水属性の魔法使い
『水属性の魔法使い』(みずぞくせいのまほうつかい)は、久宝忠による日本のライトノベル。イラストはノキト[注 1]、めばる[注 2]、天野英[注 3]が担当している。『小説家になろう』にて2020年4月より連載され、書籍版がTOブックスにて2021年3月より刊行されている。2024年11月時点で電子版を含めたシリーズ累計部数は45万部を突破している[2]。
水属性の魔法使い | |
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ジャンル | 冒険[1]、異世界ファンタジー[1]、なろう系 |
小説 | |
著者 | 久宝忠 |
イラスト | ノキト[注 1] めばる[注 2] 天野英[注 3] |
出版社 | TOブックス |
掲載サイト | 小説家になろう |
連載期間 | 2020年4月1日 - |
刊行期間 | 2021年3月10日 - |
巻数 | 既刊11巻(2024年7月現在) |
漫画 | |
原作・原案など | 久宝忠 |
作画 | 墨天業久 |
出版社 | TOブックス |
レーベル | コロナ・コミックス |
発表期間 | 2021年9月20日 - |
巻数 | 既刊5巻(2024年7月現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル・漫画 |
ポータル | 文学・漫画 |
あらすじ
編集プロローグ
編集- 三原涼は大学二年の時に両親を喪い、休学して父の遺した小企業に入社する。そして二十歳の誕生日前日、疲労困憊で帰宅中トラックに轢かれて死亡する。
- 死後、天使を名乗る存在「ミカエル(仮名)」から「剣と魔法の世界(ファイ)」への転生がオファーされ、生前の激務の反動から転生場所に「人の来ない場所で、スローライフ」を希望して転生する。
- が、ミカエル(仮名)は伝え忘れたことが2点あった。魔力量は「結構あるほう」、そして滅多にない(一万年ぶりの)隠し属性「不老」。
第一部 中央諸国編
編集- 第一章 スローライフ(?)[4]
- ロンドの森に転生した涼。ミカエル(仮名)の防御結界で守られた簡素な家から、スローライフが始まる。
- 魔法の修練と体力作りに重点を置いたスローライフな日々を過ごし、徐々に活動範囲を広げていく。しかし海に到達した涼は、生粋の水属性魔法使いである海洋生物に惨敗、地上でもアサシンホークの奇襲を受ける。
- 周囲の生物との生存競争の中で前世知識を応用しつつ水属性魔法の考察や習熟を進め、また無頭の騎士に剣を鍛えられた涼は、遂に宿敵アサシンホークを打ち倒す。そして出会ったドラゴンから、ここがロンド亜大陸という三方を海に囲まれ北に大山脈がある広大な無人の地で、剣の師匠が水の精霊王だと知らされる。
- それから20年。ある日海岸に遭難した人間が漂着、スローライフに終わりが訪れる。
- 第二章 二人旅[4]
- 涼は救助した青年アベルを故郷に送り届けるために、一緒に旅に出る。
- ロンドの森から一路北上、様々な魔獣などに遭遇しつつ、遂に険しい大山脈を超えて目的地ナイトレイ王国に到達する。その過程でB級冒険者の剣士アベルは、涼の魔法が途方もなく強力で、剣士としても自分を凌駕する腕前だと気づく。
- 第三章 ルンの街[4]
- アベルの拠点であったルンの街で冒険者となり、同じ新人冒険者ニルス、エト、アモンと知り合い、図書館で錬金術を調べながら充実した生活を送り始める涼。
- そんな平和な日々の中、突如として悪魔レオノールと邂逅、苛烈な戦闘は時間切れとなり、涼は辛くも生還を果たす。また、涼が気付かないうちにダンジョンで発生した「大海嘯」も無事鎮圧され、王国中央大学・魔法大学・宮廷魔法団による大規模な学術調査団がルンに到着する。
- 第四章 学術調査団[4]
- 封鎖を強引に解除させた中央大学調査隊が真っ先にダンジョンに入り、アベルも旧知のアーサー卿の依頼で、宮廷魔法団の調査隊護衛としてダンジョンに入る。そのころ涼は有名なB級冒険者でエルフの風のセーラと出会い、一緒に図書館で日食の調査を始める。
- ダンジョンの11層で発見された『門』が起動してしまい、中央大学と宮廷魔法団の調査隊が40階層に転移する。そこで調査隊はデビルやその上位種との死闘で多大な犠牲者が出たものの、急を聞いて駆けつけた涼により救出される。
