日産・80型
日産・80型は、日産自動車がかつて製造していた大型トラック/バンである。 本記事ではその派生型である90型、モデルチェンジ後の180型についても記述する。
日産・80型 | |
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ニッサントラック・80型 | |
ニッサンバス・90型 | |
概要 | |
製造国 | 日本 |
販売期間 | 1937年 - 1939年 |
設計統括 | グラハムページ社 |
ボディ | |
乗車定員 | 2名(トラック) |
ボディタイプ | セミキャブオーバー型トラック/バン |
エンジン位置 | フロント |
プラットフォーム | シャシー12BL型 |
パワートレイン | |
エンジン | 3,670cc AT型 直列6気筒 |
最高出力 | 63kW (85PS)/3,400rpm |
最大トルク |
226N・m(23.0kgm)/ 1,200rpm |
変速機 | 4速MT |
前 | 縦置リーフ式 |
後 | 縦置リーフ式 |
車両寸法 | |
ホイールベース |
2,641mm(トラック) 2,655mm(バン) |
全長 |
4,750mm(トラック) 6,338mm(バン) |
全幅 | 2,161mm(バン) |
全高 | 2,655mm(バン) |
車両重量 |
5,250kg(トラック) 3,315kg(バン) |
日産・180型 | |
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ニッサントラック・180型 | |
概要 | |
製造国 | 日本 |
販売期間 | 1941年 - 1951年 |
ボディ | |
乗車定員 | 3名 |
ボディタイプ | ボンネット型トラック |
エンジン位置 | フロント |
パワートレイン | |
エンジン | 3,670cc AT型 直列6気筒 |
最高出力 | 85PS/3,300rpm |
最大トルク |
226N・m(23.0kgm)/ 1,200rpm |
変速機 | 4速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 4,000mm |
全長 | 6,473mm |
全幅 | 2,180mm |
全高 | 2,150mm(空車時) |
車両重量 |
2,200kg(複後輪キャブ付)[1] 2,040kg(複後輪キャブ無し)[1] |
最大積載量 |
4,000kg(標準積載量) 7,300kg(許容積載量) |
その他 | |
燃料タンク | 70L |
概要
編集1937年、日産自動車から日本初のセミキャブオーバー型トラックとして市場に投入された[2]。 1937年より日産自動車横浜工場で生産された乗用車で、乗用車であった日産・70型と同様に、アメリカのグラハムページ社からトラックの製作図面から加工工作機械までを購入し、車両自体の国産化を目指した[2]。 フロント部分が共通している派生型は「90型」と呼ばれ、バスとして製造された(日本自動車博物館には1937年式の「80型改」として展示されているが、これはトラックだったシャシを基に後から改造されたためである)[3]。 この型以降、トラックは「8」、バスは「9」という数字を持つ型式が1969年発売の「780型トラック」(1976年に生産を終了)まで受け継がれていく(日産ディーゼル(現:UDトラックス)を傘下に置いて以降は市場から撤退しているため、異なる型式を持つ)[4]。
80型トラックは軍用トラックとしても活用されたが、運転席がエンジンの真上にある構造のため、整備性の悪さなどが問題となった。このため日産は、1941年にボンネット型レイアウトの180型へとモデルチェンジを行った[4]。しかし戦時中は資材が枯渇するにつれて簡素な造りになり[5]、1943年以降になると第2次世界大戦に伴い生産中止した時期がある[6]。生産再開するのは1945年、在庫資材を用いて200台生産した後、もとの全鋼製キャブを付けた本格的な生産再開は1946年からであった[5][6]。その後それぞれの後継となる380型(トラック、1952年発売)、290型(バン、1949年発売)が発売されるまで生産された[6][7]。
日産ヘリテージコレクションには、1939年から1962年まで三越百貨店に導入された大型バンが展示されている[8]。 また、東京国際消防防災展2023での展示に向けて、180型消防ポンプ自動車が走行可能な状態で再生され、東京消防庁の広報車両として保管された[9]。
参考文献
編集- ^ a b カタログのシャシー仕様書を基に記述している。
- ^ a b “ニッサントラック80型”. 自動車技術330選. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “日本初のセミ・キャブオーバーだ / 日産 トラック 80型改(キャブオーバー バス), 1937年式(昭和12年)”. 日本自動車博物館. 2023年10月18日閲覧。
- ^ a b “日産のワンエイティといえばSX…だけじゃない!「1949年型日産180型トラック」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第12回”. CARSMEET WEB. 2023年10月18日閲覧。
- ^ a b “カタログとその時代 第79回 日産自動車初の大型トラック&バス(80型/90型)”. M-BASE. 2023年10月18日閲覧。
- ^ a b c “会社と製品の歴史 1940年代”. 日産自動車企業情報サイト. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “会社と製品の歴史 1950年代”. 日産自動車企業情報サイト. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “ニッサン80型バン”. 日産:NISSAN HERITAGE COLLECTION. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “日産 戦中戦後に活躍の国産消防車第1号「180型消防ポンプ自動車」をレストア”. グーネットマガジン. 2023年10月18日閲覧。
関連項目
編集- 東京大空襲・・・180型消防ポンプ自動車は空襲火災の鎮火に貢献した。
- 軍用車両
- 消防ポンプ自動車
- 日本の自動車技術330選