火工品(かこうひん)とは、火薬または爆薬を利用して爆発反応の生起、伝達、その他の目的に適合するように加工した製品である。

海上自衛隊では武器弾薬一般を「火工品」と呼んでいる[1]

日本の工業上の分類では工業雷管、電気雷管、信管実包空包導火線導爆線コンクリート破砕器砲弾爆弾魚雷自動車エアバッグのインフレーターなどが火工品に当たる[2]

日本語の火工品に該当する英語はなく、上記の製品は外国では通常の火薬か爆薬に分類されている。

日本独自にこのような区分が存在するのは、日本の法令上では火薬や爆薬の貯蔵、運搬、消費等の規制や手続きが非常に煩雑であり扱いにくいという問題が関係している。

前述のような事情から、火薬や爆薬の運用上の利便性のために、火工品には法令上「火薬」または「爆薬」と扱われる物よりも簡易な取扱いや消費が認められている。

なお、法令上の用語としては火薬・爆薬・火工品の総称を「火薬類」と呼ぶ。

火薬類取締法第二条では火工品の定義を以下のように定めている[3]

脚注

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  1. ^ 防衛装備庁における火薬類の取扱いについて(通達)” (PDF). 防衛省情報検索サービス. 防衛省 (2015年10月1日). 2024年9月23日閲覧。
  2. ^ 火工品製造”. ラジエ工業. 2024年9月23日閲覧。
  3. ^ 火薬類取締法”. e-Gov法令検索. デジタル庁. 2024年9月23日閲覧。

関連項目

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