旧掛塚郵便局
旧掛塚郵便局(きゅうかけつかゆうびんきょく)は、静岡県磐田市(旧・磐田郡掛塚町)白羽29-2にある建築物。1935年(昭和10年)に建てられた「旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎」と明治時代中期に建てられた「旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)蔵」が登録有形文化財に登録されている。
旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎 | |
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局舎 | |
情報 | |
旧用途 | 郵便局 |
構造形式 | 木造[1] |
建築面積 | 178 m² [1] |
階数 | 2階建(一部平屋建)[1] |
竣工 | 1935年[1] |
所在地 |
〒438-0235 静岡県磐田市白羽29-2 |
文化財 | 登録有形文化財 |
指定・登録等日 | 2012年8月13日 |
歴史
編集建築
編集天竜川河口部にある掛塚には掛塚湊があり、江戸時代の掛塚は天竜川を下った材木を運搬する廻船業で栄えた。掛塚の町を南北に走る通りに西面して旧局舎が建っており、その後方に蔵が建っている。
旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎
編集1935年(昭和10年)の建築[1][2][3][4]。石造建築風のモルタル塗である[1]。当時の東京では外観のみを洋風とする建築様式が発展しており、掛塚の近代化を示す貴重な建造物とされる[2][3]。昭和初期の準公共建築物の貴重な例として評価されている[5]。
木造2階建(一部平屋建)、寄棟造、鉄板葺及び桟瓦葺であり、建築面積は178平方メートル[1]。正面上部には鏝絵による郵便マークの彫刻があり、正面上部両端には軒飾りがある[2]。後方には平屋の和風住宅がある[1]。
旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)蔵
編集1883年(明治16年)から1897年(明治30年)の建築[6]。外壁に伊豆石が貼られた張で石造建築風である[6]。江戸に木材を運んだ廻船は、帰路で掛塚に伊豆石を持ち帰った[2]。掛塚には伊豆石が用いられた蔵が多数あり、旧掛塚郵便局蔵は掛塚の歴史を語る建造物とされる[2][3]。当初は廻船問屋である松下家の蔵だったが、のちに同じく廻船問屋である長谷川家が購入した[2]。
木造2階建、寄棟造、桟瓦葺であり、建築面積は33平方メートル[6]。桁行7.3メートル、梁間4.6メートル[6]。西面する入口に庇が付いている[6]。窓廻りの表現には技巧が凝らされている[2]。
脚注
編集- ^ a b c d e f g h 旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎 文化遺産オンライン
- ^ a b c d e f g 「掛塚の建造物が国の登録有形文化財に登録されることになりました!!」『いわた文化財だより』2012年5月1日、第86号
- ^ a b c 「ふるさと磐田の指定・登録文化財(27)『旧掛塚郵便局局舎・蔵』『靏谷家住宅主屋』」『いわた文化財だより』2014年3月1日、第108号
- ^ 「3建造物 登録文化財に 旧掛塚郵便局局舎など」『読売新聞』2012年4月21日
- ^ 「国登録文化財に3件 旧掛塚郵便局と蔵、つる谷家住宅」『朝日新聞』2012年4月21日
- ^ a b c d e 旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)蔵 文化遺産オンライン
外部リンク
編集- 旧掛塚郵便局 文化遺産オンライン