扇興杯女流囲碁最強戦
扇興杯女流囲碁最強戦(せんこうはいじょりゅういごさいきょうせん)は、日本の囲碁の女流棋戦。総合物流企業センコー(旧社名・扇興運輸)の創業100周年記念事業の一環として2015年に創設[1]。日本棋院と関西棋院の女流棋士が出場する。優勝賞金は女流名人戦に次ぐ800万円。
扇興杯女流囲碁最強戦 | |
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公式戦(女流棋戦) | |
概要 | |
主催 | 日本棋院 |
協賛 | センコーグループホールディングス |
協力 | 関西棋院 |
優勝賞金 | 800万円 |
決勝 | 一番勝負 |
持ち時間 | 3時間 |
秒読み | 5分前より |
開催時期 | 7月(ファイナルフォー) |
記録 | |
現扇興杯 | 藤沢里菜 |
最多優勝 | 藤沢里菜(4回) |
他の主な女流棋戦とは異なり、挑戦手合制ではなく、前回優勝者も含めたトーナメント方式で争われる。準決勝以降は滋賀県東近江市のクレフィール湖東で打たれる。
優勝者は「扇興杯」のタイトル称号を得るが[2]、NHKの囲碁番組(NHK杯など)では、スポンサーの宣伝になることから「女流最強」と言い換えている[3]。
方式
編集- 前回優勝者、準優勝者、女流タイトル保持者、日本棋院(東京本院、関西総本部、中部総本部)と関西棋院の予選勝ち抜き者の計16名によるトーナメント戦。
- コミは6目半。
決勝戦
編集回 | 対局日 | 優勝 | 準優勝 | 結果 | 手数 |
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第1回 | 2016年7月17日 | 謝依旻 | 向井千瑛 | 白2.5 | 296 |
第2回 | 2017年7月16日 | 藤沢里菜 | 謝依旻 | 白2.5 | 298 |
第3回 | 2018年7月15日 | 万波奈穂 | 牛栄子 | 白中押 | 180 |
第4回 | 2019年7月14日 | 藤沢里菜 | 謝依旻 | 黒1.5 | 281 |
第5回 | 2020年9月13日 | 上野愛咲美 | 謝依旻 | 白5.5 | 218 |
第6回 | 2021年9月12日 | 藤沢里菜 | 上野愛咲美 | 白中押 | 210 |
第7回 | 2022年7月17日 | 牛栄子 | 仲邑菫 | 白2.5 | 284 |
第8回 | 2023年7月23日 | 牛栄子 | 上野愛咲美 | ||
第9回 | 2024年7月14日 | 藤沢里菜 | 上野愛咲美 | 275 |
棋戦概略
編集※タイトル・段位は当時のもの
第1回
編集- 本戦16名:謝依旻女流本因坊、王景怡女流会津杯、青木喜久代八段、芦田磯子六段、加藤啓子六段、佃亜紀子五段、知念かおり五段、向井千瑛五段、大澤奈留美四段、井澤秋乃四段、巻幡多栄子四段、甲田明子三段、奥田あや三段、藤沢里菜三段、西山静佳初段、牛栄子初段
- 2015年9月から予選が開始され、予選を勝ち抜いた日本棋院11名と関西棋院2名、タイトル保持者謝依旻、藤沢里菜、王景怡の3名による本戦トーナメントが2016年3月から開始。準決勝と決勝は滋賀県東近江市「迎賓館あけくれ」で行われた。謝はこの優勝により女流本因坊、女流名人、女流棋聖、会津中央病院杯とともに女流五冠を達成した[4]。
第2回
編集- 本戦16名:謝依旻扇興杯、藤沢里菜女流本因坊、青木喜久代八段、鈴木歩七段、吉原由香里六段、桑原陽子六段、佃亜紀子五段、向井千瑛五段、大澤奈留美四段、井澤秋乃四段、甲田明子三段、奥田あや三段、西山静佳初段、田口美星初段、牛栄子初段、上野愛咲美初段
- 2016年11月から予選が開始され、予選を勝ち抜いた日本棋院12名と関西棋院2名、タイトル保持者謝依旻、藤沢里菜の2名による本戦トーナメントが2017年3月から開始。準決勝と決勝は滋賀県東近江市「迎賓館あけくれ」で行われた。藤沢はこの優勝により女流四冠となった[5]。
第3回
編集- 本戦16名:謝依旻女流本因坊、藤沢里菜扇興杯、上野愛咲美女流棋聖(予選の段階では初段)、青木喜久代八段、知念かおり六段、矢代久美子六段、小林泉美六段、佃亜紀子五段、向井千瑛五段、大澤奈留美四段、石井茜三段、万波奈穂三段、奥田あや三段、木部夏生二段、牛栄子二段、出口万里子初段
- 2017年11月から予選が開始され、予選を勝ち抜いた日本棋院12名と関西棋院2名、タイトル保持者謝依旻、藤沢里菜の2名による本戦トーナメントが2018年5月から開始。準決勝と決勝は滋賀県東近江市「迎賓館あけくれ」で行われた。万波はこの優勝により初タイトル獲得となった[6]。
第4回
編集- 本戦16名:万波奈穂扇興杯、上野愛咲美女流棋聖、藤沢里菜女流本因坊、青木喜久代八段、小西和子八段、吉田美香八段、知念かおり六段、謝依旻六段、矢代久美子六段、加藤啓子六段、佃亜紀子五段、向井千瑛五段、奥田あや四段、大澤奈留美四段、王景怡三段、牛栄子二段
- 2018年10月から予選が開始され、予選を勝ち抜いた日本棋院7名と関西棋院4名に前回優勝者の万波、準優勝者の牛、予選開始時点でタイトル保持者であった上野、藤沢、謝(謝は予選開始後に無冠となった。)を加えた16名による本戦トーナメントが2019年4月から開始。決勝では藤沢が謝を下し、第2回以来2度目の優勝を果たした[7]。
第5回
編集脚注
編集- ^ 【お知らせ】 第3回「扇興杯 女流囲碁最強戦」の開催について
- ^ “扇興杯女流囲碁最強戦、牛栄子が史上初連覇「来年も対局できるよう」”. 毎日新聞. 2024年5月28日閲覧。
- ^ “対局予定・結果”. NHK囲碁 - NHK. 2024年5月28日閲覧。
- ^ 謝依旻、初代優勝者に 日本棋院 (2016年0月17日)
- ^ 藤沢里菜、女流四冠 日本棋院 (2017年7月16日)
- ^ 万波奈穂、初タイトル 日本棋院 (2018年7月15日)
- ^ 藤沢が優勝!【第4回扇興杯女流囲碁最強戦決勝】 日本棋院 (2019年7月14日)
関連項目
編集- SENKO CUPワールド碁女流最強戦 - 2018年から行われている女流棋士の国際棋戦。
- 女流最強戦 - 1999年から2008年まで行われていた女流棋士の棋戦。東京精密の主催で扇興杯とは無関係。
外部リンク
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