- こうして再び平和な時が戻り、涼とセーラは模擬戦をする仲に発展する。
- 第五章 開港祭[4]
- 海の魚を食べたくなった涼は冒険者仲間の誘いで護衛依頼を受け、港町ウィットナッシュを訪れる。
- ウィットナッシュでは年に一度の開港祭が開催されており、涼たちも休暇を満喫する。
- 開港祭最終日、海岸にいた涼の仲間たちの目前に、吹き飛ばれた女性フィオナが落ちてくる。この時、すぐ傍にある領主館で開かれていた園遊会が、賊の襲撃を受けていたのだった。行き違いから激突する涼と爆炎の魔法使いの戦いは、アベルの仲裁で収まる。
- 第六章 ニルスの不思議な村[4]
- 涼は冒険者仲間のニルスから、故郷の村からの依頼に同行を頼まれる。
- 最初はより近いカイラディーの街に出された依頼だが、なぜか村人の協力が得られずにルンに依頼が回ってきていた。涼たちは村の秘密を守りながら魔物を倒して、依頼は達成される。
- 間章 帝国パート[4]
- デブヒ帝国帝都近郊。ウィットナッシュから戻った爆炎の魔法使いオスカーは、悔しさをバネに自己修練に励んでいた。
- そんな中、西方諸国から勇者パーティが訪れる。勇者パーティを単身で打ち破ったオスカーに、勇者ローマンは自身が完敗した「人間ではない魔法使い」レオノールとの邂逅を語り、オスカーは「ナイトレイ王国にいる水属性の魔法使い」の存在を教える。
- 第七章 インベリー公国[4]
- 家を買い魔法の練習や錬金術研究に明け暮れていた涼は、隣国インベリー公国への隊商護衛を引き受ける。
- 出発直後から様々な妨害に会いながらも、それらを排除して隊商は公都アバディーンへと到着する。そこで自分が無一文と気付いた涼は、ジュー王国の王子ウィリーの護衛依頼を受けて王国への帰還を図る。
- この帰路でも暗殺者の襲撃を受けた涼は暗殺者教団の本拠に乗り込み、創設者にして首領ハサン・サッバーフと激突する。その最中に、共に転生者であり元日本人あることが判明して両者は和解するが、その間隙を突いた教団の反首領派の攻撃によりハサンは死亡する。
- 第八章 王都騒乱[4]
- 密かに兄と会ったアベルは国王が危険な状態にあることを知り、王都で状況を探り始める。
- 一方、護衛依頼で王都に向かう涼は、途中で財務卿フーカの弟ルーカを保護、襲ってきた王弟フリットウィック公爵家の者たちを捕らえる。そして王都に到着してセーラと合流、姦計により発生したアベルと勇者ローマンの戦いを仲裁し、アベルから天才錬金術師ケネス・ヘイワードを紹介される。
- そのころ王都中央神殿の地下墳墓にて、何者かによってアンデッドが大量発生する。神殿地下に溢れ出たアンデットは神殿戦士団が押し止め、駆けつけたアベルとローマンが押し返す。しかし別の出口では騎士団が壊滅、大量のアンデットが王都に解き放たれる。防戦に努めるセーラの窮地を涼が救い、「王都騒乱」は終息する。
- 間章 ルンへの帰り道[4]
- 王都騒乱の三週間後、涼とアベルは久しぶりに二人だけでルンまでの旅を一緒にする。
- その道中で運悪くレオノールと邂逅、涼は片腕を代償にレオノールの首を刎ね飛ばして勝利を得る。首を持って平然と帰っていくレオノールを尻目に、必死の思いで切り離された片腕の再結合を試みる涼。それは辛くも成功する。
- 第九章 コナ村[4]
- ルンで平穏な日常を送る涼。偶々訪れた冒険者ギルドで冒険者仲間たちと遭遇、コーヒーの産地コナ村での害虫調査に同行する。
- 調査の結果は、虫は魔人虫であり、かつて封印された魔人の復活が近いと判明する。しかし応援に駆け付けたヒュー・マクグラスと勇者一行の前に現れたのは、伯爵級のヴァンパイアであった。そのヴァンパイアを倒してたどり着いた洞窟で魔人が復活、そのまま空を飛んで去っていった。その魔人の気配に、涼はかつてロンドの森で探知した気配の記憶が蘇る。
- 第十章 インベリー公国再び[4]
- インベリー公国とハンダルー諸国連合の間では、国家存亡をかけた諜報活動が行われていた。六万の侵攻軍を準備する連合に対して、公国軍は一万。対応を模索する公国に、ついに連合が宣戦を布告する。
- ルンでその報を聞いた涼は公国にいる弟子の安否を気遣い、ギルドで募集された傭兵に参加する。その間にも連合の侵攻は進み、公都アバディーンが陥落。公国軍は撤退しつつ焦土作戦に移行したが、連合はそれに乗らなかった。
