杉原愛子
杉原 愛子(すぎはら あいこ、1999年9月19日[1] - )は、大阪府東大阪市出身[2]の日本の体操競技選手。株式会社TRyAS(トライアス)代表。
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選手情報 | ||||||||||||||||||
フルネーム | すぎはら あいこ | |||||||||||||||||
愛称 | らぶこ | |||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||
生年月日 | 1999年9月19日(25歳)[1] | |||||||||||||||||
生誕地 | 大阪府東大阪市[2] | |||||||||||||||||
身長 | 152.5cm[1] | |||||||||||||||||
体重 | 44.5kg | |||||||||||||||||
得意種目 | 平均台、ゆか | |||||||||||||||||
実績 | 2016年リオデジャネイロオリンピック 団体総合 | |||||||||||||||||
代表 | 日本 | |||||||||||||||||
所属 | 梅花高等学校→藤村女子高等学校→日本女子体育大学→武庫川女子大学短期大学部 | |||||||||||||||||
練習場 | 朝日生命体操クラブ→武庫川女子大学 | |||||||||||||||||
引退 | 2022年6月19日 | |||||||||||||||||
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人物
編集四歳上の姉が体操をやっていたことから自らも4歳で体操を始め[3]、幼稚園児の時には鉄棒の逆上がりをマスターしていたという[4]。
小学校4年生の時に羽衣体操クラブに入団して本格的に体操競技に取り組み[3]、羽衣学園中学校入学以後の成績としては、2年生時の2013年の第43回全国中学校体操競技選手権大会で女子個人総合6位入賞[5]、3年生時は2014年にタシケント(ウズベキスタン)で開催された第13回アジアジュニア体操競技選手権大会で団体戦優勝及び個人総合2位の成績を収めた[6]。同じく2014年度の全日本ジュニア体操競技選手権大会では個人総合優勝を果たした[7]。
2015年に梅花高等学校に進学し、それに伴い杉原もヴォラーレ体操クラブへ移籍する[3]。同年の全日本体操個人総合選手権では寺本明日香、内山由綺に次ぐ3位入賞を果たすと[8]、5月の第54回NHK杯体操選手権女子個人総合では笹田夏実、寺本ら実力者を抑えて初優勝を果たした[9][3][10]。この結果、2015年世界体操競技選手権に出場する体操競技日本代表に選出された[3][10]。
同年7月、杉原は日本代表として初のシニア国際大会となる第6回アジア体操競技選手権に出場すると、4種目全てに安定した演技を披露して日本女子の団体総合優勝に寄与すると共に杉原も個人総合で優勝し初の国際タイトルを獲得した[11][12]、また種目別でも段違い平行棒、ゆかで2位となった[13]。
2016年4月に行われた全日本体操個人総合選手権と、2016年5月にリオデジャネイロオリンピック代表選考会を兼ねたNHK杯個人総合に於いてどちらも3位で入賞し、リオデジャネイロオリンピック日本代表候補に選出された。なお、代表候補に選出された際には東大阪市長を表敬訪問している。その後、同年6月25日に体操女子日本代表の5名の中に杉原が選ばれ、初めてとなるオリンピックの出場が決定し出場することになった。迎えたリオデジャネイロオリンピックでは、1964年の東京オリンピック以来となるメダル獲得にあと一歩と迫る団体での4位入賞に大きく貢献した。
2016年11月10日、翌日から開催された全日本体操団体選手権についてのインタビューにおいて杉原は、11月内に大阪の梅花高等高校から東京の藤村女子高等高校に転校していた事を明らかにした。昨年末に入部した朝日生命体操クラブの練習拠点が東京都内にあるため、「環境を良くするために転校しました」と語っている[14]。
2017年10月、モントリオールで行われた世界選手権個人総合決勝の平均台で披露した新技「足持ち2回ターン」が「スギハラ」と命名された[15]。
2018年3月、藤村女子高等学校を卒業し、同年4月に日本女子体育大学に入学した[16]。
2018年末、朝日生命体操クラブを退部。
2019年4月、地元関西に拠点を移し、武庫川女子大学短期大学部健康・スポーツ学科に入学する[17][18]。
2021年、東京オリンピックの代表入りをかけて臨んだ全日本で4位、続くNHK杯でも4位に入り、ライバルでもある寺本明日香との争いを制し、2大会連続のオリンピック代表に内定した[19]。
2020年東京オリンピック体操女子団体総合に、村上茉愛、畠田瞳、平岩優奈とともに出場し予選を8位で通過し、決勝では見事5位入賞を果たした[20]。しかし、オリンピック後の同年10月に左ひざの内視鏡手術を受けたことから、翌年の全日本とNHK杯を欠場。2022年6月に行われる全日本種目別を最後に選手として第一線から退くことを自身のInstagramで発表した。その中で「引退という言葉を使わず、一区切りという表現にした。今後も体操人として体操の魅力を多くの方々に知ってもらえるようになりたい」とコメント[21]。全日本種目別のゆかでは13.466のスコアで2位入賞を果たし、競技生活への区切りをつけた。今後は「競技者」としてエキシビションへの出場をしながらも指導者への道へ進むための勉強もしていくという[22]。
2022年12月16日、翌年4月に武庫川女子大学体操部の強化コーチに就任する事が発表された。同大学の付属中学・高校の体操部を中心に指導しオリンピアンの育成を目指す。第一線を退いて以降続けてきたエキシビションや講演など体操競技の普及活動も継続していくとしている[23]。
