広島電鉄500形電車 (2代)
広島電鉄500形電車(ひろしまでんてつ500かたでんしゃ)は、1953年に広島電鉄で登場、以前在籍していた路面電車車両である。初代の500形については広島電鉄700形電車 (初代)を参照のこと。
広島電鉄500形電車 | |
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基本情報 | |
製造所 | ナニワ工機 |
主要諸元 | |
軌間 | 1435 mm |
車両定員 | 80(着席34)人 |
車両重量 |
15.40t(冷房改造後) 14.53t(冷房改造前) |
全長 | 12,000 mm |
全幅 | 2,430 mm |
全高 |
3,875(冷房改造後)mm 3,880(冷房改造前) mm |
台車 | KS-7E形 |
主電動機 | SS-50 |
主電動機出力 | 38kW×2 |
駆動方式 | 吊り掛け式 |
制御装置 | KR-8 直接式 |
制動装置 | SM-3 直通制動 |
備考 |
半鋼製 スペックデータ、各車状況は『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』P.157及び『私鉄の車両3 広島電鉄』、『いこま 16 広島電鉄』P.31、『鉄道ファン』1989年3月号に基づく |
概要
編集1953年9月に5両がナニワ工機で完成。翌年の1月に竣工した。
1951年に製造された、800形を元に前中扉に変更。側部の上部窓はHゴムで固定される形式に変更された。800形に引き続き、正面上部中央部の小型の行先表示器、それを挟み込む様に両側に通風機が設けられた。
機構的には全車共通で、直接制御・吊り掛け式が採用され、電動機はSS-50形(38kW×2)が、台車は新型のKS-7E形が採用された。
側窓の、Hゴムに関しては、後に抑え金に交換された。1974年に全車ワンマン車両になり、正面右部の通風機がワンマン表示に改められた。
その後全車、方向幕の電動・大型化が行われ、1984年3月に三菱電機の直流交流変換駆動方式(三菱MDA方式)CU77A集中型(21,000kcal/h×1)で冷房改造された。床下スペースの関係で、350形・550形と同様に補助電源の静止形インバータ装置を屋根上に設置した。
1980年代は、標準色車正面に菱形黄色の警戒塗装がされたが、後に消されている。また、広告電車としても広く使われている。
長い間、各系統で活躍していたが、市内線に3000形等の連接車の移籍で余剰となり、2001年に502が廃車、残った車両も2003年に全て廃車、解体された。
各車状況
編集車番 | 竣工 | ワンマン化竣工 | 冷房改造 | 廃車 |
501 | 1954年1月25日 | 1974年1月 | 1984年3月30日 | 2003年3月 |
502 | 1984年3月25日 | 2001年3月9日 | ||
503 | 1984年3月20日 | 2003年3月 | ||
504 | 1984年3月10日 | |||
505 | 1984年3月5日 |
参考文献
編集- 寺田裕一『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』、JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉ISBN 4-533-04718-1
- 長船友則『広電が走る街今昔』、JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉 ISBN 4-533-05986-4
- 飯島巌『私鉄の車両3 広島電鉄』、保育社 ISBN 4-586-53203-3
- 大阪産業大学鉄道研究部『いこま 16 広島電鉄』非売品
- 『鉄道ファン』1989年3月号
- 『広島の路面電車65年』(毎日新聞ニュースサービス社・広島電鉄)