波号第二百四潜水艦
波号第二百四潜水艦[注釈 3](はごうだいにひゃくよんせんすいかん)は、日本海軍の潜水艦。波二百一型潜水艦の4番艦。太平洋戦争末期に竣工して練習用として用いられ、戦後解体された。
波号第二百四潜水艦 | |
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進水直後の波号第二百四潜水艦 (1945年6月1日、佐世保海軍工廠) | |
基本情報 | |
建造所 | 佐世保海軍工廠 |
運用者 | 大日本帝国海軍 |
艦種 | 潜水艦 |
級名 | 波二百一型潜水艦 |
艦歴 | |
計画 | マル戦計画 |
起工 | 1945年4月5日 |
進水 | 1945年6月1日 |
竣工 | 1945年6月25日 |
最期 |
1945年10月29日座礁放棄[注釈 1] 1947年10月解体終了[注釈 2] |
除籍 | 1945年11月30日 |
要目(竣工時) | |
基準排水量 | 325トン |
水中排水量 | 440トン |
全長 | 53.00m |
水線長 | 44.70m |
垂線間長 | 50.00m |
幅 | 3.70m |
吃水 | 平均3.44m |
機関 |
海軍型中速四〇〇馬力内火機械1基 蓄電池 一号三十三型甲120個 主電動機 特E型改一直流電動機 1,250馬力 1基 巡航用電動機 直流電動機 32馬力 1基 |
推進 | 1軸 |
出力 |
水上 400bhp 水中 1,250shp |
速力 |
水上 10.5ノット 水中 13.0ノット |
燃料 | 重油25.2トン |
航続距離 |
水上 3,000カイリ/10ノット 水中 50カイリ/2ノット |
潜航深度 | 100m |
乗員 |
定員25名 特修兵教員最大21名 |
兵装 |
7.7mm機銃 単装1基 九五式潜水艦発射管三型2門(艦首) 九五式二型魚雷4本 |
レーダー | 13号電探1基 |
ソナー | 水中聴音装置1組 |
艦歴
編集マル戦計画の潜水艦小、第4911号艦型の4番艦、仮称艦名第4914号艦として計画。1945年4月5日、佐世保海軍工廠で仮称艦名第4913号艦と同日に起工。
5月1日、波号第二百四潜水艦と命名されて波二百一型潜水艦の4番艦に定められ、本籍を佐世保鎮守府と仮定。5日、本籍を佐世保鎮守府に定められる。12日、艤装員事務所を佐世保海軍工廠内に設置し事務を開始。
6月1日、進水。25日竣工し、役務を佐世保鎮守府練習兼警備潜水艦に定められ、呉潜水戦隊第三十三潜水隊に編入。以後、同隊で訓練に従事。
終戦時は内海西部に所在。10月29日油津で座礁し[注釈 1]、座礁した状態のままアメリカ軍に引き渡された。11月30日、海軍省の廃止に伴い除籍。
1947年8月から10月にかけて、西村造船で解体された[注釈 2]。
潜水艦長
編集- 艤装員長
- 重本俊一 大尉:1945年5月15日 - 退任年月日不明
- 潜水艦長
- 重本俊一 大尉:就任年月日不明 - 1945年11月29日
脚注
編集- 注釈
- ^ a b 日付は福井静夫『昭和軍艦概史III』p. 82による。世界の艦船『日本潜水艦史』(1993)p. 90、、世界の艦船『日本潜水艦史』(2013)p. 108では「昭和20年10月」とし日付は記述していない。福井静夫『写真 日本海軍全艦艇史』資料篇 p. 艦歴表18では「(昭和)21.10.29座礁」としている。
- ^ a b 世界の艦船『日本潜水艦史』(1993)p. 90、世界の艦船『日本潜水艦史』(2013)p. 108による。丸スペシャル『日本の潜水艦III』p. 45、福井静夫『写真 日本海軍全艦艇史』資料篇 p. 艦歴表18では「(昭和)23.8解体」とある。
- ^ 本来の艦名表記は波號第二百四潛水艦。
- 脚注
参考文献
編集- 海軍省、第二復員省
- 昭和20年3月15日付 内令員第519号。
- 昭和20年5月1日付 達第88号、内令第367号、内令第373号、内令員第875号。
- 昭和20年5月5日付 内令第390号、内令員第908号、内令員第909号、内令員第910号。
- 昭和20年6月25日付 内令第569号、内令第570号、内令員第1222号。
- 昭和20年5月24日付 秘海軍公報 第5021号。
- 昭和20年5月31日付 秘海軍辞令公報 甲 第1814号。
- 昭和21年1月21日付 第二復員省辞令公報 甲 第39号。
- 世界の艦船 No. 469 増刊第37集 『日本潜水艦史』、海人社、1993年。
- 世界の艦船 No. 791 増刊第114集 『日本潜水艦史』、海人社、2013年。
- 日本造船工業会 『S-61 波號第二〇一潜水艦型 一般計画要領書』。
- 福井静夫 『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
- 福井静夫 『昭和軍艦概史III 終戦と帝国艦艇 -わが海軍の終焉と艦艇の帰趨-』、出版共同社、1961年。
- 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第88巻 『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年。
- 丸スペシャル No. 43 日本海軍艦艇シリーズ『日本の潜水艦III』、潮書房、1980年。
- 丸スペシャル No. 132 日本海軍艦艇発達史『日本の潜水艦I』、潮書房、1988年。
- 明治百年史叢書 第207巻 『昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)』、原書房、1977年。