- やむなく集結した公国残存兵力と連合の戦いの間隙を突いて突入する涼たちの前に、人工ゴーレムが立ちはだかる。戦いは二転三転し、ヒューと涼は連合の首魁オーブリー卿を取り逃がす。逆転の可能性を喪った公王に王国への亡命を勧めるヒューであったが、ここで帝国が介入して公王は帝国へ亡命する。こうしてインベリー公国は滅亡する。
- そして王国に戻ってきた涼を待っていたのは、レオノールとの戦闘であった。
- 第十一章 トワイライトランド[4]
- A級冒険者パーティ「五竜」が消息を絶ち、代わりに剣士アベルと魔法使い涼がトワイライトランドに行く使節団に加わることになった。途中で暗殺者の襲撃を撃退し、首都テーベに到着する。
- しかし、突如クーデターが発生して王国使節団と公王は捕縛される。同時刻、アルバ公爵からラーメンの歓待を受け有頂天の涼に、魔法無効化の罠が襲う。この騒乱は同郷の存在に気付いた真祖の介入により終息、涼は二人目の同郷人(転生者かつ元日本人)と会遇する。
- 最終章 ナイトレイ王国解放戦[4]
- 帝国による王国侵攻が開始される。
- 北部デスボロー平原での会戦は北部諸侯の裏切りで王国が敗北、続いて内務卿の内通により王都クリスタルパレスが陥落する。
- この報を聞いたセーラは、次はエルフの住む「西の森」が攻められると予見し、単身救援に向かう。それを見送った涼は、王となる決意をしたアベル(第二王子)と共に帝国軍に立ち向かう。
- 西の森に侵攻した帝国軍はセーラにより壊滅。帝国占領下の王都では王弟レイモンドが即位を宣言、対抗してアベルも即位を宣言。その中で連合が王国領に進駐、爆炎の魔法使いも王国東部を占領、王都では冒険者と騎士団残党による簒奪者への抵抗が続いていた。
- アベルと涼は帝国の刺客(A級冒険者「五竜」)を返り討ちにし、南部と西部の諸侯を纏めて王都に進軍を開始する。そして二人の新王が対決したゴールド・ヒル会戦は、涼の活躍もありアベル王に軍配が上がる。
- 王都を奪還したアベルは、さらに東部を占領する帝国軍とビシー平野で対戦する。王国軍快勝かと思われた瞬間、爆炎の魔法使いが現れて涼と対決、その決着が付くと思われた瞬間、帝国皇帝ルパート六世が五万の軍勢と共に現れる。アベルとルパート六世との駆け引きの結果、帝国は王国領から全軍を引き上げる。
- 再建なった王国で涼は貴族となる。筆頭公爵にしてロンドの森を封土とするロンド公爵リョウ・ミハラ、それが新たな地位であった。
第二部 西方諸国編
編集- 第一章 序[4]
- 公爵となって三年、ロンドの森で晴耕雨読のスローライフを満喫する涼に緊急連絡が入る。
- 半年ぶりの王都で再会したアベルは死の床に伏していた。治癒魔法では治せない「不治の病」を癌と察知した涼は、魔法による摘出手術に成功する。
- 帝国より、中央諸国(帝国、王国、連合など)から西方諸国への使節団派遣が提案され、西方諸国の「ゴーレム兵団」に興味津々の涼も参加する。こうして各国の代表者・参加者が徐々に決定し、集合地点のギルスバッハの街に集まる。
- しかし涼は、偶然出会ったレオノールから「西方がごちゃごちゃいしている」という情報と共に「生贄に気を付けろ」「向こうにも悪魔がいる」と警告を受ける。
- 第二章 西方諸国へ[4]
- 出発した使節団は回廊諸国で事件や騒動に遭遇し、いくつかの国が滅び、さらに西を目指す。
- そして西方諸国の東端キューシー公国に到着する。
第三部 東方諸国編
編集追加部 涼とアベルの帰路
編集第四部 暗黒大陸編
編集- 第一章 平和な王国[4]
登場人物
編集- リョウ / 涼
- 主人公。元は日本人の青年(三原涼)で、死後に(剣と魔法の世界)ファイに転生する。隠し属性「不老」を持つが、ミカエル(仮名)が伝え忘れたため、当人は知らない。
- 転生場所は希望通り人が住んでいないロンド亜大陸にある森。この地でのスローライフを満喫した後、漂着したアベルと共にナイトレイ王国に移る。この地で冒険者として活動し、アベルがナイトレイ国王となると、涼もロンド公爵に叙任される(中欧諸国編)。その後もルンの街とロンドの森を行き来して過ごし、西方諸国に派遣された王国使節団に護衛の冒険者として参加(西方諸国編)。帰国後の魔人との戦いでアベルと共に東方諸国に強制転移させられ、数々の冒険(東方諸国編)の末にナイトレイ王国に帰還する。
