服部新佐
日本の植物学者 (1915年-1992年)
服部 新佐(はっとり しんすけ、1915年8月10日 - 1992年5月12日)は日本の植物学者である。南九州の蘚苔類の研究で知られる。
略歴
編集宮崎県日南市飫肥に生まれた。第七高等学校を経て東京帝国大学理学部に入学し、卒業後東京科学博物館(現、国立科学博物館)で働いた。1946年に、家業の林業を継ぐため帰郷し、日南市に服部植物研究所を設立した。林業の傍ら、当時、研究がほとんどなされていなかった蘚苔類の研究を行い、南九州に分布する蘚苔類の分類学的研究を行い、その後日本各地、アジアやニューギニアの蘚苔類の研究も行った。服部植物研究所は蘚苔類の国際的な研究センターになった。胞子体がなく特徴的な配偶体をもつナンジャモンジャゴケ(Takakia lepidozioides)を記載したことでも知られる。1977年から日本蘇苔類学会会長を務め、1977年に朝日賞を受賞した[1]。
ウロコゴケ目ツボミゴケ科の属名、Hattoria(和名、ヤクシマアミバゴケ)やヒメシダ科(Thelypteridaceae)の種、Metathelypteris hattorii (H.Ito) Chingに献名されている。
脚注
編集- ^ “朝日賞 1971-2000年度”. 朝日新聞社. 2022年9月12日閲覧。