平成筑豊鉄道田川線
福岡県行橋市から田川市に至る平成筑豊鉄道の鉄道路線
田川線(たがわせん)は、福岡県行橋市の行橋駅から同県田川市の田川伊田駅に至る平成筑豊鉄道の鉄道路線である。
田川線 | |||
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豊津駅 | |||
概要 | |||
起終点 |
起点:行橋駅 終点:田川伊田駅 | ||
駅数 | 17駅 | ||
運営 | |||
開業 | 1895年8月15日 | (全通)||
三セク転換 | 1989年10月1日 | ||
所有者 |
豊州鉄道→九州鉄道→帝国鉄道庁→鉄道院→鉄道省→運輸通信省→運輸省→ 日本国有鉄道→ 九州旅客鉄道→ 平成筑豊鉄道 | ||
使用車両 | 平成筑豊鉄道#車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 26.3 km (16.3 mi) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
電化 | 全線非電化 | ||
運行速度 | 85 km/h[1] | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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旧日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線であった九州旅客鉄道(JR九州)田川線を承継した路線である。石炭を苅田港などへ運搬するために敷設された。周防灘に注ぐ今川に沿って走っている。
貴重な構造物も多く残されており、崎山 - 源じいの森間にある九州最古の鉄道トンネルである第二石坂トンネルと、赤 - 内田間にある煉瓦と石で造られた三連アーチ橋の内田三連橋梁は1999年に国の登録有形文化財に登録されている。
路線データ
編集運行形態
編集すべて普通列車でワンマン運転を行っている。大半の列車が伊田線と直通する行橋 - 直方間の運行で、2021年3月13日より昼間は1時間に1本、朝夕は1時間あたり1本から2本の運行。朝と夜には行橋 - 犀川間の区間運転列車がある。
歴史
編集初代豊州鉄道によって行橋 - 伊田(現在の田川伊田)間の全線が1895年に開業。1901年に九州鉄道に合併された後、鉄道国有法により1907年に買収・国有化され、1909年に田川線の名称を与えられた。1942年には彦山駅まで延伸されたが、添田 - 彦山間が1956年に日田線(現在の日田彦山線)に、伊田 - 添田間が1960年に日田彦山線に編入され、行橋 - 伊田間が田川線となった。
筑豊炭田の衰退ともに、客貨ともに輸送量が減少し、国鉄再建法の施行とともに第3次特定地方交通線に指定され、1987年にJR九州に承継された後、1989年に伊田線・糸田線とともに平成筑豊鉄道に転換された[2]。
年表
編集*は後に他線区に分離された区間
- 1895年(明治28年)8月15日 豊州鉄道が行橋 - 伊田を開業、行橋・豊津・油須原・香春(初代)・伊田の各駅を新設。
- 1896年(明治29年)2月5日 伊田 - 後藤寺*を延伸開業、(貨)西身内谷*・後藤寺*の両駅を新設。
- 1897年(明治30年)
- 1899年(明治32年)
- 1901年(明治34年)9月3日 豊州鉄道が九州鉄道に合併。
- 1903年(明治36年)12月21日 川崎* - 添田*を延伸開業、添田駅(初代)*を新設。
- 1906年(明治39年)1月12日 川崎* - 第二大任*および添田* - 庄*の貨物支線を開業、(貨)第二大任*・(貨)庄*の両駅を新設。
- 1907年(明治40年)7月1日 鉄道国有法により九州鉄道が官設鉄道に買収される。
- 1909年(明治42年)
- 1913年(大正2年)3月1日 (貨)後藤寺原駅*を廃止。
- 1914年(大正3年)9月3日 後藤寺* - 東身内谷*の貨物支線を廃止。
- 1922年(大正11年)1月1日 (貨)西身内谷駅*を廃止。
- 1926年(大正15年)7月15日 九州産業鉄道(後の産業セメント鉄道)と直通運転にともない、後藤寺* - 起行*の旅客営業開始。接続点である起行駅では旅客扱い無し。
- 1942年(昭和17年)
- 1943年(昭和18年)
- 5月1日 香春駅を勾金駅に改称。
- 7月1日
- 西添田* - 庄*の貨物支線を休止、(貨)庄駅*を休止。
- 産業セメント鉄道買収にともない後藤寺* - 起行*を線区分離して後藤寺線に編入、起行駅*の所属線区を後藤寺線に変更。
- 1945年(昭和20年)
- 5月1日 川崎駅*を豊前川崎駅*に改称。
- 6月10日 後藤寺* - 南*の貨物支線を廃止、南駅*を廃止し後藤寺駅*に併合。
- 1954年(昭和29年)4月10日 崎山・内田の両信号場を新設。
- 1956年(昭和31年)
- 1960年(昭和35年)4月1日 線区分離。
- 田川線は行橋 - 伊田とする。
- 伊田* - 添田*・豊前川崎* - 第一大任*・豊前川崎* - 第二大任*を日田彦山線に編入。
- 後藤寺*・池尻*・豊前川崎*・西添田*・(貨)第一大任*・(貨)第二大任*の駅所属線区を変更。
- 1973年(昭和48年)4月1日 勾金 - 夏吉の貨物支線を廃止、(貨)夏吉駅を廃止(1976-1989年まで日本セメント専用線として復活)。
- 1982年(昭和57年)11月3日 伊田駅を田川伊田駅に改称。
- 1987年(昭和62年)
- 2月3日 第3次特定地方交通線として廃止承認。
- 4月1日 勾金 - 田川伊田の貨物営業を廃止。国鉄分割民営化にともない九州旅客鉄道(第1種・全線)および日本貨物鉄道(第2種・行橋 - 勾金)が承継。
