栗下 善行(くりした ぜんこう、1983年昭和58年3月9日 - )は、日本の政治家。前東京都議会議員(2期)。

栗下 善行
くりした ぜんこう
生年月日 (1983-03-09) 1983年3月9日(41歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都千代田区
出身校 テネシー大学卒業
前職 日本オラクル従業員
所属政党民主党→)
東京維新の会→)
日本維新の会→)
都民ファーストの会→)
立憲民主党
公式サイト くりした善行 公式サイト

選挙区千代田区選挙区→)
大田区選挙区
当選回数 2回
在任期間 2009年7月23日 - 2013年7月22日
2017年7月23日 - 2021年7月22日
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来歴

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東京都千代田区出身。実家は神田岩本町のタオル店。青山学院中等部・高等部テネシー大学卒業。大学卒業後は日本オラクルに入社し法人営業を担当する[1]。 2009年、最年少の26歳で東京都議会議員選挙千代田区選挙区(定数1)から民主党公認で出馬し初当選[2][3]。連続6期勤めた自民党都連幹事長内田茂を176票差で破った。大下英治は、この出来事を自民党に逆風が吹いた2009年東京都議会議員選挙を象徴する出来事と評している[4]

2010年2月、東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案が提出されると反対の立場を取り活動反対運動が大きくなった結果、2010年6月には石原都政史上初の知事提出議案否決となっている[5]

2011年2月16日、東京都青少年条例改正案の可決を受け、主要出版社で構成されるコミック10社会が石原慎太郎都知事提案の東京国際アニメフェア2011への協力・参加拒否を表明。これに対し一般質問で「出版社に来なくてもいい、漫画家に卑しい仕事をしていると言って彼らが一緒に仕事をしたいと思うのか」と石原都知事に追求したが、石原は「歪んだ性愛を描いて金を設けている人間は卑しい」と答えた[6]。なお、東京国際アニメフェア2011は東日本大震災の発生により中止となっている[7]

2012年8月29日、民主党に離党届を提出[8] [9]

2012年9月10日には柳ヶ瀬裕文自由民主党を離党した野田数の3名で「東京維新の会」を設立[10]

2013年東京都議会議員選挙では北区(当時は定数4、現在は定数3)に選挙区を変え、日本維新の会公認で出馬するも落選[11]参議院議員秘書を経て、2017年東京都議会議員選挙では大田区(定数8)から都民ファーストの会公認で出馬し再選[12]

2020年12月、都議会で初めてゲームの課金問題を質問[13]

2021年2月15日、都民ファーストの会に離党届を提出。離党理由として「会派運営のあり方が極めて不透明」であること、「都水道局の不祥事に関する質疑を用意した際、都庁職員から相談を受けた会派役員から質問を行わないように働きかけられた」としている[14][15]

同年4月20日、立憲民主党に入党[16]。しかし大田区では同党がすでに1月27日に元北区議会議員の斉藤里恵に公認を出しており[17]、栗下は国替えや無所属での出馬などの道を選ばず、同年7月の都議選には立候補しなかった[18]

2022年5月17日、立憲民主党本部は臨時常任幹事会で栗下の次期(第26回)参院選比例区での公認を内定した[19][20][21]。同年7月10日の投開票の結果、立憲民主党の候補者で12位の得票で落選[22][23]VRChatを活用した選挙運動を企画した[24]

2022年6月29日、中山美里月島さくらを含む日本プロダクション協会のメンバーやAV女優と面会し、AV出演被害防止・救済法の修正について協議した[25]

2022年7月に開始された、AV出演被害防止・救済法の改正を呼び掛ける署名運動「女優・男優・スタッフが働きやすい『AV新法』にしてください」の発起人である[26]

2022年12月12日、東京都議会に不健全図書の改称を求める陳情を発起人として提出。この陳情にはちばてつや森川ジョージ諌山創村田雄介真島ヒロ福本伸行山田玲司つくしあきひと寺嶋裕二稲垣理一郎三浦みつる渡辺航ら多くの漫画家が賛同した。 2023年2月9日、都議会文教委員会で陳情が審議されるも自民党、公明党、都民ファーストの会が陳情に反対し不採択となる。[27]

人物・政策・主張

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  • 漫画やネット・ゲームに造詣が深い議員として知られており、東京でのゲーム規制に反対である[28] [29][30]
  • 東京維新の会所属時、大日本帝国憲法復古請願に会派として賛成したことについて「会派結成の直後であり結束していくために、内容には賛同していなかったものの幹事長の決定に従って採決の際賛成してしまった」とブログで述べている[31]
  • 2021年4月、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発令された影響で、東京ビッグサイトで予定されていたイベントが開催直前の前日に延期になった件について、「都が見殺しにした」と都の対応を強く非難している[32]
  • キリスト教徒である[33]

