常建
略歴
編集開元15年(727年)の進士で、盱眙県の尉となったが、昇進が遅いのに不満を持ち、隠者の生活に憧れて、名山を歩き回った。あるとき山中で仙人のような女に会い、術を授かったと言われ、晩年は鄂渚(がくしょ、現在の湖北省鄂州市鄂城区)の西山に隠棲し、王昌齢らを招いて、自由な生活を送った。
詩人としての彼
編集作品に、『宇文六(うぶんりく)を送る』(七言絶句)がある。
送宇文六 | |
花映垂楊漢水清 | 花は垂楊(すいよう)に映じて漢水清く |
微風林裏一枝軽 | 微風 林裏(りんり) 一枝(いっし)軽し |
即今江北還如此 | 即今(そくこん) 江北(こうほく) 還(ま)た此(かく)の如からん |
愁殺江南離別情 | 愁殺(しゅうさつ)す 江南(こうなん) 離別の情 |