- 1989年(平成元年)10月1日 九州旅客鉄道から平成筑豊鉄道に転換[2]。日本貨物鉄道の行橋 - 勾金間の第二種鉄道事業廃止。内田信号場を廃止。
- 1990年(平成2年)
- 1991年(平成3年)
- 1993年(平成5年)3月18日 東犀川三四郎・柿下温泉口の両駅を新設。
- 1995年(平成7年)7月21日 源じいの森駅を新設。
- 2001年(平成13年)3月3日 上伊田駅を新設。
- 2003年(平成15年)3月15日 赤駅を新設。
- 2010年(平成22年)
- 2012年(平成24年)
- 7月14日 平成24年7月九州北部豪雨により崎山 - 田川伊田間の計40か所で法面崩壊・築堤崩壊などの災害が発生し不通となる[7]。7月17日より9月8日まで同区間でバス代行を実施。
- 9月9日 崎山 - 田川伊田間の運行を再開[8]。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年・令和元年)
- 2020年(令和2年)
駅一覧
編集- 全駅福岡県内に所在。
- *印は転換時(後)に設置された新駅。
- 駅ナンバリングは伊田線と共通であり、伊田線直方駅から行橋駅に向かって通番となる。
駅番号 | 駅名 | 営業キロ | 接続路線・備考 | 所在地 | ||
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駅間 | 累計 | |||||
HC31 | 行橋駅 | - | 0.0 | 九州旅客鉄道: 日豊本線(JF10) | 行橋市 | |
HC30 | 令和コスタ行橋駅* | 1.3 | 1.3 | |||
HC29 | 美夜古泉駅* | 1.0 | 2.3 | |||
HC28 | 今川河童駅* | 0.7 | 3.0 | |||
HC27 | 豊津駅 | 1.9 | 4.9 | |||
HC26 | 新豊津駅* | 0.9 | 5.8 | 京都郡 みやこ町 | ||
HC25 | 東犀川三四郎駅* | 2.4 | 8.2 | |||
HC24 | 犀川駅 | 1.5 | 9.7 | |||
HC23 | 崎山駅 | 2.7 | 12.4 | |||
HC22 | 源じいの森駅* | 3.4 | 15.8 | 田川郡 | 赤村 | |
HC21 | 油須原駅 | 1.1 | 16.9 | |||
HC20 | 赤駅* | 1.5 | 18.4 | |||
HC19 | 内田駅* | 2.3 | 20.7 | |||
HC18 | 柿下温泉口駅* | 1.8 | 22.5 | 香春町 | ||
HC17 | 勾金駅 | 1.1 | 23.6 | |||
HC16 | 上伊田駅* | 1.3 | 24.9 | 田川市 | ||
HC15 | 田川伊田駅 | 1.4 | 26.3 | 九州旅客鉄道: 日田彦山線(JI13) 平成筑豊鉄道:伊田線 |
廃止区間
編集日田彦山線に編入された区間から分岐していた支線は「日田彦山線」を参照。(貨)は貨物駅を表す。
- 勾金駅 - (貨)夏吉駅
脚注
編集- ^ a b 線路施設・運転の概要(平成31年3月末現在) - 国土交通省九州運輸局
- ^ a b 「JR年表」『JR気動車客車編成表 90年版』ジェー・アール・アール、1990年8月1日、176頁。ISBN 4-88283-111-2。
- ^ “JRダイヤ改正で増発や新駅設置”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1990年3月24日)
- ^ “4新駅開業でダイヤ改正 平成筑豊鉄道 来月1日から”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1990年9月17日)
- ^ “平成筑豊鉄道 田川線閉塞方式電子式に変更へ”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1991年2月19日)
- ^ a b 9月25日(土)田川線災害不通区間の運行再開について (Internet Archive) - 平成筑豊鉄道、2010年9月25日。
- ^ 豪雨による被害状況および列車運転状況について (PDF) - 平成筑豊鉄道、2012年7月19日。
- ^ 田川線 災害復旧にともなう運転再開について - 平成筑豊鉄道、2012年9月8日。
- ^ 平成30年7月6日の大雨による影響について (PDF) - 平成筑豊鉄道、2018年7月7日
- ^ 7月10日以降の運行について (PDF) - 平成筑豊鉄道、2018年7月9日
- ^ (第11回報道発表)平成筑豊鉄道・災害復旧に伴う運転再開について (PDF) - 平成筑豊鉄道、2018年10月26日。
- ^ 平成筑豊鉄道田川線 運転再開 - NHK NEWS WEB、2018年10月27日
- ^ 田川線「令和コスタ行橋駅」が開業します - 平成筑豊鉄道、2019年6月28日
- ^ 福岡に令和を冠した新駅が開業 平成筑豊、利用者増を狙う - 中日新聞、2019年8月24日
- ^ 伊田・糸田・田川線 駅ナンバリングの導入について (PDF) - 平成筑豊鉄道、2019年9月13日
- ^ a b “令和2年7月豪雨災害による被害状況等について(第14報)” (PDF). 災害情報. 国土交通省 (2020年7月10日). 2020年7月11日閲覧。
- ^ “田川線犀川~油須原間は7月18日(土)から運転再開します。”. 平成筑豊鉄道. 2020年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月18日閲覧。
関連項目
編集- ^ “「鉄ドル」、8年がかりの「完乗」 旅客鉄道全線を制覇”. 2015年11月29日閲覧。