正積円筒図法
正積円筒図法(せいせきえんとうずほう)は、地図投影法の一群である。
円筒図法で正積図法(面積比が正しい)とするため、高緯度ほど緯線の間隔を狭める。そのため、ある特定の緯度でのみ等角写像(局所的に形が正しい)となる。それより低緯度では縦長に歪み、高緯度では横長に歪む。その等角となる緯線を「標準緯線」と呼ぶ。
標準緯線の選択に自由度がある。標準緯線を変えた図法は、上下に拡大縮小の関係にあり、標準緯線が低緯度なら上下に縮小、標準緯線が高緯度なら上下に拡大となる。標準緯線が赤道となるランベルト正積円筒図法のみが接円筒図法(投影面が地表と接する)で、それ以外は割円筒図法(投影面が地表と交わる)である。
一般式
編集は経度・緯度、 は地図上の座標。 は標準緯度。
主な正積円筒図法
編集標準緯線の選び方によっていくつかの特別な名前がある。
地図 | 図法 | 考案者 | 考案年 | 標準緯度 φ0 |
拡大率 1/cos2φ0 |
縦横比 πcos2φ0 |
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ウォルド・トブラー Waldo Tobler |
1993年 | ±55°39′ | 3.142 | 1 | ||
M. Balthasart | 1935年 | ±50° | 2.420 | 1.298 | ||
ガル・ピーターズ図法 Gall–Peters projection |
ジェームズ・ガル James Gall |
1855年 | ±45° | 2 | 1.572 | |
ホボ・ダイアー図法 Hobo–Dyer projection |
ミック・ダイアー Mick Dyer |
2002年 | ±37°30′ | 1.589 | 1.977 | |
トリスタン・エドワーズ Trystan Edwards |
1953年 | ±37°24′ | 1.585 | 1.983 | ||
チャールズ・ピアッツィ・スミス Charles Piazzi Smyth |
1870年 | ±37°04′ | 1.571 | 2 | ||
ベールマン図法 Behrmann projection |
ヴァルター・ベールマン Walter Behrmann |
1910年 | ±30° | 1.333 | 2.356 | |
ランベルト正積円筒図法 Lambert cylindrical equal-area projection |
ヨハン・ハインリッヒ・ランベルト Johann Heinrich Lambert |
1772年 | ±0° | 1 | 3.142 |