- 適性のあった水属性魔法は転生前の科学知識(主に分子構造の概念など)を援用し、生来の水属性魔法を使う海生生物達や悪魔といった強敵との戦いで鍛えられ、この世界ではずば抜けた技量を誇る。ただ、ルンの街に来て以降は錬金術に熱中、西方諸国への使節団にも「ゴーレム兵団」目当てに参加している。また対クラーケン用に開発した潜水艦「ロンド級二番艦ニール・アンダーセン」も錬金術の成果。
- 剣技は「水の精霊王」を師匠として、ルンの街以降は「風のセーラ」との模擬戦で鍛えられた。特に守りに徹した場合は鉄壁と云ってよく、悪魔や魔人(スペルノ)といった人外の強敵もこれを抜くことは難しいレベルに達している。また「水の精霊王」からはローブや剣(後にブーツも)を貰い、精霊が見える人からは「(水の)精霊王の寵児」と呼ばれる事もある。さらに、体から「妖精の雫」とか「妖精の因子」と呼ぶ成分が溢れ出ている模様(エルフや悪魔には見える、不老との関連は不明)。
- ナイトレイ王国のルンの街で冒険者登録してランクは今もC級だが、これはほとんど依頼を受けていないことによる。
- アベル / アルバート・ベスフォード・ナイトレイ
- ルンの街を拠点とするB級冒険者の剣士。冒険者パーティ「赤き剣」のリーダー。実力はA級とも云われる王国屈指の剣士。
- 実は現国王の第二王子。(パーティメンバー以外で)ルンの街では、ギルドマスターのヒュー・マクグラスとフェルプスだけが正体を知っている。帝国による侵攻で父王が亡くなり、王国の半分が占領された後、即位を宣言して王国再興を成し遂げる。
- セーラ
- ルンの街を拠点とするB級冒険者、風属性魔法を使う魔法剣士「風のセーラ」として知られる。王国内の「西の森」出身のエルフ。
- ソロの冒険者としてB級に昇格した実力者で、ルンの街を中心とする辺境伯領の騎士団で指南役を務める。
- 風属性魔法による「風装」と呼ばれる技は、涼が守りに徹しても苦戦するほどのスピードを誇る。
- オスカー・ルスカ
- 帝国の”爆炎の魔法使い”として、王国にも名が知られる魔法使い。
- フィオナ皇女を団長とする魔法兵団の副長で、単身で「一つの街を焼き払った」と伝わる火属性の魔法を操る。
- ウィットナッシュで涼と対決、アベルの仲裁で事なきを得るが、涼が自分より強いと感覚的に悟り、その後に自己鍛錬に没頭するなど努力家な面がある。
- 後にフィオナ皇女と結婚。
- レオノール / レオノール・ウラカ・アルブルケルケ
- 悪魔。ルンの街で封廊を作った際に涼が巻き込まれ、激戦となった。それ以降、何度も涼と戦いを繰り広げる。
- 悪魔の中でも戦闘狂として知られる強者(直感で何とかする天才タイプ)で、同じ悪魔からも「正真正銘の化物」と言われている。涼を好敵手として認め、他の悪魔に「手を出すな」と公言している。
- ちなみに悪魔とは、転生時にミカエル(仮名)が用意した『魔物大全 初級編』の最後にドラゴンと共に手書き情報があり、そこには「出会わないことを祈る」と記されている。ダンジョンに現れるデーモンとは全くの別種で、存在を知られていない。
地理
編集- ロンド
- 人類が居住していない亜大陸、及び涼が転生した森の名称。「かつて、そう呼ばれていた」だけで現在の人類社会では知る者はいなかったが、涼がこの地を封土とするロンド公爵となり、名称のみは知られるようになる。
- 地球のインド亜大陸に似た地形で、北方はワイバーンやハーピィなどが生息する険しい山脈により遮断され、残る三方はクラーケンが跋扈する海域となっている。
- この世界の人類にはクラーケンはもとより、ワイバーンやハーピィも対処が厄介な難敵で、外部から人が移動するのは困難な地域。アベルの場合も、クラーケンに破壊された船からの生存者はアベルのみ。
- 人間社会では伝説となっている竜族も生息しており、主人公が出会った竜王ルウィンは「東の山に近づくな」と警告しているので、そこには別の(より凶暴な)存在が居ると思われる。
- アベルとの旅で数々の魔物・魔獣と遭遇しており、中でもベヒモスやグリフォンは竜王に匹敵する上位の魔獣で、ロンド公爵となった主人公は「領地(ロンド)のご近所さんの中では、自分は最弱」と表現している。グリフォンとは友好関係を築き、ロンドの森から王国まで送ってもらっている。
- 中央諸国
