楞厳寺 (綾部市)
京都府綾部市にある寺院
楞厳寺(りょうごんじ)は、京都府綾部市にある高野山真言宗の寺院である。山号は塩岳山(えんがくさん)。長井一禾により描かれた四季の鴉の襖絵が有名であり、丹波のカラス寺とも呼ばれている。関西花の寺二十五カ所の第2番である。春はミツバツツジ、夏はハスが見どころである。
楞厳寺 | |
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所在地 | 京都府綾部市舘町楞厳寺6 |
位置 | 北緯35度19分26.9秒 東経135度13分27.6秒 / 北緯35.324139度 東経135.224333度座標: 北緯35度19分26.9秒 東経135度13分27.6秒 / 北緯35.324139度 東経135.224333度 |
山号 | 塩岳山 |
宗派 | 高野山真言宗 |
本尊 | 薬師瑠璃光如来 |
創建年 | (伝)天平4年(732年) |
開基 | (伝)林聖上人 |
中興 | 盛長法印 |
別称 | 丹波のカラス寺 |
札所等 |
関西花の寺二十五カ所第2番 綾部西国観音霊場第14番 |
法人番号 | 9130005010618 |
歴史
編集楞厳寺は、寺伝によれば天平4年(732年)林聖上人により創建されたという。以後、幾度の兵火による伽藍の焼失や幾多の時代の変遷により古文書などの多くが散逸し、歴代の住職の記録が失われた。元禄16年(1703年)から宝永5年(1708年)にかけて本堂が再建され、当時の住職である盛長法印を中興開山としている。50年後の宝暦8年(1758年)に現在の庫裡が建築された。
伽藍
編集本堂
編集本堂は、元禄時代に建立されたが、柱などの主要部分が松材であった。老朽化により、2002年(平成14年)春に改築に着手し、2003年(平成15年)秋に完成した。本堂内陣は折上げ格天井で、枠数96面の秋田杉の板に岩絵具で彩色された様々の花の絵が描かれている。
梵鐘
編集綾部藩に時を知らせる鐘として1792年(寛政4年)に鋳造された。廃藩後、綾部町が保管していたものを1949年(昭和24年)に招致したものである。
庫裡
編集長井一禾により描かれた四季の鴉の襖絵が有名である。見学の際は予約が必要である。
- 春 - 「育雛の間」・・・両親のカラスが巣にえさを運び、三羽の雛を育てている姿が描かれている。
- 夏 - 「高野杉に鴉」・・・高野山に老杉とカラスが描かれている。
- 秋 - 「湖畔の鴉」・・・湖のほとりで休息するカラスと川に通じる広大な空間を飛来するカラスが描かれている。
- 冬 - 「雪中反哺の孝」・・・巣立ちした三羽のカラスが成長してから親に恩返しする姿が描かれている。
文化財
編集重要文化財(国指定)
編集三古木
編集いずれも「綾部の古木名木100選」に選ばれた樹木である。
札所
編集- 関西花の寺二十五カ所第2番
- 綾部西国観音霊場第14番
主な行事
編集- 1月1日 - 修正会
- 1月21日 - 初弘法・柴燈大護摩祈願
- 3月21日 - 春季大師講
- 4月15日 - 無縁経法要
- 8月19日 - 施餓鬼会
- 11月21日 - 秋季大師講
- 12月21日 - 終い弘法
アクセス
編集- 【バス】
JR西日本山陰本線綾部駅よりあやバス志賀南北線「舘バス停」下車 東へ徒歩15分。
- 【自動車】
国道27号線味方交差点から丹波大橋を渡って京都府道8号福知山綾部線を直進。鳥ヶ坪交差点を右折して府道9号線に入る。栗町交差点で右折して、豊里郵便局の手前の道を左折し北へ進む。
脚注
編集- ^ 『文化財保護行政ハンドブック』(ぎょうせい、1998)、p.125; 『国宝・重要文化財総合目録(美術工芸品編)』(第一法規、1980)
- ^ 毎日新聞地方版記事(2013年4月10日)
参考文献
編集- 楞厳寺パンフレット
- 心華帖(しんげちょう)- 関西花の寺二十五カ所霊場会