常浪川(とこなみがわ)は、新潟県阿賀町を流れる河川阿賀野川支流である。

常浪川
水系 一級水系 阿賀野川
種別 一級河川
延長 30.2[1] km
平均流量 -- m3/s
流域面積 385.3[1] km2
水源 中之又山[1]
河口・合流先 阿賀野川
流域 新潟県阿賀町
地図
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概要

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中之又山(標高1,070 m)を源とし[1]、阿賀町内を北東に流下したのち、津川市街の麒麟山近くで阿賀野川と合流する。沿岸には河岸段丘が発達する[2]。流域の90%以上が森林として利用され、2%が水田や畑、0.5%建物用地となっている[1]

清流として知られ、魚つりや川遊びなど、レクリェーションの場として親しまれている。スナヤツメ、カワヤツメ、アブラハヤ、ウケクチウグイ、ドジョウ、アカザ、カジカなどの生息が確認されている[3]。上川支所近くには遊具、炊事場やトイレを備えた向ノ島公園が整備されている[4]

流域の景勝地としては大尾不動滝、室谷洞窟、小瀬ヶ沢洞窟、旭滝、たきがしら湿原などがあるほか[1][3]、御神楽温泉では河川の自然景観を楽しむことができる。

流域では農業のほか林業が現在でも行われている[5]。また、かつて西川鉱山をはじめとする小規模な鉱山が多数所在した[6]

災害

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平成23年7月新潟・福島豪雨の際には流域の気象庁アメダス「室谷」で国内最高記録となる10分間降水量50.0 mmを観測し[7]、氾濫が発生した。また、過去にも1969年(昭和44年)8月の台風7号や平成16年7月新潟・福島豪雨などで氾濫、家屋の浸水が発生している[1][3]

常浪川ダム

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常浪川ダム
左岸所在地 新潟県阿賀町広谷[8]
右岸所在地 新潟県阿賀町神谷
位置
 
 
北緯37度34分21秒 東経139度23分26秒 / 北緯37.57250度 東経139.39056度 / 37.57250; 139.39056
河川 阿賀野川水系常浪川
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム[8]
堤高 66.4[8] m
堤頂長 285.0[8] m
堤体積 213,840[8] m3
流域面積 122.9[8] km2
湛水面積 1.8[8] ha
総貯水容量 33,300,000[8] m3
有効貯水容量 25,900,000[8] m3
利用目的 洪水調節・流水の機能維持[8]
事業主体 新潟県
着手年 / 竣工年 1972年 / [[]]
備考 2011年度に事業中止[8]
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1972年に建設事業着手となったが、1999年度に発電事業者がダム事業から撤退し治水ダム事業に変更[8]。その後何度も検討を経て事業は継続され、2005年度に付帯県道(新潟県道227号室谷津川線)が完成するなどしたが、2011年度に事業中止が決定した[8]

事業に伴い、室谷、鎌取の44戸の移転が完了した[9]。このうち室谷では、住宅団地が整備され、移転後も青年会などのコミュニティが維持されている[10]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g 常浪川ダム建設事業の検証に係る検討結果報告書 第2章 流域及び河川の概要”. 新潟県 (2012年6月). 2021年5月7日閲覧。
  2. ^ 白井英雄「東蒲原地方の常浪川沿岸の河岸段丘について」『研究報告/新潟県立教育センター』第27巻、1979年、61-68頁。 
  3. ^ a b c 阿賀野川圏域河川整備計画”. 新潟県土木部河川管理課. 2021年5月7日閲覧。
  4. ^ 観光スポット紹介:向ノ島公園”. 奥阿賀紀行. 2021年5月7日閲覧。
  5. ^ 見上げれば、天の川 常浪川”. 新潟日報. 2021年5月7日閲覧。
  6. ^ 新潟県東蒲原郡西川鉱山黑鉱鉱床調査報告』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  7. ^ 歴代全国ランキング”. 気象庁. 2021年5月7日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m 常浪川ダム建設事業の検証に係る検討結果報告書 第3章 検証対象ダムの概要”. 新潟県 (2012年6月). 2021年5月7日閲覧。
  9. ^ 資料4-1 常浪川ダムの概要”. 第1回新潟県ダム事業検証検討委員会. 新潟県土木部 河川整備課. 2021年5月7日閲覧。
  10. ^ 電子スクラップ「上を向いて歩こう 人口減少社会」 第2部「阿賀・室谷編」”. 新潟日報. 2021年5月7日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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