- ナイトレイ王国、デブヒ帝国、ハンダルー諸国連合を中心とした地域。他に主人公の弟子ウィリーの出身地ジュー王国、シンソ(真祖)が建国したトワイライトランド(公国)などがある。
- 西方諸国からは魔法や技術が遅れた地域と見做されている。魔法に関しては、シンソが呪文詠唱を普及させたことにより、それまで魔法が使えなかった人も使えるようになった事の副作用でもある。
- ナイトレイ王国
- 中央諸国の主要国。初代アシュトン王により建国された王国。北にデブヒ帝国、東にハンダルー諸国連合と接する。
- 物語開始時の国王はスタッフォード四世。後に第二王子アルバートが即位してアベル一世となる。
- デブヒ帝国
- 中央諸国の主要国。南にナイトレイ王国、ハンダルー諸国連合と接する。王国と敵対関係にあり、連合とも旧インベリー公国の公王が亡命しているため冷戦状態。
- 物語開始時の皇帝はルパート六世。西方諸国編では息子のヘルムート八世に代替わりしている。
- ハンダルー諸国連合
- 中央諸国の主要国。北にデブヒ帝国、西にナイトレイ王国と接する。
- 元々は主要10か国の連合体であったが、かつて王国に大敗した事で執政を置くようになり、それにオーブリー卿が就任すると各国王の影響力は縮小し、中央集権的な体制が確立しつつある。
- 浮遊大陸 / バビロン
- ナイトレイ王国の建国者アシュトン王が自身の出自を「浮遊大陸にある超帝国バビロンの騎士」と称し、涼は転生者の「ありがちな設定」と思っていた。
- が、悪魔レオノールは「バビロンの、空に浮かぶ大地」と表現して、最後に見たのは二千年ぐらい前、(その時は)まだ動いてはいるよう、と言っており、実在する事が判明した。
既刊一覧
編集小説
編集単行本
編集- 久宝忠(著) / ノキト(イラスト[注 1]) / めばる(イラスト[注 2]) / 天野英(イラスト[注 3]) 『水属性の魔法使い』 TOブックス、既刊11巻(2024年7月16日現在)
- 「第一部 中央諸国編1」2021年3月10日発売[5]、ISBN 978-4-86699-168-9
- 「第一部 中央諸国編2」2021年6月19日発売[6]、ISBN 978-4-86699-225-9
- 「第一部 中央諸国編3」2021年11月20日発売[7]、ISBN 978-4-86699-371-3
- 「第一部 中央諸国編4」2022年3月10日発売[8]、ISBN 978-4-86699-469-7
- 「第一部 中央諸国編5」2022年8月20日発売[9]、ISBN 978-4-86699-641-7
- 「第一部 中央諸国編6」2023年2月20日発売[10]、ISBN 978-4-86699-773-5
- 「第一部 中央諸国編7」2023年7月20日発売[11]、ISBN 978-4-86699-900-5
- 「書き下ろし小冊子付き」同日発売[12] ※電子書籍
- 「第二部 西方諸国編1」2023年10月20日発売[13]、ISBN 978-4-86699-979-1
- 「第二部 西方諸国編2」2024年1月15日発売[14]、ISBN 978-4-86794-050-1
- 「第二部 西方諸国編3」2024年4月20日発売[15]、ISBN 978-4-86794-164-5
- 「ポストカードセット1付き」同日発売[16] ※電子書籍
- 「第二部 西方諸国編4」2024年7月16日発売[17]、ISBN 978-4-86794-252-9
児童書版
編集- 久宝忠(著) / たく(イラスト) 『水属性の魔法使い』 TOブックス〈TOジュニア文庫〉、既刊3巻(2024年11月1日現在)
- 「第一部 中央諸国編1」2023年10月2日発売[18]、ISBN 978-4-86699-954-8
- 「第一部 中央諸国編2」2024年1月15日発売[19]、ISBN 978-4-86794-041-9
- 「第一部 中央諸国編3」2024年11月1日発売[20]、ISBN 978-4-86794-349-6
漫画
編集- 久宝忠(原作) / 墨天業久(作画) 『水属性の魔法使い@COMIC』 TOブックス〈コロナ・コミックス〉、既刊5巻(2024年7月16日現在)
- 2022年3月15日発売[21]、ISBN 978-4-86699-475-8
