水上家屋
水上家屋(すいじょうかおく)とは、船や浮島の上に建てられた住居、もしくは杭上住居である[2]。それらが集落となった場合は、水上集落と呼ばれる。
このような水上を生活する者たちを水上生活者と呼ぶ。筏や船などの上に建設された航行可能な住宅は、自由に場所を移動でき、水上輸送が主に利用される環境では合理性と安全性を持つ居住形態であった[3]。
例
編集- 世界最大級のブルネイの水上集落カンポン・アイール[4]
- アフリカ最大の水上集落ガンビエ - 奴隷狩りから逃れるために形成された[5]。
- アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群 - 2011年に国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が世界遺産に登録
- ヴェネツィア(ベニス)
- Schoonschip - オランダで地球温暖化による海面上昇に備えた対策のために形成された水上都市[6]。
- インレー湖 - ミャンマー連邦共和国
- トンレ・サップ湖 - カンボジア[7]
- パンイー島 - タイ王国のパンガー湾に所在する島の浅瀬の杭上住居にて生活[8][9]
- 船・筏住居
その他
編集- 海洋プラスチック問題
- ごみの集積サービスが無いことから、プラスチックゴミが水環境へ大量廃棄される事態となっている[12]。
- 水面面積の低下・水質汚染
- 浮畑(floating plots)なども作られ水面の面積が低下、農薬も使用されることから水質汚染を招いてる[13]。
- 畜産・生け簀
- トンレ・サップ湖では、豚・鶏・鴨などが浮島で育てられ、魚やワニの生け簀が作られる[7]。
出典
編集- ^ @GermanyTravelJP (2021年5月6日). "ドイツ観光局". X(旧Twitter)より2022年12月25日閲覧。
- ^ 『水上家屋』 - コトバンク
- ^ 松田博幸, 大森豊裕, 小西正康, 信岡耕太朗「タイの水上住宅 - その4筏住宅の変容と住まい方 -」『近畿大学工学部研究報告』第38号、近畿大学工学部、2004年12月、109-117頁、CRID 1050001202539092224、ISSN 0386491X。
- ^ NHK. “Let's be friends.”. NHK for School. 2022年12月25日閲覧。
- ^ “アフリカ最大の水上集落で暮らす船大工、「息子には街で稼げる仕事をしてほしい」”. ganas – 途上国・国際協力に特化したNPOメディア. 2022年12月25日閲覧。
- ^ TABI LABO編集部. “運河と共に生きるアムステルダムの「水に浮かぶ」街”. TABI LABO. 2022年12月25日閲覧。
- ^ a b c 脇田祥尚, 前田幸大「水上集落における住居・集落の空間構成」『日本建築学会計画系論文集』第75巻第655号、日本建築学会、2010年、2107-2114頁、doi:10.3130/aija.75.2107。
- ^ “モスクやサッカー場も!タイ・パンイー島「水上生活者村」見どころ”. ORICON NEWS (2019年2月18日). 2024年3月2日閲覧。
- ^ タイ国政府観光庁. “パンイー島”. タイ観光案内サイト. タイ国政府観光庁. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “E0058919 福建省福州の筏家 - 東京国立博物館 画像検索”. webarchives.tnm.jp. 2022年12月25日閲覧。
- ^ “第10回 東書フォトコンテスト結果発表”. ten.tokyo-shoseki.co.jp. 2022年12月25日閲覧。
- ^ 岡山大学. “海洋プラスチックの撲滅を目指して、アジア最大の湖で水上集落の住民参画型プラスチックごみ分別に取り組む!”. 国立大学法人 岡山大学. 2022年12月25日閲覧。
- ^ a b “Myanmar Photos”. www.ier.hit-u.ac.jp. 一橋大学経済学者黒崎卓. 2022年12月25日閲覧。
関連項目
編集- 海上都市、人工島
- メガフロート、ポンツーン
- ウォーターフロント
- シーステディング
- Ocean colonization
- フローティング・エコポリス(Lilypad)
- オペレーション・アトランティス
- シーステディング研究所
- Blueseed - シリコンバレーの起業家がアメリカの法に関わらずに起業できるようアメリカ沿岸の国際水域に浮かぶ船の上を拠点とする計画。
- フローティング・ファーム
- 家船、ハウスボート、高床住居、掘削リグ
- 海中居住施設