激愛 (リンダ・ロンシュタットのアルバム)
『激愛』(Mad Love)は歌手、ソングライター、プロデューサーのリンダ・ロンシュタットによる1980年に発売された10枚目のスタジオアルバム。ビルボードのアルバムチャートに当時のレコードとしても、女性アーティストとしても初めての5位で初登場し[2]、すぐにロンシュタットにとって7年連続となる100万枚以上を売り上げたアルバムとなった。このアルバムはプラチナ・ディスクに認定され[3]、グラミー賞にもノミネートされた。
『激愛』 | ||||
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リンダ・ロンシュタット の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1979年10月24日 - 1980年1月10日、Record One(カリフォルニア州ロサンゼルス) | |||
ジャンル | ||||
時間 | ||||
レーベル | アサイラム | |||
プロデュース | ピーター・アッシャー | |||
リンダ・ロンシュタット アルバム 年表 | ||||
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『激愛』収録のシングル | ||||
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このアルバムにはニール・ヤングの「まぼろしの恋人」(Look Out for My Love)と並んでエルヴィス・コステロの「パーティ・ガール」(Party Girl)、「ガールズ・トーク」(Girls Talk)および「トーキング・イン・ザ・ダーク」(Talking in the Dark)が収録されている。クリトーンズのファーストアルバム Thin Red Line からも3曲が採用されている。コステロの「トーキング・イン・ザ・ダーク」がリーナ・ラヴィッチのスタイルで演奏されていることから、『激愛』はしばしばニュー・ウェイヴやパンクに分類されることがある。
このアルバムからは熱狂的な「お願いだから」と痛々しく訴えかける「涙がいっぱい」という全米トップ10ヒットが生まれた。「アイ・キャント・レット・ゴー」がこのアルバムからの3曲目のヒットシングルとなった。ロンシュタットはビルボード誌の1980年のナンバーワン女性アーティストに選べれ多。これは彼女にとって4回目の栄誉となった(1975年、1977年、1978年にも選ばれている)。リンダはシングル「お願いだから」でグラミー賞の最優秀女性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス部門にノミネートされた。イギリスではこのアルバムは65位となった。
リリースから31年後の2011年、『激愛』は廃盤となった。このアルバムはワーナー/ライノの「オリジナル・アルバム・シリーズ」(オリジナルのLPジャケットの小さな複製にそれぞれのCDが入った5枚組のボックスセット)の一部として2012年に再発売されたが、このボックスセットもすでに廃盤である。2018年、フライデー・ミュージックはピンクのLP盤の限定版をリリースした[4]。
専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
オールミュージック | [5] |
ロバート・クリストガウ | B- [6] |
ローリング・ストーン | (mixed) [7] |
The Rolling Stone Album Guide | [8] |
収録曲
編集# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「激愛 - Mad Love」 | マーク・ゴールデンバーグ | |
2. | 「パーティ・ガール - Party Girl」 | エルヴィス・コステロ | |
3. | 「お願いだから - How Do I Make You」 | ビリー・スタインバーグ | |
4. | 「アイ・キャント・レット・ゴー - I Can't Let Go」 | チップ・テイラー、アル・コーゴニ | |
5. | 「涙がいっぱい - Hurt So Bad」 | テディ・ランダッツォ、・ボビー・ワインスタイン、ボビー・ハート |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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6. | 「まぼろしの恋人 - Look Out for My Love」 | ニール・ヤング | |
7. | 「愛は買えない - Cost of Love」 | ゴールデンバーグ | |
8. | 「ジャスティン - Justine」 | ゴールデンバーグ | |
9. | 「ガールズ・トーク - Girls Talk」 | コステロ | |
10. | 「トーキング・イン・ザ・ダーク - Talking in the Dark」 | コステロ | |
合計時間: |
パーソネル
編集- リンダ・ロンシュタット – リード・ボーカル、バッキング・ボーカル(4, 6)
- ビル・ペイン – キーボード
- マイケル・ボディカー – シンセサイザー(10)
- ダン・ダグモア – エレクトリック・ギター(1-6, 8, 9, 10)、エレクトリック・ギター・ソロ(1, 6)
- マーク・ゴールデンバーグ – エレクトリック・ギター(1-4, 7-10)、バッキング・ボーカル(1, 3, 7)、エレクトリック・ギター・ソロ(3, 4)
- ダニー・コーチマー – エレクトリック・ギター(5)、エレクトリック・ギター・ソロ(5)
- マイク・オールドリッジ – ドブロ(6)
- ピーター・バーンスタイン – アコースティック・ギター(9)
- ボブ・グラウブ – ベース・ギター
- ラス・カンケル – ドラムス
- ピーター・アッシャー – タンバリン(4)、パーカッション(9)
- スティーヴ・フォアマン – パーカッション(9)
- ワディ・ワクテル – バッキング・ボーカル(1, 7)
- ニコレット・ラーソン – バッキング・ボーカル(3, 4, 9)
- ローズマリー・バトラー – バッキング・ボーカル(4, 9)
- ケニー・エドワーズ – バッキング・ボーカル(8)
- アンドリュー・ゴールド – バッキング・ボーカル(8)
製作
編集- ピーター・アッシャー – プロデューサー
- ヴァル・ギャレイ – 録音、ミキシング
- ニコ・ボラス – 録音助手
- マイク・リース – マスタリング
- ダグ・サックス – マスタリング
- マスタリング:ザ・マスタリング・ラボ(カリフォルニア州ハリウッド)
- コッシュ – 美術監督、デザイン
- ピーター・ハウ – 写真撮影
チャート
編集チャート(1980年) | 最高順位 |
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Australia (Kent Music Report)[9] | 6 |
オランダ (MegaCharts)[10] | 37 |
ニュージーランド (RMNZ)[11] | 22 |
ノルウェー (VG-lista)[12] | 34 |
United Kingdom (Official Charts Company) | 65 |
US Billboard 200[13] | 3 |
脚注
編集- ^ Cateforis, Theo (2011). Are We Not New Wave? : Modern Pop at the Turn of the 1980s. University of Michigan Press. p. 40. ISBN 0-472-03470-7
- ^ “Billboard 200 Week ofMarch 15, 1980”. 2020年10月14日閲覧。
- ^ “Gold & Platinum - RIAA”. riaa.com. 2020年10月14日閲覧。
- ^ “LINDA RONSTADT - MAD LOVE (180 GRAM AUDIOPHILE PINK VINYL/LIMITED ANNIVERSARY EDITION) LP”. fridaymusic.com. 2020年10月14日閲覧。
- ^ Allmusic review
- ^ Robert Christgau review
- ^ Rolling Stone review
- ^ Brackett, Nathan; Hoard, Christian (2004). The Rolling Stone Album Guide. New York City, New York: Simon and Schuster. p. 701. ISBN 0-7432-0169-8 . "rolling stone linda ronstadt album guide."
- ^ Kent, David (1993). Australian Chart Book 1970–1992 (illustrated ed.). St Ives, N.S.W.: Australian Chart Book. p. 258. ISBN 0-646-11917-6
- ^ "Dutchcharts.nl – Linda Ronstadt – Mad Lovee" (in Dutch). Hung Medien. October 22, 2019閲覧。
- ^ "Charts.org.nz – Linda Ronstadt – Mad Lovee". Hung Medien. October 22, 2019閲覧。
- ^ "Norwegiancharts.com – Linda Ronstadt – Mad Lovee". Hung Medien. October 22, 2019閲覧。
- ^ "Linda Ronstadt Chart History (Billboard 200)". Billboard. October 22, 2019閲覧。