は数年後に治っものの、そのような体験から中学、高校ではクラスになじめず多くの時間を一人で過ごす[4]

その一方で、中・高校では、B4サイズの紙で新聞を作りほぼ毎日教室に貼っており、学校行事などを書き連ね、先生を題材にした4コマ漫画を描くが、誰からも褒められず、いつも破かれていた[4]

高校時代からは「週刊朝日」の「山藤章二の似顔絵塾」へ投稿するようになり、20歳のころ、竹中直人タモリイチローなど少なくとも7回掲載されている[4]。荷ほどきされたばかりの雑誌をチェックするため発売日の深夜にコンビニに通い、掲載を確認するとガッツポーズをとっていた[4]

親に大学受験を勧められ2浪するも叶わず、未来に希望が見いだせなかったころに「ウッチャンナンチャンのオールナイトニッポン」や「鶴光の噂のゴールデンアワー」などのラジオ番組への投稿を始めるようになり、時々放送で紹介される[4]

燃え殻は上記の新聞作りや雑誌、ラジオ番組への投稿を、置かれた現実から目をそらすための逃避、命綱と回顧している[4]

その後、専門学校の宣伝関係コースへ進学、講師陣のやる気のなさ、提出した課題を評価されなかったことに落胆するも、気を取り直して量で勝負だと課題を毎回50点提出すると講師にやる気が伝わり、提出内容を評価されるものもあり喜びを感じる[4]

専門学校を卒業するもこれといった就職先がなく、工場でエクレアなどの激安商品を箱詰めするバイトなどを経て、1997年、都内のテレビ美術制作会社でのバイトを開始、厳しい納期、限られた予算のなかでバラエティー番組に必要な小道具の制作にあたる[5]。数年後正社員になるが、ハードな仕事を続けるうちに体が悲鳴をあげ入院。小道具の制作から離れ、採用の仕事なども担当するようになる[5]

2007年、新規事業立ち上げのためテレビ以外の業界へ飛び込み営業することになり[6]、それが切っ掛けで始めたTwitterへの投稿が注目を浴び、新潮社の編集者から作品執筆を依頼するDMを受け取り、著述業の世界に足を踏み入れる[7]

デビュー後

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2017年、テレビ美術制作会社に勤務する傍ら、note運営のコンテンツ配信サイト・cakes[注 1]にて連載された『ボクたちはみんな大人になれなかった』で小説デビュー。ベストセラーとなり同作はのちにNetflixで映画化された。

2020年、『週刊SPA』(扶桑社)に連載したエッセイをまとめた『すべて忘れてしまうから』が刊行され、のちにDisney+テレビ東京でドラマ化された。

2021年、『週刊SPA』(扶桑社)にメディア・ミックス原作を担当した『あなたに聴かせたい歌があるんだ』の漫画(作画:おかざき真里)が連載され、のちにHuluにてドラマ化された。

作品リスト

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小説

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エッセイ

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アンソロジー収録

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「」内が燃え殻の作品

  • 異人と同人 1 第二十九回・文学フリーマーケット東京(2019年11月 ネコノス)「縦に裂きたい」
  • もう一杯、飲む?(2021年5月 新潮文庫)「これがいいんだ」
  • 小説新潮(2021年8月号 新潮社)「巣ごもり読書日記」[10] - 後に『夢に迷ってタクシーを呼んだ』文庫特典として収録
  • ベスト・エッセイ2024(2024年6月 光村図書出版)「おっぱい足りてる?」[11]

その他

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連載

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  • 燃え殻さんに聞いてみた。(『文春オンライン』2017年1月26日 - 2018年5月26日 文藝春秋[12] - 人生相談
  • すべて忘れてしまうから (『週刊SPA』2018年9月11日号 - 2021年1月12日号 扶桑社[13][14]
  • それでも日々は続くから(『週刊新潮』 2021年2月18日増大号 - 連載中 新潮社)[9][15]
  • 明日をここで待っている (『夜リラタイム』 2021年5月 - 2022年3月 株式会社 中村)- Web連載(月一連載)[16]
  • 断片的回顧録ふたたび (『夜リラタイム』 2022年4月9日 - 2023年3月21日 株式会社 中村)- Web連載(月一連載)[16]
  • 明けないで夜(『BRUTUS Web』2024年1月10日 - 6月26日)[9] - Web連載、J-WAVEの番組『BEFORE DAWN』と連携(隔週連載)[17]
  • シーフードドリアを食べ終わるころには(『週刊女性』 2024年6月18日号 - 連載中 主婦と生活社) - エッセイ(不定期連載)[18]
  • もの語りをはじめよう(『GetNavi web』2024年9月17日 - 連載中 ワン・パブリッシング) - エッセイ(月一連載)[19]

メディア・ミックス

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テレビドラマ

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テレビ東京

配信ドラマ

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Hulu

映画

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朗読劇

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漫画

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メディア出演

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ラジオ

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2022年8月31日にサイトの公開を終了[8]

