東京都交通局30形電車(とうきょうとこうつうきょく30がたでんしゃ)は、かつて東京都交通局上野懸垂線(上野モノレール)で使用された懸垂式モノレール車両である。

東京都交通局30形電車
基本情報
運用者 東京都交通局
製造所 日本車輌製造東洋電機製造(機器)
製造年 1985年
製造数 1編成2両
運用開始 1985年4月2日
運用終了 1999年12月18日
投入先 上野懸垂線
主要諸元
編成 2両編成(永久固定連結)
電気方式 直流600V(剛体架線方式)
最高運転速度 15 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
減速度(常用) 3.8 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員 31人/両(座席のみ)
車両重量 6.5t
編成長 19,000 mm
全長 9,500 mm
全幅 1,800 mm
全高 4,785 mm
車体高 2,340 mm
車体 アルミニウム合金
台車 2軸ボギー台車
主電動機 直流分巻電動機東洋電機製造製 )
TDK8860-A形
主電動機出力 6 kW × 4
駆動方式 歯付ベルト組込平行多段減速
歯車比 25.2:1
制御方式 電機子チョッパ制御 1C8M制御
GTO素子
制御装置 東洋電機製造製RG612-A-M形
制動装置 電気指令式空気ブレーキ
基礎ブレーキ:ディスクブレーキ
保安装置 打子式ATS
備考 [1][2]
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概要

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1966年昭和41年)に製造されたM形車両が老朽化して来たために、代替として日本宝くじ協会寄贈により1編成(2両)が製造され、1985年(昭和60年)4月2日より運行開始した。

「子供に夢を与える乗り物」をイメージさせるため、UFOのような外観とした[1]。窓は更に大きく、前面・側面の面積の半分以上が窓となった。窓の下辺は車内座席の座面付近まで下げられた。運転台前面はM形に引続き逆傾斜のデザインを採用しているが、より丸みを帯びた形状である。

上野懸垂線設備更新工事に伴い、更新工事前日の1999年(平成11年)12月18日限りで運行終了、廃車となった。

走行機器など

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制御装置はGTO素子による電機子チョッパ方式を採用した[2]。ただし、運転速度が低いことから、ブレーキは空気ブレーキである[2]。主チョッパ装置は、周辺機器を含めて一つの機器箱に集約されており、片方の車両の屋根上に搭載されている[2]

冷房装置三菱電機製の室外機・室内機分離形のセパレート方式(CU25S形)で、能力は8.14kW(7,000 kcal/h)の装置である。冷房モードは送風、弱冷自動、強冷自動を選択可能[1]。補助電源装置は定格容量20kVAの静止形インバータ(SIV・三相交流200V)で、負荷の大部分が冷房装置であることから、冷房機と一体形となっている[1]

関連項目

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d 日本鉄道車輌工業会『車両技術』170号(1985年6月)「東京都交通局 上野懸垂線30形車両」pp.72 - 86。
  2. ^ a b c d 東洋電機製造『東洋電機技報』第63号(1985年7月)「東京都交通局納上野モノレール線車両用電機品」pp.19 - 23。