斗山重工業
斗山重工業(トゥサンじゅうこうぎょう)は、韓国の斗山グループ(財閥)に属する総合重工業企業である。2022年、商号を斗山エナビリティ (Doosan Enerbility) に変更した。
種類 | 株式会社 |
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設立 | 1962年9月20日 |
業種 | 総合重工業 |
売上高 |
4兆900億ウォン(単体売上高) |
従業員数 | 51730人(2008.3) |
外部リンク | 斗山重工業 |
斗山重工業 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 두산중공업 |
漢字: | 斗山重工業 |
発音: | トゥサンジュンゴンオプ |
日本語読み: | とさんじゅうこうぎょう |
RR式: | Dusanjunggongeop |
韓国式ローマ字: | Doosan Heavy Industries & Construction |
概要
編集発電設備やプラント設備、インフラ設備、大規模輸送機器の部品、港湾クレーン装置、などの生産を手がける。 売上高の殆どを海外から受注する企業でもある。日本でも原子力事業は有名で、加圧水型原子炉の技術を持つ。 斗山グループ内には斗山インフラコアや斗山エンジンなどの企業を持つ。
2019年には経営危機に陥り、借入金は4兆9000億ウォンに達した。2020年4月13日、斗山グループは産業銀行など債権団に斗山重工業の財務構造改善計画を伝達した[1]。
発電事業
編集火力発電所の排熱回収ボイラー世界シェアの30%以上で1位。 火力発電部門は、2016年にインドのウッタル・プラデーシュ州発電公社に対し、出力66万キロワットの発電設備を4基供給する2兆8000億ウォンの大型契約を結んでいる[2]。 蒸気発生器や加圧器などを世界各国に供給する。2009年には韓国産の原子炉を中国に輸出している。
タービン事業
編集1990年代からゼネラル・エレクトリックと技術提携をし、ガスタービンの部品供給をする[3]。2007年、三菱重工業の大型ガスタービンの製造・販売ライセンス供与契約とともに長期購買契約を締結[4]。2009年9月14日、チェコ・シュコダグループの発電設備専門業者シュコダ・パワーを4億5000万ユーロ(約593億円)で買収[5]。2017年に三菱重工業とのライセンス契約が満了した[6]。
韓国の産業通商資源部の支援を受け、2013年に国策課題として発電用大型ガスタービンの開発を始めて[7]、この6年間で計1兆ウォン(約900億円)の研究開発費が投入されている[8]。2019年9月、500メガワット級の発電所用国産大型タービンの最終組立を公表[9]。2023年に商業運転に入る予定[7]。
原子力発電
編集2020年4月までに韓国で稼動している原子力発電所24基中で14基において、原子炉、蒸気発生器、タービン発電機、計測制御設備と冷却材ポンプなどを製作。アラブ首長国連邦に建設中のバラカ原子力発電所の機器も供給している。企業内の発電事業に占める原子力発電ビジネスのウェイトでは15%程度であり、石炭火力発電部門の70-80%には足元にも及ばないものの、韓国原子力ビジネスの中核的な存在として地位を築いている。しかしながら2018年以降に文在寅政権が脱原発を実行すると発電所の建設計画が白紙化され工場の稼働率も低下、さらに2020年には経営危機を迎え、原子力関連の人材流出も懸念されるようになった[10][11]。
プラント設備
編集特に淡水化プラント設備の受注に強い。2008年7月にはアラブ首長国連邦で8億ドル相当の超大型淡水プラントを受注した。
関連項目
編集注釈
編集- ^ “斗山重工業「あらゆる資産の売却検討」…財務構造改善案を産業銀行に提出” (2020年4月14日). 2020年4月14日閲覧。
- ^ “韓国・斗山重工業、インドで火力発電受注 2800億円”. 日本経済新聞 (2016年12月26日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “斗山重工業「機械工学の花」ガスタービン技術独立(朝鮮日報日本語版)”. Yahoo!ニュース. 2019年9月22日閲覧。
- ^ “大型ガスタービンの製造・販売ライセンスを供与 韓国の重工業最大手、斗山重工業へ|三菱重工”. 三菱重工. 2019年9月22日閲覧。
- ^ “斗山重工業、チェコのタービン技術保有会社を買収│韓国経済│wowKora(ワウコリア)”. wowKorea(ワウコリア) (2009年9月14日). 2020年3月24日閲覧。
- ^ “PM2.5削減対策として浮上している「LNG発電」 | 知的財産ニュース - 知的財産に関する情報 - 韓国 - アジア - 国・地域別に見る - ジェトロ”. www.jetro.go.jp. 2020年3月24日閲覧。
- ^ a b “斗山重工、発電用ガスタービンを国産化”. Maeil Business Newspaper & mk.co.kr. (2019年9月19日)
- ^ “飛行機エンジンより難しい技術…斗山重、ガスタービン国産化が目前”. 中央日報. 2020年3月24日閲覧。
- ^ みずほ銀行産業調査部. “日本産業の中期見通し(重電)”. みずほ産業調査 2019 No.3: 228 .
- ^ “【時論】「脱原発」にこだわらなければ、600万人の雇用が創り出される”. 中央日報 (2020年5月12日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “斗山重工業、886億円投入されるも経営正常化は不透明…すべて脱原発のせい?”. ハンギョレ (2020年4月1日). 2020年5月31日閲覧。