挿入語句(そうにゅうごく、Parenthesis, 複数形:parentheses)とは、文章の一節の中に挿入される注釈的・修飾的なまたはのことで、必ずしも文法上の接続を持たなくてもよい。通常「( )」(丸括弧)、「–」「—」(ダッシュ)、「,」(コンマ)で囲まれるか区切られることで示される[1]。語源はギリシャ語παρένθεσις(「〜と並んで」「場所へ」)。

  • Karl, a great singer, was not a good dancer.
    「カール、すばらしい歌手、は、すばらしいダンサーではなかった」。 「,」で区切られた句「a great singer」は、挿入語句でもあり同格でもある。
  • A dog (not a cat) is an animal that barks.
    「犬(猫ではない)はワンワン吠える動物である」。「( )」で囲まれた「not a cat」が挿入語句である。
  • Please, Duncan, come here!
    「頼む、ダンカン、こっちに来てくれ!」。「Duncan」は挿入語句であるとともに、呼格でもある。

句読点

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英語では、丸括弧は「round brackets(curved brackets)」だが、挿入語句と同じ綴りの「parentheses(パーレン)」とも呼ばれる。挿入語句は必ずしも括弧によって囲まれる必要はないが、主に修辞学での丸括弧の使用は、ほとんどの文脈の中で丸括弧に「parentheses」という用語を当てるようにさせた。

脚注

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  1. ^ オックスフォード英語辞典