横浜国際プール(よこはまこくさいプール)は、神奈川県横浜市都筑区にある、横浜市営の国際規格の水泳プールである。1998年に完成し、かながわ・ゆめ国体会場として使用された。公募で決定された愛称は、「WATER ARENA ウォーターアリーナ」。

横浜国際プール

横浜国際プール概観

地図
情報
用途 プール
敷地面積 75,855.67 m² [1]
延床面積 35,876.94 m²
階数 地上3階地下2階
着工 1995年
竣工 1998年
所在地 224-0021
神奈川県横浜市都筑区北山田7-3-1
座標 北緯35度33分50.8秒 東経139度35分40.1秒 / 北緯35.564111度 東経139.594472度 / 35.564111; 139.594472 (横浜国際プール)座標: 北緯35度33分50.8秒 東経139度35分40.1秒 / 北緯35.564111度 東経139.594472度 / 35.564111; 139.594472 (横浜国際プール)
テンプレートを表示
横浜国際プール
施設情報
収容人数 約4000席
プール
テンプレートを表示

プールなどの水泳施設の他に屋内競技のための体育室や、テニスコート、緑地などもある。また、当施設は個人利用のためにも開放されているほか、映画やテレビ番組などの撮影にも利用されている。

指定管理者は、2011年4月1日から公益財団法人横浜市スポーツ協会・コナミスポーツ株式会社・トーリツグループJV[2]となっている。

また2011年より、bjリーグ横浜ビー・コルセアーズの試合会場として、B.LEAGUE初年度の2016-17シーズンからはホームアリーナとして使用される。

施設

編集

メインアリーナ

編集

メインアリーナは、夏季はメインプール・ダイビングプールとして使用され、冬季は床転換が行われスポーツフロアとして使用される。観客席は約4000席。

メインプール

編集

50m×25mの国際公認された屋内温水プール。飛び込みを除いた水泳競技全般を行うことができる。競泳の大会の際には長水路(50mプール)として行われることが多く、この際は10コースである。短水路(25mプール)として使用されることもある。また、可動床を採用しており、深さが0mから3.5m(両端は0mから2.5m)まで変更できる(個人利用時は水深1.2m)。

ダイビングプール

編集

25m×25m×5m(深さ)の国際公認プール。飛び込み台の高さは10m、7.5m、5mの3種類、飛び板の高さは3m、1mの2種類。飛込競技で使用されることが多いが、スキューバダイビングアーティスティックスイミングの教室や大会が開かれたり、競泳のアップ会場として使われることもある。原則として個人利用はできない(サブプールの水抜き点検の時期などは利用できることがある)。

スポーツエリア

編集

冬季はプールを閉じて約90m×約37mのスポーツフロアになり、バスケットボールテニスフットサルなどの競技が行われる。個人利用の例としてはテニスコート(5面)。大会利用の例としてはテニスコートで5面、バレーボール・バスケットボール・フットサルコートで4面、バドミントンコートで20面分などがある。

横浜ビー・コルセアーズのホームアリーナ

編集

レギュラーシーズン中にはおよそ8割の試合をこの横浜国際プールで行っている。

  • 2011-12シーズン…12試合
  • 2012-13シーズン:10試合[3]
  • 2013-14シーズン:6試合[4]
  • 2014-15シーズン:4試合
  • 2015-16シーズン:4試合
  • 2016-17シーズン:24試合

観客席は2Fに約4,000席、1Fに仮置き客席を置くことで5,000人にも対応可能となる。

サブプール

編集

50m×8コースの屋内温水プール。年間を通してプールとしてのみの使用(スポーツフロア等にはならない)。可動壁を用いて、25mプール2面としても使用できる。入口側半面はメインプールと同様、可動床となっており、水深0.3mから3.5mまで設定できる(個人利用時は水深1.0m)。電光掲示板側半面は固定床で、水深は2.5mである。観客席は約360席。リラクゼーションプールやサウナも存在する。

