御木本美隆
御木本 美隆[1](みきもと よしたか、1918年(大正7年)8月5日[2] - 1996年(平成8年)1月15日[2])は、日本の実業家。御木本真珠店(現ミキモト)会長。日本真珠振興会会長、全国真珠養殖漁業協同組合連合会会長[3]。ミキモトの創業者御木本幸吉の孫。
人物
編集三重県出身[1]。御木本隆三の長男[4]。1941年、慶應義塾大学経済学部卒業[1]。家業を継承する。住所は東京都港区。著書には『御木本幸吉の思い出』がある。
政治家の森清、洋画家の脇田和、月光荘画材店創業者の橋本兵蔵、作曲家の服部良一、広告代理店の宣弘社社長・小林利雄、建築家の谷口吉郎らと猪熊弦一郎を囲む日曜画家の会を作り、猪熊が飼っていた猫の名から「シャグリ会」と称して家族ぐるみの交流を楽しみ、1955年には、その仲間とともに、軽井沢に長屋形式の別荘「画架の森」を谷口の設計で建設した[5][6][7]。
家族・親族
編集縁戚関係のある著名人が多数存在するため、下記では親族の範囲に該当する者のみを記載した。
- 御木本音吉(曾祖父) - 三重県鳥羽のうどん屋[8]。
- 御木本幸吉(祖父) - 御木本真珠店主[8]、真珠養殖業[9]、貴金属品商[9]。
- 御木本隆三[4](父) - ジョン・ラスキン研究者。
- 伴野清(岳父) - 中支那振興副総裁。父親の伴野乙弥は東京帝国大学卒、水戸鉄道社長、日本勧業銀行理事[10]。母親のミサは田尻稲次郎の姪で、住友銀行会長八代則彦の妹。
- 武藤稲太郎(義叔父) - 海軍軍人。
- 西川藤吉(義叔父) - 生物学者。
- 池田嘉吉(義叔父) - 実業家。
- 乙竹岩造(義叔父) - 教育学者。
- 御木本澄子(妻) - ピアニスト。1946年に、美隆が幼い頃より通っていた霊南坂教会にて結婚[11]。父親は前述の伴野清、母親は植竹三右衛門 (1877年生の実業家)の二女トク。
- 本間利章(義弟) - 実業家。
- 乙竹宏(従弟) - 実業家。
- 御木本香(姪) - 本間利章の娘。夫は春日豊彦。
- 春日豊彦(元義甥・元養子) - 実業家。香の死後養子縁組を解消。
系譜
編集伴野清 | 御木本澄子 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
御木本音吉 | 御木本幸吉 | 御木本隆三 | 御木本美隆 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
隆三の娘 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
御木本香 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本間利章 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
春日豊彦 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
豊彦の後妻 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
幸吉の長女 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
武藤稲太郎 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
幸吉の二女 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
西川藤吉 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
幸吉の三女 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
池田嘉吉 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
幸吉の四女 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
乙竹宏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
乙竹岩造 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注
編集- ^ a b c 『慶応義塾塾員名簿 昭和17年版』塾員名簿518頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2020年4月25日閲覧。
- ^ a b 『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年~平成23年 1 (政治・経済・社会篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年、1178頁。
- ^ 目次、日本真珠輸出組合『真珠の歩み』(1964年)。
- ^ a b 『人事興信録 第14版 下』ミ43頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2020年4月25日閲覧。
- ^ 猪熊弦一郎《自由》──平和への扉「古野華奈子」アート・スケープ、2017年09月15日号
- ^ 私の履歴書 谷口吉生(17)猪熊先生 「駅前に現代画知る場を」 丸亀の美術館設計 任される 2017/6/18付日本経済新聞 朝刊
- ^ 谷口吉郎年譜日本ペンクラブ 電子文藝館編輯室
- ^ a b 『財界の名士とはこんなもの? 第2巻』178 - 180頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2020年4月25日閲覧。
- ^ a b 『日本紳士録 第44版』東京ミの部554頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2020年4月28日閲覧。
- ^ 伴野乙弥『人事興信録』第8版 [昭和3(1928)年7月]
- ^ Ryuzo Mikimoto and the Ruskin ‘Relics’ Exhibitions of 1926, 1931 and 1933Haruka Miki, Mediating Ruskin/Colloque SFEVE, Pau, 8-9 février 2019
参考文献
編集- 慶応義塾編『慶応義塾塾員名簿 昭和17年版』慶応義塾、1924 - 1942年。
- 湯本城川『財界の名士とはこんなもの? 第2巻』事業と人物社、1925年。
- 交詢社編『日本紳士録 第44版』交詢社、1940年。
- 人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。