新井町 (横浜市)
新井町(あらいちょう)は、神奈川県横浜市保土ケ谷区の町名。「丁目」のない単独行政地名。住居表示未実施区域[5]。
新井町 | |
---|---|
町丁 | |
北緯35度29分20秒 東経139度33分26秒 / 北緯35.488911度 東経139.557358度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 横浜市 |
行政区 | 保土ケ谷区 |
人口情報(2023年(令和5年)4月30日現在[1]) | |
人口 | 6,396 人 |
世帯数 | 3,219 世帯 |
面積([2]) | |
0.785 km² | |
人口密度 | 8147.77 人/km² |
設置日 | 1939年(昭和14年)4月1日 |
郵便番号 | 240-0053[3] |
市外局番 | 045(横浜MA)[4] |
ナンバープレート | 横浜 |
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地理
編集横浜市保土ケ谷区北部に位置し、面積は0.785km2[2]。字に東大丸通、千貫丸通、稲荷通[2]。南西に新井川が流れる[6]。かつては港北区に属し、保土ケ谷区と同区から分区された旭区、港北区から分区された緑区の区境付近に位置する。
町内の千丸台(せんまるだい)地区は、横浜市内に多く存在する谷戸[7]に位置する[8]。
字名
編集- 東大丸通(ひがしだいまるどおり)
- 千貫丸通(せんがんまるどおり)
- 稲荷通(いなりどおり)[2]
地価
編集住宅地の地価は、2023年(令和5年)1月1日の公示地価によれば、新井町字東大丸通229番11の地点で16万4000円/m2となっている[9]。
歴史
編集かつての都筑郡新井新田で、神奈川宿在住の代官・新井忠兵衛が宝暦年間に新田開発の許可を得て、幕府領であった御林・山野を買い取り開墾し、明和7年(1770年)に完成させた[6][8]。新井新田の完成に伴い、豊作を願う鎮守として稲荷神社が建立され、神社の前の道路は「稲荷通り」と呼ばれた[8]。字名やバス停留所名「稲荷通」としても残る[8]。
1874年(明治7年)、伊勢四日市の黒崎平七が新井新田で茶の栽培を始め、後に鈴木政右衛門が新井新田を買い取り茶畑を作ったと伝えられる[8]。茶の生産は1937年(昭和12年)頃まで続いたが、太平洋戦争の激化に伴う食糧事情の悪化からサツマイモや麦に変わり、戦後の都市化により茶畑は姿を消した[8]。横浜市立新井小学校(現:上菅田町1574-1)の校章は、かつて新井新田に存在した茶畑にちなみ茶の葉と花を図案化している[8]。
戦後は団地建設が進み、1963年(昭和38年)より県営千丸台団地が入居開始[8]。翌1964年には横浜駅西口と千丸台団地を結ぶバス路線(62系統)が開業した。宅地化の進展により1960年代後半には店舗も急増し商店街が形成された[8]。同時期には近隣地区でも、県営笹山団地(上菅田町)、公社竹山団地(緑区竹山)と、大規模団地が相次いで造成されている。県営千丸台団地では住民の高齢化が進んでいるが[10]、近年は町内にマンションも新築され子育て世代の流入もある[8]。
年表
編集- 1751年から1764年新井忠兵衛により開墾。新井新田と呼ばれる。武蔵国都築郡(小机領)新井新田。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 都筑郡上菅田村・新井新田が、中山村、寺山村、上猿山村、下猿山村、鴨居村、本郷村、台村、久保村、榎下村、十日市場村、上菅田村と合併し、新治村大字新井新田となる[6][8]。
- 1939年(昭和14年)4月1日 - 新治村が廃止され横浜市に編入、港北区の一部となる[6][8]。
- 1960年(昭和35年)10月 - 保土ヶ谷病院が開業[8](現:旭区白根7丁目11-1[11])
- 1961年(昭和36年)7月 - 港北病院が開業(新井町486)[8]。
- 1963年(昭和38年)- 県営千丸台団地が入居開始[8]。
- 1964年(昭和39年)- 千丸台団地と横浜駅西口を結ぶバス路線(62系統)が開業。
- 1965年(昭和40年)10月1日 - 行政区再編成に伴い保土ケ谷区に編入[6]。
- 1969年(昭和44年)
- 1975年(昭和50年)9月1日 - 隣接する上菅田町と境界を調整[2]。
- 1977年(昭和52年)7月 - 横浜市立新井中学校が開校[8](横浜市立上菅田中学校から独立)。
- 1982年(昭和57年)8月 - 千丸台連合商店会が発足[8](2014年5月、千丸台商店会へ名称変更[8])。
世帯数と人口
編集2023年(令和5年)4月30日現在(横浜市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
町丁 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
新井町 | 3,219世帯 | 6,396人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[12] | 7,178
