熊本県立美術館
熊本県立美術館(くまもとけんりつびじゅつかん、英: Kumamoto Prefectural Museum of Art)は、熊本県熊本市中央区にある県立の美術館。
熊本県立美術館(本館) Kumamoto Prefectural Museum of Art | |
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情報 | |
用途 | 美術館 |
設計者 | 前川國男建築設計事務所[1] |
構造設計者 | 横山建築構造設計事務所 |
施工 | 間組 |
建築主 | 熊本県 |
事業主体 | 熊本県 |
管理運営 | 直営 |
構造形式 | RC造 |
敷地面積 | 14,200 m² [1] |
建築面積 | 3,793.65 m² [2] |
延床面積 |
7,942.85 m² [1] ※(6,670 m2) [注釈 1] |
階数 | 地上3階、地下1階[1] |
エレベーター数 | 3基(乗用1+荷物用2)[2] |
着工 | 1974年5月17日[1] |
竣工 | 1976年1月31日[1] |
開館開所 | 1976年3月4日[3] |
所在地 |
〒860-0008 熊本市中央区二の丸2番 |
座標 | 北緯32度48分27.3秒 東経130度42分2.0秒 / 北緯32.807583度 東経130.700556度座標: 北緯32度48分27.3秒 東経130度42分2.0秒 / 北緯32.807583度 東経130.700556度 |
備考 |
第19回BCS賞(1978年) 第6回JIA 25年賞大賞(2006年) |
熊本県立美術館(分館) Kumamoto Prefectural Museum of Art Chibajo Branch | |
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情報 | |
用途 | 美術館 |
旧用途 | 図書館 |
設計者 | トーレス&ラベニア・大和設計共同体[2][注釈 2] |
構造設計者 | 大和設計 |
施工 | 浅沼組・坂口建設建設工事JV[4] |
建築主 | 熊本県 |
事業主体 | 熊本県 |
管理運営 | 株式会社熊本県弘済会(指定管理者)[5][6][注釈 3] |
構造形式 | RC造、S造 |
敷地面積 | 4,071.43 m² [4][2] |
建築面積 | 1,797.15 m² [2] |
延床面積 | 5,084.62 m² [4][2] |
階数 | 地上4階、塔屋1階、地下1階[4][2] |
エレベーター数 | 2基(乗用1+荷物用1)[2] |
着工 | 1991年10月1日[4][2] |
竣工 | 1992年10月9日[4][2] |
開館開所 | 1992年10月20日[3] |
所在地 |
〒860-0001 熊本市中央区千葉城町2番18号 |
座標 | 北緯32度48分24.1秒 東経130度42分28.8秒 / 北緯32.806694度 東経130.708000度 |
備考 | 第4回BELCA賞(1994年) |
概要
編集本館は、熊本城二の丸公園の敷地内にあり、設計は前川國男。熊本県在住の版画家である浜田知明コレクション(「浜田知明室」で常時公開)や、県内の装飾古墳の模型を展示した「装飾古墳室」[8]などが知られる。また、美術教育を普及させる活動の場としても活用され、絵画実技講座や鑑賞会・講演会の実施や、親子で参加できるワークショップなども行われている[8]。所蔵コレクションは約3,300点[8]。
2006年に日本建築家協会25年賞大賞を受賞[9]、2017年にDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選定されている[10]。
分館(英: Kumamoto Prefectural Museum of Art Chibajo Branch)は、熊本城本丸東側の千葉城町にあり、地上4階、地下1階建ての建物である。これは、旧熊本県立図書館を、くまもとアートポリスプロジェクト事業の一環として、スペインの建築家が設計を担い、天草の自然石を用いて熊本城の石垣との調和を重視しつつ大幅に改築したもので[8]、1992年10月20日に開館した[3]。
所蔵品
