池袋本町三丁目アパート内殺人事件
池袋本町三丁目アパート内殺人事件(いけぶくろほんちょうさんちょうめアパートないさつじんじけん)とは、2001年に発生した殺人事件である。警視庁の特命捜査対策室による初の摘発事件[2]。
池袋本町三丁目アパート内殺人事件 | |
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場所 | 日本・東京都豊島区池袋本町3丁目のアパート |
標的 | 住人の男性(当時66歳) |
日付 |
2001年(平成13年)4月15日[1] 午後11時頃[1] (UTC+9) |
概要 | 男がアパートに住む男性を鈍器で殴打し、胸や背中をナイフで刺して殺害した[1]。 |
攻撃手段 | 刺殺 |
攻撃側人数 | 1人 |
武器 | 鈍器、ナイフ[1] |
死亡者 | 1人 |
犯人 | アパート隣の住宅に住む男(逮捕当時56歳)[1] |
容疑 | 殺人 |
動機 | 騒音を巡るトラブル[1] |
対処 | 男を警視庁刑事部捜査第一課と池袋警察署特別捜査本部が逮捕・東京地方検察庁が起訴 |
刑事訴訟 | 懲役12年 |
管轄 |
概要
編集2001年4月28日、東京都豊島区池袋本町3丁目のアパート2階で男性(当時66歳)が布団を被った状態で死んでいるのをアパートの大家が発見した[3][4]。発見時、男性は正座したまま、つんのめるように倒れており、死後1週間以上経過していると見られた[4]。
背中に刃物で刺された傷跡があったことから警視庁刑事部捜査第一課は殺人事件と断定して池袋警察署に特別捜査本部を設置した[3]。
その後、2009年11月に警視庁の未解決の殺人事件などを専門に扱う特命捜査対策室が設置されると最新技術を用いて再捜査された[5]。その結果、現場に遺留された血痕のDNA型とアパート隣の住宅に住む男のDNA型と一致した[3]。
2010年9月28日、警視庁刑事部捜査第一課は男(当時56歳)を殺人容疑で逮捕した[3]。特命捜査対策室による初の摘発事件となった[3]。男は容疑を否認したが、東京地検は殺人罪で起訴した。
裁判経過
編集初公判で男は無罪を主張したが、その後の公判で、検察側から室内の血痕と男のDNA型が一致したと指摘されると一転して罪を認めた[6]。男は被害者が部屋で飲酒して騒ぐことがあったといい、騒ぎ声に腹を立てたのが動機で2001年4月15日に部屋に侵入して心臓と背中をナイフで刺して殺害したと供述した[1][6]。
2011年10月7日、東京地裁(伊藤雅人裁判長)は「被害者に落ち度があったとは言えず、短絡的に殺人を実行した刑事責任は重い」として懲役12年(求刑:懲役15年)の判決を言い渡した[6]。
脚注
編集- ^ a b c d e f g 「9年前の殺人容疑を認める、男「騒音でストレス」」『日本経済新聞』2010年10月1日。オリジナルの2025年1月23日時点におけるアーカイブ。2025年1月23日閲覧。
- ^ 『毎日新聞』2010年9月29日 東京朝刊 社会面31頁「東京・豊島区の男性殺害:「9年前の殺人」逮捕 再鑑定でDNA一致、容疑否認」(毎日新聞東京本社)
- ^ a b c d e 『読売新聞』2001年4月29日 全国版 東京朝刊 社会35頁「自宅アパートで独居66歳殺される/東京・池袋」(読売新聞東京本社)
- ^ a b 『朝日新聞』2001年4月29日 朝刊 1社会39頁「背中に刺し傷、男性が死亡 東京・池袋のアパート」(朝日新聞東京本社)
- ^ 『読売新聞』2010年9月29日 全国版 東京朝刊 2社38頁「警視庁未解決事件班 初の摘発 9年前の殺人容疑者逮捕」(読売新聞東京本社)
- ^ a b c 「無罪主張から一転、罪認める…殺人で懲役12年」『読売新聞』2011年10月7日。オリジナルの2011年10月8日時点におけるアーカイブ。2013年11月26日閲覧。