- 2022年11月15日発売[22]、ISBN 978-4-86699-708-7
- 2023年7月15日発売[23]、ISBN 978-4-86699-904-3
- 2024年1月15日発売[24]、ISBN 978-4-86794-057-0
- 2024年7月16日発売[25]、ISBN 978-4-86794-239-0
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 「『水属性の魔法使い』のコミカライズが決定 発売直後に重版も決定した注目作が早くも漫画化へ」『ラノベニュースオンライン』2021年3月24日。2024年11月23日閲覧。
- ^ TOジュニア文庫版『水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編3』帯の表記より。
- ^ 「水属性の魔法と隠し特性でいつしか人類最高峰の魔法使いに「水属性の魔法使い」新連載」『コミックナタリー』2021年9月20日。2024年11月23日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af web小説家になろう版での部・章タイトル
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編1”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編2”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編3”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編4”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編5”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編6”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編7”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編7 書き下ろし小冊子付き”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第二部 西方諸国編1”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第二部 西方諸国編2”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第二部 西方諸国編3”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第二部 西方諸国編3 ポストカードセット1付き”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第二部 西方諸国編4”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編1(児童書版)”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編2(児童書版)”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編3(児童書版)”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い@COMIC 1”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い@COMIC 2”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い@COMIC 3”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い@COMIC 4”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “水属性の魔法使い@COMIC 5”. TOブックス. 2024年11月23日閲覧。