悪党に粛清を
『悪党に粛清を』(あくとうにしゅくせいを、原題: The Salvation)は、2014年のデンマーク・イギリス・南アフリカ共和国の西部劇映画。 監督はクリスチャン・レヴリング、出演はマッツ・ミケルセンとジェフリー・ディーン・モーガンなど。 妻子を殺された男の復讐劇である。
悪党に粛清を | |
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The Salvation | |
監督 | クリスチャン・レヴリング |
脚本 |
クリスチャン・レヴリング アナス・トマス・イェンセン |
製作 | シセ・グラム・ヨルゲンセン |
出演者 |
マッツ・ミケルセン エヴァ・グリーン ジェフリー・ディーン・モーガン |
音楽 | カスパー・ウィンディング |
撮影 | イェンス・スクローザー |
編集 | ペニッル・ベック・クリステンセン |
製作会社 |
ゼントロパ フォワード・フィルムズ Spier Films |
配給 |
ノルディスク・フィルム クロックワークス/東北新社 |
公開 |
2014年5月17日(カンヌ) 2014年5月22日 2015年6月27日 |
上映時間 | 92分 |
製作国 |
デンマーク イギリス 南アフリカ共和国 |
言語 |
英語 デンマーク語 |
興行収入 | $643,901[1] |
ストーリー
編集1864年に敗戦したのち、ジョン(マッツ・ミケルセン)は、故郷のデンマークからアメリカ合衆国へ渡る。7年後、ジョンは妻と息子を呼び寄せる。3人は駅馬車に乗り、ジョンの家へと向かう。しかし、駅馬車に乗り合わせた2人組の男たちにより、ジョンは駅馬車から突き落とされ、妻と息子は連れ去られてしまう。駅馬車のあとを追ったジョンは、2人組の男たちを射殺するが、すでに妻と息子は殺されていた。
何者かに弟を殺されたと知って憤るデラルー(ジェフリー・ディーン・モーガン)は、町の住民を射殺する。それでも、葬儀屋で市長のキーン(ジョナサン・プライス)や神父で保安官のマリック(ダグラス・ヘンシュオール)をはじめ、住民の誰ひとりとして、デラルーの圧倒的な力には逆らえずにいた。そんな中、ジョンは兄のピーター(ミカエル・パーシュブラント)とともに町を訪れる。デラルーの仲間たちに捕らえられたジョンは、町の真ん中で木に縛りつけられる。その後、ピーターが脱獄し、ジョンを救出する。2人は馬に乗って町を出て行こうとするが、ピーターは追っ手たちに命を奪われる。
デラルーが町に戻ってみると、部下たちが倒れており、金庫の中身がなくなっている。その頃、デラルーの弟の妻だったマデリン(エヴァ・グリーン)は、金庫に入っていた金銭を抱え、汽車に乗り込んでいた。いったんは発車した汽車だったが、あとを追ってきたデラルーの一味に止められ、マデリンは町に連れ戻される。
復讐を誓ったジョンが、再び町を訪れる。デラルーの部下たちは、抵抗もむなしく、次々とジョンに殺されてゆく。仲間を失ったデラルーは、反撃を試みるが、マデリンと力を合わせたジョンに射殺される。
ジョンとマデリンは、新たな生活を始めるために町を去って行く。
キャスト
編集※括弧内は日本語吹替
- デンマーク人で元軍人。家族を殺害したデラルーの弟ポールを殺してしまう。
- ポールの妻。過去に先住民に舌を切られ話すことができない。
- デラルー - ジェフリー・ディーン・モーガン(石田圭祐)
- 町を牛耳る男。元軍人で戦争の英雄だった。
- デラルーの側近の1人。
- ピーター - ミカエル・パーシュブラント(金尾哲夫)
- ジョンの兄で元軍人。
- マリック - ダグラス・ヘンシュオール(牛山茂)
- 町の保安官。デラルーを恐れ何もできない。
- ポール - マイケル・レイモンド=ジェームズ
- デラルーの弟でマデリンの夫。ジョンの妻を犯し息子も殺す。その後ジョンに殺される。
- キーン - ジョナサン・プライス(池田ヒトシ)
- 葬儀屋で町の市長。
- ヴォイチェク - アレクサンダー・アーノルド(虎島貴明)
- 雑貨屋の少年。デラルーに見せしめとして祖母を殺されデラルーに復讐を誓う。
- マリー - ナナ・オーランド・ファブリシャス(森夏姫)
- ジョンの妻。7年ぶりに息子を連れてジョンと再会したが、駅馬車に乗り合わせたポールとその仲間に息子を殺害され自身も犯され殺害された。
評価
編集本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには78件のレビューがあり、批評家支持率は72%、平均点は10点満点で6.4点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「伝統的な西部劇を題材に新しいことへの挑戦は、ほとんど不可能だが『悪党に粛清を』はマッツ・ミケルセンの演技のおかげで埋没せずに済んでいる。」となっている[2]。 Metacriticでは、19件のレビューで平均値は64点だった[3]。
『Variety』のピーター・デブルージは、「撮影と音楽は時の試練に耐えるものを生み出そうとしているが、本作において記憶されるべき唯一の要素はエヴァ・グリーンである」と述べた[4]。
出典
編集- ^ “The Salvation (2015) - International Box Office Results” (英語). Box Office Mojo. 2019年9月2日閲覧。
- ^ “The Salvation”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2015年7月31日閲覧。
- ^ “The Salvation”. Matecritic. CBS Interactive. 2015年7月31日閲覧。
- ^ Debruge, Peter (2014年5月16日). “Cannes Film Review: ‘The Salvation’”. Variety. 2015年7月31日閲覧。