星間分子
星間分子(せいかんぶんし、interstellar molecule)は恒星間の希薄空間(星間空間)の中でも、一部にある高密度な分子雲中や晩期型星の存在する分子の総称。1930年代に光学望遠鏡によって観測された、希薄な分子雲中を通った紫外線の吸収が、分子雲の中に存在するCH、CNによるものであると1940年に確認[1]され、初めて星間空間に分子が存在することが示された。その後、1960年代以降、電波望遠鏡が発展するに伴い、OHの発見[2]を皮切りに多数の分子が発見され2000年までには100種類以上の分子が発見されている。
→「星間分子の一覧」も参照
なお、存在量としては水素分子が圧倒的に多く、次いでCO(一酸化炭素)、H2O(水)、NH3(アンモニア)、HCHO(ホルムアルデヒド)、HCN(シアン化水素)の順で多い[3]。
参考文献
編集- ^ McKellar A.,"Evidence for the Molecular Origin of Some Hitherto Unidentified Interstellar Lines," Pub. Astron. Soc. Pacific, Vol. 52, p.p. 187-192(1940)[1][2]
- ^ WEINREB S., BARRETT A.H., MEEKS M.L., HENRY J.C., "Radio Observations of OH in the Interstellar Medium" Nature, Vol.200, p.p.829 - 831(1963)[3][4]
- ^ “1.6 有機地球化学” (PDF). 日本有機地球化学会. 2018年11月22日閲覧。