幽霊時代』(ゆうれいじだい)は、栗本薫SF短編およびそれを表題作とする短編集。

概要

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さまざまな雑誌に掲載されたSF作品5編を収録した短編集。栗本の2冊目のSF作品集として、1980年11月に講談社から発行された。のち、1985年3月に講談社文庫から発行された。

1冊目のSF作品集である『セイレーン』とは異なり、中間小説誌に発表された作品も含まれているため、比較するとややSF色が薄められた作品集となっている。そのため、SFに馴染みのない読者層を想定し、SF作品『火星人ゴーホーム』(フレドリック・ブラウン)のパロディ作品である「エンゼル・ゴーホーム」についてのみ、その作品背景を作者自らが解説した「「エンゼル・ゴーホーム」だけのためのあとがき」が巻末に添えられている。

収録作品のうち、「ケンタウロスの子守唄」は、栗本のSF作品では初めて発表された作品である。筒井康隆作詞の同名の曲から着想を得たという本作品は、SCEAN 1~3の3部から構成されている。その評価も高く、日本文藝家協会編のアンソロジー『現代小説'78』(角川書店)にも収録された(ただし「SCEAN 1」のみ)。また「時計台」も高い評価を受け、同協会編のアンソロジー『ザ・エンターテインメント1981』(角川書店)にも収録された。

書誌

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収録作品

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  1. 幽霊時代
    初出:『小説現代』1980年5月号
  2. 時計台
    初出:『オール讀物』1980年2月号
  3. ケンタウロスの子守唄
    初出:『S-Fマガジン』1978年12月号
  4. 水の中の微笑
    初出:『小説現代』1979年7月号
  5. エンゼル・ゴーホーム
    初出:『S-Fマガジン』1980年2月号