関連項目

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脚注

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  1. ^ くりした善行 公式サイト「プロフィール」
  2. ^ 平成21年7月12日執行 東京都議会議員選挙
  3. ^ 『女性情報』第286号、パド・ウィメンズ・オフィス、2010年、27頁。 
  4. ^ 大下英治『内閣官房長官秘録』イースト・プレス、2014年。ISBN 978-4781650371 
  5. ^ 昼間たかし紙の爆弾 2021年8月号』鹿砦社、2014年、104頁。 
  6. ^ 石原都知事「ゆがんだ性愛を描いて金を儲けている人間は卑しい」
  7. ^ 東京国際アニメフェア参加拒否=都の漫画規制案に抗議-出版10社
  8. ^ 民主党離党・都議会民主党会派離脱について
  9. ^ 『民主都議2人が離党届 原発、消費増税など理由に』
  10. ^ [1] 2012年9月29日産経新聞「東京維新の会、地域政党に」
  11. ^ 東京都議会議員選挙 - 2013年6月23日投票 北区選挙区 | 候補者一覧 | 政治山
  12. ^ 東京都議会議員選挙 - 2017年7月2日投票 大田区選挙区 | 候補者一覧 | 政治山
  13. ^ スマホゲームの「ガチャ不当表示問題」が都議会で取り上げられる ゲームの課金問題が議題にのぼるのは初
  14. ^ 都水道局、残業代不払い 労基署から是正勧告 /東京
  15. ^ 【ご報告】本日都民ファーストの会を離党しました
  16. ^ 【ご報告】本日、立憲民主党に入党しました(第73回)
  17. ^ “【東京都議選】〝筆談ホステス〟斉藤りえ氏は大田区選挙区から立候補”. 東スポweb. (2021年1月27日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/220763 2021年1月27日閲覧。 
  18. ^ 久しぶりの更新になってしまいました。(第86回)
  19. ^ 【常任幹事会】第49回 「社会ビジョン創造委員会取りまとめ」「参議院議員選挙公約」等について意見交わす”. 立憲民主党本部公式ウェブサイト (2022年5月17日). 2022年5月18日閲覧。
  20. ^ 立民、参院選比例で新人2氏公認 秋田選挙区で推薦”. 日本経済新聞電子版. 日本経済新聞社 (2022年5月17日). 2022年5月18日閲覧。
  21. ^ 参院選 立憲、比例2人擁立 | 毎日新聞”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社 (2022年5月18日). 2022年5月18日閲覧。
  22. ^ “参院選2022 比例区の候補者一覧・開票結果”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/senkyo/saninsen/2022/koho/C01.html#TKJ000027AU 2022年7月17日閲覧。 
  23. ^ 参議院選挙 立憲民主党 比例代表候補者”. NHK. 2022年7月17日閲覧。
  24. ^ 「メタバース」で投票体験を...参院選に合わせ公開 若年層の関心向上を期待、企画者は本格展開に意欲”. ジェイ・キャスト (2022年6月28日). 2022年7月15日閲覧。
  25. ^ 「女優から仕事奪っている」AV新法の修正求め業界団体が立憲民主党に陳情”. サイゾー (2022年7月5日). 2022年7月16日閲覧。
  26. ^ 女優・男優・スタッフが働きやすい「AV新法」にしてください”. Change.org. Change.org. 2022年10月7日閲覧。
  27. ^ 注目の「不健全図書」改称陳情、結果はNO 発起人は「不可解」と不満も...「はじめの一歩」森川ジョージが感じた希望
  28. ^ [2]Twitterプロフィールより
  29. ^ [3] 香川県「ゲーム規制」が全国に波及する可能性── 規制に反対する若手都議に問題の本質を訊いた
  30. ^ 香川県「ゲーム規制」が全国に波及する可能性── 規制に反対する若手都議に問題の本質を訊いた”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2021年5月2日閲覧。
  31. ^ [4]昨日多く頂いた質問について(第59回)
  32. ^ 「都が見殺しにした」 東京ビッグサイトの同人誌イベントに、緊急事態宣言下の「例外開催」はなぜ認められなかったのか”. J-CAST ニュース (2021年4月29日). 2021年5月2日閲覧。
  33. ^ 【参院選2022】 維新新人の金子みちひと氏が初当選 自民現職の山谷えり子氏も再選 2022年7月11日”. キリスト新聞 (2022年7月11日). 2022年7月16日閲覧。
  34. ^ [5]
  35. ^ [6]都議会議員が語るシリーズ・第3回
  36. ^ [7] 新会派「東京政策フォーラム」(無所属・都民ファーストの会)スタートします

外部リンク

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