工事看板
目的
編集道路上で工事を行う際に道路を通行する道路利用者に対して工事中であることを示し、道路や工事の安全を確保するために設置される[1]。
種類
編集工事看板は「工事中」「徐行」「通行止め」などを示す看板である[1]。一般的に広く使用される表示はあるが、オリジナルの表示で特注したものや複数言語に対応したものなどもある[2]。施工会社名や日時、休工状況などを示す場合にはマグネットシートを用いる[3]。こうした工事看板は標識令で定められた正規の道路標識と併用して用いられる[4]。
2006年(平成18年)4月1日に国土交通省が「道路工事現場における標示施設等の設置基準」を改正し、道路利用者に工事に関する情報を分かりやすく提供するよう改正[1]。工事期間が一目で分かるように強調し、何の工事を何の目的で行っているのか分かるようにした[5]。この改正でドライバー向けの「工事中看板」、歩行者向けに工事開始を事前に周知する「工事情報看板」と現在施工中の工事に関する情報提供を行う「工事説明看板」の3種類が制定された[1][5]。
材質
編集全面反射タイプの工事看板は3Mが製作する反射材「スコッチライト」からSL看板と呼ばれている[3]。ただし、現在では反射材のメーカーどころか、無反射のものも含めて工事看板全体をSL看板と呼ぶことがある[2]。なお、西日本は昼間のみの工事では無反射のものが用いられることが多いが、日没が早い東日本では昼間のみの工事でも反射式の工事看板を用いるのが一般的である[1]。反射式の工事看板は普通反射と高輝度反射の2種類に大別され、国土交通省発注の工事は高輝度反射のものを用いることが義務付けられている[1]。
サイズは縦1400 mm × 横550 mmのものと、縦1400 mm × 横275 mmのものが一般的に使用され、後者はスリム看板・スリムサイズと呼ばれる[2]。なお、工事の期間・内容を示した「工事中看板」や迂回路の案内は縦1400 mm × 横1100 mmのものが用いられる[4]。板面は約0.3 mm厚の塗装鋼板(トタン板)を用い、自立式の鉄枠にビスで打ち付けた構造が多い[1]。この鉄枠は東日本では25角、西日本では19角が用いられる[1]。施工現場によっては差込用枠、アルミ製枠、間伐材枠、丸パイプ枠が用いられることもある[1]。
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i “路上工事看板、標識なら|標識DEサイン”. 標識DEサイン. 山陽標識製作所. 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b c “SL立看板とは?スリムサイズも種類豊富!工事現場の必需品【工事看板】をご紹介!”. サインシティ. トレード. 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b “工事看板と工事現場の安全を守る【KYボード】など工事用看板・安全用品の種類を解説!”. トレード. サインシティ. 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b “道路工事現場における表示施設等の設置基準”. 国道利第 37 号 国道国防第 205 号. 国土交通省 (2006年3月31日). 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b “デザイン変更のポイント”. 国土交通省. 2025年1月11日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、工事看板に関するカテゴリがあります。