|
2000年(平成12年)[13] | 7,209
|
2005年(平成17年)[14] | 7,163
|
2010年(平成22年)[15] | 7,639
|
2015年(平成27年)[16] | 7,217
|
2020年(令和2年)[17] | 6,705
|
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[12] | 2,486
|
2000年(平成12年)[13] | 2,725
|
2005年(平成17年)[14] | 2,814
|
2010年(平成22年)[15] | 3,077
|
2015年(平成27年)[16] | 3,002
|
2020年(令和2年)[17] | 2,991
|
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2021年8月時点)[18]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
新井町 | 1〜113番地 665番地以降 |
横浜市立上菅田笹の丘小学校 | 横浜市立新井中学校 |
114〜664番 | 横浜市立新井小学校 |
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[19]。
町丁 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
新井町 | 156事業所 | 1,264人 |
事業者数の変遷
編集経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[20] | 136
|
2021年(令和3年)[19] | 156
|
従業員数の変遷
編集経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[20] | 1,002
|
2021年(令和3年)[19] | 1,264
|
交通
編集道路
編集- 稲荷通り
鉄道
編集町内に鉄道駅は存在しない。相模鉄道本線西谷駅の北部、JR横浜線鴨居駅の南部に位置する。
路線バス
編集鉄道駅からは離れているため、町内へのアクセスは路線バスが多く利用される。
施設
編集その他
編集日本郵便
編集警察
編集町内の警察の管轄区域は以下の通りである[26]。
番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
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全域 | 保土ケ谷警察署 | 上菅田交番 |
関連項目
編集脚注
編集- ^ a b “令和5(2023)年 町丁別人口(住民基本台帳による)町丁別人口_令和5年4月” (XLSX). 横浜市 (2023年5月10日). 2023年5月15日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ a b c d e “横浜市町区域要覧”. 横浜市 (2018年7月9日). 2021年8月11日閲覧。
- ^ a b “新井町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “住居表示実施町名一覧 (令和2年10月19日現在)”. 横浜市 (2020年10月29日). 2021年8月28日閲覧。
- ^ a b c d e 横浜市市民局総務部住居表示課 1996, 109頁.
- ^ 谷戸のまち横浜 横浜市環境創造局政策調整部政策課
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 現況・近隣の沿革 千丸台商店会
- ^ “国土交通省地価公示・都道府県地価調査”. 国土交通省. 2023年6月4日閲覧。
- ^ 第3期保土ケ谷ほっとなまちづくり(地域福祉保健計画)地区別計画 千丸台地区 横浜市保土ケ谷区
- ^ 特定医療法人 芳生会 保土ヶ谷病院
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “小・中学校等の通学区域一覧(通学規則 別表)”. 横浜市 (2021年8月5日). 2021年8月8日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ 市営バス春のダイヤ改正について 2021年(令和3年)3月17日、横浜市交通局(「D 保土ケ谷・緑エリア」を参照)
- ^ “令和3年4月1日ダイヤ改正実施について”. 横浜市交通局 (2021年3月15日). 2021年4月24日閲覧。
- ^ 新井町公園 -ほどがやの公園 公園一覧 横浜市保土ケ谷区役所
- ^ 医療法人正永会 港北病院
- ^ “郵便番号簿 2020年度版” (PDF). 日本郵便. 2021年8月7日閲覧。
- ^ “交番案内”. 保土ケ谷警察署. 2021年11月23日閲覧。
参考文献
編集- 横浜市市民局総務部住居表示課 編『横浜の町名』横浜市市民局、1996年。