その他の屋内施設

編集
  • サブアリーナ
約32m×約19.5mの体育室。個人利用ではバドミントンと卓球のみとなっているが、団体ではフットサルやダンス、体操、バスケットボールやバレーボールも行える。バスケットボールコート、バレーボールコートなら1面分、バドミントンコートなら3面分の大きさである。
  • トレーニングルーム
約270㎡のトレーニングジム。有酸素系マシン22台、ストレングスマシン19台、ストレッチスペース、ドリンク用冷蔵庫が完備されている。フリーウェイトスペースには、ベンチプレス2台・パワーラック1台・スミスマシン1台・フリーベンチ3台・デクラベンチ1台、ダンベル(1kgから40kg)が備わっている。 ランニングマシンの前は全面ガラス張りとなっており、自然の景色を眺めながらランニングができる。初めてトレーニングルームを使用する人には施設の案内を行っている。
プールやトレーニングルームのほかに、多目的ホールが1つと会議室が3つ存在する。多目的ホールは面積210㎡、高さ4m、座席数132席。フローリングの会議室1は面積99.9㎡、座席数48席。会議室2は面積58.3㎡、座席数24席。会議室3は面積75.4㎡、座席数24席。利用目的に合わせてさまざまな広さのホールや会議室が利用できる。会議室3以外は半面での利用が可能である。
  • パントリー
軽食やお菓子、飲料などを販売している。
  • プロショップ
水着やゴーグルなどの水泳用具や、スポーツウェア類を販売している。
  • ボディケアルーム
エステやボディトリートメントを受けることができる。
  • はりきゅうマッサージ室
鍼灸の施術を行っている。神奈川衛生学園専門学校の付属医療施設。

屋外施設

編集
  • 駐車場
第一駐車場は220台、第二駐車場は100台収容できる。第二駐車場は多目的コート2面と兼用である。
  • 多目的コート(テニスコート)
ハードコートのテニスコートが2面ある。テニスのほかにフットサルでの利用もできる。第二駐車場と兼用である。

再整備計画

編集

2024年6月3日、横浜市はメインアリーナのプールを廃止し、通年体育館とした再整備計画の方針を示した。改修工事が必要なほか、2021年度の外部監査にて、プールとフロアの転換による年間約5100万円の費用と合計2か月程度の閉館について指摘を受けていた[5]。再整備の素案では大型ビジョンの設置や観客席を6000席に増席するなど、アリーナへの完全転換を目指す。一方水泳競技についてはサブプールを改修し、市民大会などは行えるようにする[5][6]

その名の通り、国際大会の開催を想定して建設されたプールだが[6]、国際大会の開催実績は4回にとどまり、施設面ではオリンピック世界選手権などを開く基準を満たさない[5]。さらに、2022年度にはスポーツフロアの需要がプール利用を超えるなどしていた。

この再整備計画に関しては「行き場がなくなる大会もある」として日本水泳連盟や県水連、横浜水泳協会は猛反発しており、1万1129人分の反対署名を市に提出した[7][8]

なお、神奈川県内には他にさがみはらグリーンプール平塚総合体育館に日水連公認50mプールがあり[9]、隣接する東京都にはオリンピック・パラリンピックも開催した東京アクアティクスセンターが存在する[10]

大会など

編集

過去の大会

編集

その他

編集
  • 東京2020オリンピックイギリス選手団事前合宿

利用料金

編集

土曜日に限り、小学生・中学生・高校生は生徒証またはそれに準ずるものを提示した場合、利用料金が免除となる[11]

時間 2時間まで 延長料金(1時間につき)
大人 中学生以下 大人 中学生以下
プール 700円 350円 350円 170円
トレーニングルーム 500円 250円 250円 120円

アクセス

編集

公共交通機関

編集

自動車

編集
都筑インターチェンジ出口右折(料金所を出て左側の道を進む)→東山田スポーツ会館前交差点左折→北山田交差点右折→横浜国際プール入口右折
新石川交差点右折(東京方面からの車は左折)→北山田交差点左折→横浜国際プール入口右折

脚注

編集
  1. ^ 公開空地・保全緑地を含む
  2. ^ 横浜市指定管理者一覧
  3. ^ [1]Youtube・2013/1/6 横浜vs新潟 ダイジェスト
  4. ^ [2]Youtube・2014/3/30 横浜vs新潟 ダイジェスト
  5. ^ a b c 国際大会実績4回止まりの「横浜国際プール」、市が通年スポーツフロアに再整備へ…水泳界は反発”. 読売新聞オンライン (2024年6月4日). 2024年6月19日閲覧。
  6. ^ a b “国際”の看板下ろしたい「横浜国際プール」、通年スポーツフロア化へ市が素案”. 横浜日吉新聞 (2024年6月16日). 2024年6月19日閲覧。
  7. ^ 国際大会実績4回止まりの「横浜国際プール」、市が通年スポーツフロアに再整備へ…水泳界は反発”. 読売新聞オンライン. 2024年6月4日閲覧。
  8. ^ 横浜国際プール メインアリーナ 通年スポーツフロア化へ 市が再整備計画の素案を公表:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年6月19日閲覧。
  9. ^ 横浜国際プール再整備案に日本水泳連盟が待った! その理由とは”. 毎日新聞. 2024年6月19日閲覧。
  10. ^ 横浜国際プール メインアリーナ 通年スポーツフロア化へ 市が再整備計画の素案を公表:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年6月19日閲覧。
  11. ^ 個人利用案内 - 横浜国際プール”. web.archive.org (2019年11月9日). 2019年11月9日閲覧。

参考文献

編集

外部リンク

編集