母なるスリランカ
母なるスリランカ(シンハラ語: ශ්රී ලංකා මාතා、タミル語: சிறீ லங்கா தாயே)はスリランカの国歌。1940年にシンハラ人のアナンダ・サマラクーンによって作詞され、1951年11月22日に公式に国歌として採用された。
ශ්රී ලංකා මාතා சிறீ லங்கா தாயே | |
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和訳例:母なるスリランカ | |
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作詞 | Ananda Samarakoon(1940年) |
作曲 | Ananda Samarakoon |
採用時期 | 1951年 |
言語 |
シンハラ語 タミル語 |
試聴 | |
概要
編集スリランカの国歌『母なるスリランカ』は、1948年の独立時に公募され、1951年に採用された歌である[1]。アナンダ・サマラクーンによって作詞作曲されたとされている[1]。ただし作詞作曲には諸説があり、インドの国歌やバングラデシュの国歌を作ったインドの詩人ラビンドラナート・タゴールに影響を受けたサマラクーンが独自に作詞作曲したというもの[2][3][4][5]、サマラクーンの歌詞にタゴールが曲を作ったとしているもの[6][7]、完全にタゴールが作詞作曲したとするもの[8][9][10][11]など、タゴールの関与を思わせる言説の一方で関与をまったく否定している言説も存在している[12]。
国歌の内容としては、母国を誇り、五穀豊穣を願い、民族の団結を訴えるシンハラ語の詩をスリランカ音楽の特徴を活かした伸びやかなメロディに合わせて歌われている[1]。
歌詞
編集シンハラ語歌詞 | タミル語歌詞 | シンハラ語(ローマ字) | タミル語(ローマ字) | シンハラ語(国際音声記号) | タミル語(国際音声記号) |
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ශ්රී ලංකා මාතා අප ශ්රී ලංකා |
ஸ்ரீ லங்கா தாயே – நம் ஸ்ரீ லங்கா |
Srī Lankā mātā, apa Srī Lankā |
Srī Lankā tāyē – nam Srī Lankā |
[sɾiː laŋ.kaː maː.taː ǀ a.pə sɾiː laŋ.kaː] |
/ɕɾiː ləŋ.gaː taː.jeː ǀ nəm ɕɾiː ləŋ.gaː/ |
日本語訳歌詞
編集- 母なるスリランカ
- 我らのスリランカ 敬礼せん 敬礼せん 敬礼せん 汝に敬礼せん
- 豊かに繁栄せし地よ
- 愛しき優美な地よ
- 米と果物に満ち
- そして輝かしく香り高き花に満ちる
- 美しき勝利の地よ
- 我らに命と善を与えし
- 歓喜と勝利の地よ
- 我らの称賛を受け給え
- 我らは汝を拝む 我らのスリランカよ(敬礼せん 汝に敬礼せん)
- 我らのスリランカ 敬礼せん 敬礼せん 敬礼せん 汝に敬礼せん
- 汝は我らに知識と
- 真理を与え給うた
- 汝は我らの力と
- 我らの信念なり
- 汝は我らの光の神性であり
- 汝は衆生なり
- 汝は我らに生命と
- 自由を与えし存在なり
- 束縛なき信念を与え給え
- 永遠に我らに与え給え
- 知恵と力を新たにし
- 悪意も 憎しみも 争いも過ぎ去る
- 愛に覆われし強大なる国
- 全てが団結して前進する
- 母よ 我らを完全なる自由へと導き給え
- 我らは汝を拝む 我らのスリランカよ(敬礼せん 汝に敬礼せん)
- 我らのスリランカ 敬礼せん 敬礼せん 敬礼せん 汝に敬礼せん
外部サイト
編集脚注
編集- ^ a b c 文春新書 21世紀研究会編『国旗・国歌の世界地図』スリランカp.24-p.26
- ^ "Sri Lanka". The World Factbook.
- ^ “Man of the series: Nobel laureate Tagore”. The Times of India. Times News Network. (3 April 2011)
- ^ “Sri Lanka I-Day to have anthem in Tamil”. The Hindu. (4 February 2016)
- ^ “Tagore’s influence on Lankan culture”. Hindustan Times. (12 May 2010)
- ^ Nandy, Ashis (17 February 2012). “Nationalism, Genuine and Spurious: A Very Late Obituary of Two Early Postnationalist Strains in India”. Occasion, Stanford University 3 .
- ^ Alexander, J. P. (2014). Decisive Battles, Strategic Leaders. Partridge Publishing. p. 188. ISBN 978-1-4828-1805-5
- ^ Wickramasinghe, Nira (2003). Dressing the Colonised Body: Politics, Clothing, and Identity in Sri Lanka. Orient Longman. p. 26. ISBN 81-250-2479-4
- ^ Wickramasinghe, Kamanthi; Perera, Yoshitha. “Sri Lankan National Anthem: can it be used to narrow the gap?”. The Daily Mirror (Sri Lanka) (30 March 2015)
- ^ Haque, Junaidul (7 May 2011). “Rabindranath: He belonged to the world”. The Daily Star (Bangladesh)
- ^ Habib, Haroon (17 May 2011). “Celebrating Rabindranath Tagore's legacy”. The Hindu
- ^ Kasturi, Charu Sudan (12 September 2017). “Fact check stress on PM Tagore claim No evidence to suggest that bard penned or composed song, says professor”. The Telegraph
- ^ http://www.slreconsyd.org.au/wp-content/uploads/2015/03/National-anthem-3-languages_NO_LOGO.pdf
- ^ Sri Lanka. University of Houston.
- ^ îèõTM ñŸÁ‹ aî£ì£¢ð£ìTM aî£N†ðMòTM
- ^ இலங்கை தேசிய கீதம் தொடர்பான (2020-02-01). Lanka, Thamil.
- ^ Sri Lanka Anthem. Sri Lanka - Canada Association (Calgary).