平場安治
平場 安治(ひらば やすはる、1917年3月30日[1] - 2002年6月27日)は、大阪府出身の法学者、弁護士。1993年日本学士院会員。京都大学名誉教授。従三位勲二等瑞宝章。
学説
編集新派刑法理論に立つ宮本英脩の弟子。戦後まもなくハンス・ヴェルツェルの目的的行為論・人的不法論を日本に紹介し、平野龍一、福田平と共に「三平」と呼ばれた(平野は後に目的的行為論批判に転じた。)。弟子に中森喜彦、鈴木茂嗣らがいる。
来歴
編集- 大阪府生まれ。姫路高等学校 (旧制)を卒業後、京都帝国大学法学部入学。
- 1939年(昭和14年)大学在学中に高等文官試験を受験。行政科、司法科両方で合格[2]。
- 1940年(昭和15年)京都帝国大学法学部卒業後、宮本英脩の助手として同大に残る。
- 大学卒業後大日本帝国海軍入隊するも1946年(昭和21年)復員。最終階級は少佐。
- 1947年(昭和22年)京都大学法学部助教授、1954年同教授。1962年、学位論文「刑法における行為概念の研究」で京都大学より法学博士の学位を取得。
- 1964年(昭和39年)から1965年までボン大学に留学しハンス・ヴェルツェルに学ぶ。
- 1977年(昭和47年)、京都大学名誉教授の称号を受ける。1977年から1980年まで愛知県立大学学長。
- 1980年(昭和55年)から1990年まで近畿大学顧問教授となり、また弁護士としても活躍。
- 1988年(平成元年)、勲二等瑞宝章を受章。
- 2002年(平成14年)6月27日急性肺炎のため死去。叙従三位。
著書
編集- 『刑法における行為概念の研究』(有信堂、1966年)
脚注
編集- ^ デジタル版 日本人名大辞典+Plus
- ^ 平場安治『出身県別 現代人物事典 西日本版』p983 サン・データ・システム 1980年