出典

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  1. ^ "「君は小説を書け、書かなきゃ絶交だ」人気作家・燃え殻さんが明かした異色の経歴「気づいたらフォロワー10万人を超えていた」". 週刊女性PRIME. 主婦と生活社. 1 June 2024. 2024年6月1日閲覧
  2. ^ 今週は、小説家の燃え殻さんをお迎えしました。小さい頃から音楽を好んで聴いていたという燃え殻さん。最初に買った音楽作品は...”. J-WAVE. J-WAVE (2023年3月3日). 2024年2月11日閲覧。
  3. ^ “「自分がなぜ物書きなのか、いまも謎」長い不遇時代を越え、人気作家になった燃え殻の原点”. AERA dot. (朝日新聞出版). (2024年7月26日). https://dot.asahi.com/articles/-/228995?page=2 2024年8月2日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g “「自分がなぜ物書きなのか、いまも謎」長い不遇時代を越え、人気作家になった燃え殻の原点”. AERA dot. (朝日新聞出版). (2024年7月26日). https://dot.asahi.com/articles/-/228995?page=3 2024年8月2日閲覧。 
  5. ^ a b “「自分がなぜ物書きなのか、いまも謎」長い不遇時代を越え、人気作家になった燃え殻の原点”. AERA dot. (朝日新聞出版). (2024年7月26日). https://dot.asahi.com/articles/-/228995?page=4 2024年8月2日閲覧。 
  6. ^ “「自分がなぜ物書きなのか、いまも謎」長い不遇時代を越え、人気作家になった燃え殻の原点”. AERA dot. (朝日新聞出版). (2024年7月26日). https://dot.asahi.com/articles/-/228995?page=5 2024年8月2日閲覧。 
  7. ^ 燃え殻さんに聞く、ニューノーマル時代の相談事への寄り添い方や相談相手の見つけ方”. ソフトバンクニュース. ソフトバンク (2021年3月24日). 2024年2月11日閲覧。
  8. ^ コンテンツ配信サイト「cakes」終了へ 10年の歴史に幕...広報「note事業集中のため」”. J-CAST ニュース. 株式会社ジェイ・キャスト (2022年5月25日). 2024年2月11日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p INFORMATION”. 燃え殻. 2024年2月11日閲覧。
  10. ^ コロナ禍の続く今、あの人は何を読んでいるのだろう?「こんな時代の読書日記」で、本のある日常を覗き見!”. PR TIMES. 株式会社 PR TIMES (2021年7月20日). 2024年2月11日閲覧。
  11. ^ 多彩な書き手による、79篇の珠玉のエッセイ『ベスト・エッセイ2024』6月24日(月)発売!”. PR TIMES. 株式会社 PR TIMES (2024年6月24日). 2024年8月30日閲覧。
  12. ^ 燃え殻さんに聞いてみた。”. 文藝春秋. 2024年2月11日閲覧。
  13. ^ SPA!(スパ) 2018年9/11号 (発売日2018年09月04日)2024年9月26日確認
  14. ^ SPA!(スパ) 2021年1/12号 (発売日2021年01月05日)2024年9月26日確認
  15. ^ 政界のシーラカンス「森喜朗」の図太い神経に障る「二人の女」”. 新潮社. 新潮社 (2021年2月10日). 2024年2月11日閲覧。
  16. ^ a b 燃え殻”. 樹の恵本舗 株式会社 中村. 株式会社 中村. 2024年10月17日閲覧。
  17. ^ 明けないで夜”. BRUTUS Web. マガジンハウス. 2024年10月17日閲覧。
  18. ^ シーフードドリアを食べ終わるころには”. 週刊女性PRIME. 主婦と生活社. 2024年10月17日閲覧。
  19. ^ もの語りをはじめよう”. GetNavi web. ワン・パブリッシング. 2024年10月17日閲覧。
  20. ^ 成田凌・黒木華・コムアイ出演の朗読劇「湯布院奇行」が本日千秋楽”. ステージナタリー. ナターシャ (2021年9月30日). 2024年2月11日閲覧。
  21. ^ SPA!(スパ) 2021年9/21・28合併号 (発売日2021年09月14日)”. 日刊SPA!. 扶桑社 (2021年9月14日). 2024年2月11日閲覧。
  22. ^ SPA!(スパ) 2021年12/28・1/4合併号 (発売日2021年12月21日)”. 日刊SPA!. 扶桑社 (2021年12月21日). 2024年2月11日閲覧。
  23. ^ “「ボクたちはみんな大人になれなかった」マンガ版がイブニングで、スーパーマン企画も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年10月26日). https://natalie.mu/comic/news/450933 2024年2月11日閲覧。 
  24. ^ イブニング 2022年3月22日のツイート2024年2月11日閲覧。
  25. ^ コミックDAYS すべて忘れてしまうから2024年2月11日確認

外部リンク

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