2023年の「第77回全日本体操競技選手権大会」のテレビ中継(NHK総合)では、フロアサイドリポーター兼解説者を務めた[24]。同年6月の全日本種目別で1年ぶりに現役復帰を果たし、ゆかに出場し、13.400のスコアで2年ぶりの優勝を果たした[25]。
2024年の全日本個人総合で5位入賞を果たし、パリオリンピック代表への望みを繋いだが、同年のNHK杯では予選、決勝とも段違い平行棒での落下が響いて5位に終わり、3大会連続のオリンピック代表に届かなかった。競技終了後、オリンピックには補欠として帯同することを発表。自身の進退については否定した[26]。後に代表キャプテンの宮田笙子が20歳未満での喫煙・飲酒の規律違反で代表離脱(その後、辞退を表明)したが、エントリー期間終了後の出来事であり、病気や怪我などの理由を除いて選手の入れ替えは不可能であることから、繰り上げ出場には至らなかった[27]。
その他
編集- 2022年10月15日に、警視庁武蔵野警察署の一日署長を務めた(藤村女子は同署の管内にある)。
脚注
編集- ^ a b c “杉原 愛子(Aiko Sugihara)”. 体操NIPPON. 2019年5月19日閲覧。
- ^ a b “SUGIHARA Aiko”. 国際体操連盟. 2017年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月19日閲覧。
- ^ a b c d e ひねり王女 15歳杉原愛子V 体操に新ヒロイン 日刊スポーツ 2015年5月18日閲覧
- ^ 杉原愛子の父勝さん「子どもの頃は縄跳びが好きで」 日刊スポーツ 2015年7月31日付
- ^ 第43回全国中学校体操競技選手権大会リザルト (PDF) 日本体操協会
- ^ 13TH JUNIOR ARTISTIC GYMNASTICS ASIAN CHAMPIONSHIPS (PDF) 日本体操協会
- ^ 全日本ジュニア体操競技選手権大会 (PDF) 日本体操協会
- ^ 第69回全日本体操個人総合選手権 女子決勝結果 (PDF) 日本体操協会
- ^ 第54回NHK杯体操 女子個人総合結果 (PDF) 日本体操協会
- ^ a b 15歳・杉原愛子がNHK杯初V 世界選手権代表入り スポーツニッポン 2015年5月17日付
- ^ 15歳杉原が団体金! 個人金! 安定感抜群新エース 日刊スポーツ 2015年8月1日付
- ^ 杉原愛子さん、『アジア体操競技選手権大会』にて優勝!! 梅花アルバム - 梅花高等学校 2015年7月31日付
- ^ 6th Senior Artistic Gymnastics Asian Championships Women's Finals Apparatus Result (PDF) 日本体操協会
- ^ “杉原、藤村女高への転校明かす「学校も近くてちゃんと行けている」/体操”. サンスポ (2016年11月10日). 2021年5月16日閲覧。
- ^ 鉄棒新技「ミヤチ」平均台「スギハラ」命名/体操サンスポ2017年12月16日
- ^ 杉原愛子が日女体大に入学 東京五輪へ「体操第一」(スポニチアネックス、2018年4月3日付)
- ^ “リオデジャネイロオリンピック体操日本代表・杉原愛子選手の本学入学に関する記者会見が開かれ、杉原選手が東京オリンピックへの決意を語りました。”. 武庫川女子大学 (2019年4月2日). 2019年5月19日閲覧。
- ^ “体操部の杉原愛子選手と大野和邦監督が、スポーツ庁のスポーツ功労者顕彰・表彰を受け、大河原学院長らに報告しました。”. 武庫川女子大学 -Mukogawa Women's University-. 2021年5月16日閲覧。
- ^ 五輪代表に村上茉愛、畠田瞳、平岩優奈、杉原愛子 体操女子団体総合(日刊スポーツ、2021年5月15日付)
- ^ “体操女子団体、日本は5位…57年ぶりのメダルならず”. 読売新聞 2021年7月26日閲覧。
- ^ “体操杉原愛子「一区切り」第一線から身を引く理由明かす 全日本種目別でラスト、五輪2大会出場”. 日刊スポーツ 2022年6月8日閲覧。
- ^ “杉原愛子、笑顔のち涙「大野コーチの下で最後を迎えられて良かった」…競技生活に一区切り”. スポーツ報知 2022年6月19日閲覧。
- ^ “杉原愛子さん、大学のコーチ就任へ リオ、東京両五輪代表―体操女子”. 時事ドットコム (2019年12月16日). 2023年2月14日閲覧。
- ^ @asuka_teramotoの2023年4月21日のツイート、2023年4月22日閲覧。
- ^ “1年ぶりに現役復帰の杉原 床優勝に「自分でもめっちゃ驚いている」”. 毎日新聞社 (2023年6月12日). 2023年6月12日閲覧。
- ^ “【体操】杉原愛子は3大会連続の五輪届かずも補欠でパリに帯同「みんなの良い演技を見てほしい」”. 日刊スポーツ新聞社 (2024年5月18日). 2024年5月21日閲覧。
- ^ 「体操女子・杉原愛子 エース宮田出場辞退で1人減の代表チームにエール「楽しんできてね」 補欠で同行中」『Sponichi Annex』2024年7月28日。2024年7月29日閲覧。
参考文献
編集- 東大阪市政だより 〜 リオ五輪代表 杉原愛子さん 市長を表敬訪問 〜 平成28年7月15日 号 7ページ
外部リンク
編集- SUGIHARA Aiko - ウェイバックマシン(2017年10月10日アーカイブ分)
- 杉原愛子 (@loveco_smile) - X(旧Twitter)
- 杉原愛子 (@aiko_sugihara) - Instagram
- スギハラ(平均台の技)