編集西洋美術では幼少期を熊本で過ごした藤田嗣治(レオナール=ツグハル・フジタ)を中心に、ルノワールの『胸に花を飾る少女』やロダンの『接吻』などを始めとし、版画類なども展示する。日本美術としては熊本藩時代の文化を継承した矢野派や狩野派の属する絵画や書画類。また熊本県ゆかりの焼物類や近代絵画・彫刻なども展示する。[8]
熊本県は熊本藩主細川家に伝来する文化財の保存・公開をしている東京の財団法人永青文庫と協定を結び、館内に『細川コレクション 永青文庫展示室』(別棟)を新設し、2008年(平成20年)4月から、定期的に所蔵品を借り受けつつ、内容を入れ替えながら展示を行っている[11]。2012年(平成24年)4月には本館2階展示室の第1室の改修により永青文庫の常設展示室としてリニューアルオープンして拡充している[3]。
この他、NHK熊本放送局受信料徴収係を務めながら絵画・版画・茶道具・工芸品など数多くの古美術品や現代美術作品を蒐集した今西菊松(1913年 - 1987年)による『今西コレクション』がある。蒐集品には肉筆浮世絵250点のほか、漆芸家音丸耕堂(人間国宝)、人形作家平田郷陽(人間国宝)、漆芸家増村益城(人間国宝・熊本県上益城郡益城町出身)ら現代工芸作家から今西が直接購入した作品などがある。今西の没後、遺族より大部分が寄贈され、現在当館に総数440点が所蔵されている[8]。
施設案内
編集本館
編集- 1階
- 企画展示室、装飾古墳室
- 中2階
- ロビー(入口)、喫茶店
- 2階
- 常設展示室、浜田知明室、事務室
- 別棟
- 細川コレクション永青文庫展示室
分館
編集- 1階
- 入口、フロント・ギャラリー、展示室1
- 2階
- 展示室2
- 3階
- 事務室
- 4階
- 展示室3、喫茶店
ギャラリー
編集-
本館 喫茶室
-
本館 ロビー
-
本館 エントランス付近
交通アクセス
編集本館
編集- 熊本都市バス 熊本城周遊バス「しろめぐりん」熊本城・二の丸駐車場バス停 - 芝生を横断して約200m
- 熊本市電B系統 蔚山町電停 - 護国神社、藤崎台県営野球場の前を通って約700m
- 熊本都市バス・産交バス蔚山町バス停 - 蔚山町電停近く
分館
編集- 熊本都市バス 熊本城周遊バス「しろめぐりん」県立美術館分館前バス停 - 分館前の通りにある
- 熊本市電A系統・B系統 熊本城・市役所前電停 - 坪井川を渡って市役所方向へ約500m
- 産交バス・熊本電鉄バス・熊本バス・熊本都市バス 市役所前バス停 - 数ヶ所あるので注意。約100~500mの範囲にある
脚注
編集注釈
編集- ^ a b 括弧内は『前川國男建築展図録』(2005年発行)の"主要建築作品リスト"によるもので、開館当初のころの数値。のちに多目的室増設や本館改修工事が行われる前のもの(出典の「沿革」[3]を参照)。
- ^ ホセ・アントニオ・マルティネス・ラペーニャ、エリアス・トーレス・トゥーア、大和設計の共同体[4]。
- ^ 2010年4月に指定管理者制度を導入[7]。
出典
編集- ^ a b c d e f “建築概要”. 熊本県立美術館. 熊本県. 2024年3月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 熊本県立美術館 2021, p. 5, 施設・設備の概要.
- ^ a b c d e “沿革”. 熊本県立美術館. 熊本県. 2024年3月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g “県立美術館分館”. 熊本県. 2024年3月12日閲覧。
- ^ 指定管理者制度について(熊本県ホームページ)
- ^ “プライバシーポリシー”. 熊本県立美術館分館. 2024年3月12日閲覧。
- ^ 熊本県立美術館 2021, p. 3, 沿革.
- ^ a b c d e f 『熊本県の博物館』 熊本県立美術館、熊本日日新聞社、1993年、24-27頁。ISBN 4-905884-22-5。
- ^ 第6回 日本建築家協会25年賞(2006年度) - ウェイバックマシン(2012年6月29日アーカイブ分)
- ^ DOCOMOMO. “熊本県立美術館”. docomomo. 2022年6月8日閲覧。
- ^ 「細川コレクション 永青文庫展示室 オープン!!」『View』通巻第125号、熊本県立美術館、2008年6月、2頁。
参考文献
編集- 『熊本県立美術館年報』(2021年度)熊本県立美術館 。
関連項目
編集- くまもとアートポリス - 本館は「くまもとアートポリス'92既存選定建造物」、分館は「くまもとアートポリスプロジェクト」