濃紅銀鉱
濃紅銀鉱(のうこうぎんこう、pyrargyrite)は、銀、アンチモンを含む硫化鉱物。三方晶系。よく似た淡紅銀鉱とともにルビー・シルバー(紅銀鉱)と呼ばれ、紅色を呈する。銀の重要な鉱石鉱物。
濃紅銀鉱 | |
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分類 | 硫化鉱物 |
化学式 | Ag3SbS3T |
結晶系 | 三方晶系 |
へき開 | 三方向に明瞭 |
モース硬度 | 2.5 |
光沢 | 金剛光沢、金属光沢 |
色 | 暗赤色 |
条痕 | 暗赤色 |
比重 | 5.8 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
概要
編集やや半透明とも、ほぼ不透明ともいえる濃紅色を呈し、表面は金属光沢を有する。宝石扱いには至らないものの、鉱物収集家には人気がある。
標本について
編集遊離した銀の劣化が進行するため、空気中で放置しておくと暗紅色~黒色に変化する。このため、レプリカも流通している。
他の銀の化合物と同時に産出されることが多いため、かつて金・銀鉱山が多数存在した日本では多くの標本が残されている。日本の博物館で展示されている標本は、かつて国内で稼働していた鉱山から採取したものが多く、経年変化のために紅色を留めているものは少ない。
似た鉱物
編集関連項目
編集参考文献
編集- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 松原聰・宮脇律郎 『国立科学博物館叢書5 日本産鉱物型録』 東海大学出版会、2006年、ISBN 978-4-486-03157-4。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
外部リンク
編集- Pyrargyrite(mindat.org)
- Pyrargyrite Mineral Data(webmineral.com)