母恋駅
母恋駅(ぼこいえき)は北海道室蘭市母恋北町1丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)室蘭本線の駅である。駅番号はM35。電報略号はホコ。事務管理コードは▲130353[1]。
母恋駅 | |
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駅舎(2021年3月) | |
ぼこい Bokoi | |
◄M34 御崎 (1.7 km) (1.1 km) 室蘭 M36► | |
所在地 | 北海道室蘭市母恋北町一丁目 |
駅番号 | ○M35 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■室蘭本線 |
キロ程 | 5.9 km(東室蘭起点) |
電報略号 | ホコ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
270人/日 -2015年- |
開業年月日 | 1935年(昭和10年)12月29日 |
備考 | 簡易委託駅 |
歴史
編集昭和9年に住民から簡易駅開設の請願が出された[2]。
年表
編集- 1935年(昭和10年)12月29日:鉄道省の駅として開業。旅客・手荷物取扱い[3]の簡易駅でガソリンカーのみ停車[4]。
- 1940年(昭和15年)6月10日:旅客駅に昇格[4]。荷物取扱い[3]。
- 1980年(昭和55年)5月15日:荷物取扱い廃止[3]。
- 1984年(昭和59年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承[3]。
- 1999年(平成11年):委託業務開始。
駅名の由来
編集所在地名より。
知里真志保による説ではアイヌ語の「ポクセイオイ(poksey-o-i)」(ホッキ貝・群生する・ところ)が略された「ポコイ(pok-o-i)」に由来するとされる[7]。
このほか、アイヌ語の「ポクオイ(pok-o-i)」(陰になる所)に由来するという説もある[7]。この場合、当地全体が沢だったため付けられたとする[8][9]。
駅構造
編集相対式ホーム2面2線を有する複線区間の地上駅。転轍機を持たない棒線駅となっている。互いのホームは両ホーム東側を結んだ跨線橋で連絡している[10]。
東室蘭駅管理の簡易委託駅(駅舎内で発券)となっている。改札業務は行っていない。開業時からの木造駅舎[8]が利用されており、構内の南側(室蘭方面に向かって左側)に位置しホーム南側に接している。駅舎内にトイレを有する[8]。かつては駅舎内に売店も存在しており、1993年(平成5年)時点では営業中だった[10]。
記念乗車券など
編集毎年5月に「母の日記念乗車券」(東室蘭ゆき。同駅でも発売)を、2019年(平成31年)9月までは「母恋駅記念入場券」(硬券)を通年発売していた。職員配置時代から「母の日記念入場券」が5月に発売されていたが、1984年に簡易委託化された際、当時簡易委託駅では入場券を発売しない原則があったことから「母の日記念乗車券」を代替発行した。硬券時代は室蘭ゆきだったが、2015年現在は東室蘭ゆきの大型券が発売されている[11]。その後、「観光旅行記念」として前述の入場券が通年発売されるようになった(発売開始時期不明)。
駅では1996年(平成8年)に「母恋駅を愛する会」が立ち上げられ、駅舎が地元のコミュニケーションの場として活用されてきた。新型コロナウイルスの感染が拡大する2020年(令和2年)までに280回以上のイベントが行われてきた[8][12]。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■室蘭本線 | 上り | 室蘭方面 |
2 | 下り | 東室蘭・札幌方面 |
-
塗り直し前の駅舎(2011年8月)
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ホーム(2011年8月)
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跨線橋(2017年9月)
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駅名標(2017年9月)
利用状況
編集1日の平均乗降人員は以下の通りである[14]。
乗降人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
2011 | 254 |
2012 | 266 |
2013 | 278 |
2014 | 250 |
2015 | 270 |
駅弁
編集- 母恋めし - 毎週木曜定休・販売時間 10:00 ~ 13:00
駅周辺
編集隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、226頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 国立公文書館 デジタルアーカイブ 「室蘭市母恋町ニ簡易停車場設置ノ件」。
- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、857頁。ISBN 978-4-533-02980-6。>
- ^ a b 新室蘭市史 第5巻 年表。
- ^ “「通報」●函館本線蘭越駅ほか29駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1984年3月31日)
- ^ 『新室蘭市史 第5巻』室蘭市、1989年、448頁。
- ^ a b “アイヌ語地名リスト ヒラタ~ホロナ P111-120”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2018年1月3日閲覧。
- ^ a b c d 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)130ページより。
- ^ 書籍『ミニブックシリーズ 北海道駅名』(発行出版社、発行年月日不明(1980年代))14ページより。
- ^ a b c 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)85ページより。
- ^ 『交通公社のガイドシリーズ・405、国鉄きっぷ全ガイド』(著:近藤喜代太郎、日本交通公社出版事業局(現:JTBパブリッシング)、1987年1月発行)243ページより。出典掲載当時は室蘭生活協同組合が受託していた。その後受託者は何度か変わっている。
- ^ “仁岸トモヱさん(母恋駅を愛する会代表) 2月5日死去 87歳 「活気いつまでも」毎月行事”. 北海道新聞. (2022年4月22日). オリジナルの2022年5月1日時点におけるアーカイブ。 2022年5月1日閲覧。
- ^ 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)79ページより。
- ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月26日閲覧
- ^ 『JTB時刻表 2024年3月号』JTBパブリッシング、2024年、657頁。
- ^ “母恋駅前”. NAVITIME. 2019年10月13日閲覧。
- ^ “母恋駅前 のりば地図”. 北海道中央バス. 2019年10月13日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 母恋|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company