峰の薬師
峰の薬師(みねのやくし)は、神奈川県相模原市緑区三井にある寺院。江戸時代には「武相四大薬師」 [注釈 1]の一つとして多くの信仰を集め、三井(みい)の薬師とも呼ばれた。現在は単立寺院で、大覚山東慶寺と号する。
概要
編集相模川をせき止めてできた津久井湖を見下ろす山中に位置する。登山道は「関東ふれあいの道」として整備されている。
峰の薬師は明応年間(1492年 - 1501年)の創建と伝えるが、数度の火災で古記録を焼失しており、詳しい沿革は不詳である。
昌平黌地理局編『新編相模国風土記稿』(巻123村里部津久井県巻8毛利庄)には「薬師堂 別当三井寺 基立ハ明応年間ナリト云」とあり、麓の三井集落にある臨済宗建長寺派三井寺(さんせいじ)の管理下にあった[1]。同じく『新編相模国風土記稿』によれば、当薬師堂の本尊薬師如来像は像高一尺三寸の木造坐像で、行基作の伝承があり、「峰ノ薬師」または「三井ノ薬師」と呼ばれていた。また、堂には「東照寺」の寺号を記した額[注釈 2]が掲げられていたという。
交通
編集その他
編集富田常雄の『姿三四郎』では、檜垣兄弟との果し合いの場として登場する。「姿三四郎決闘碑」がある。
バス停、本堂周辺には一切飲み物の販売機はない。事務所横に売店はあるが、商売している品ぞろえではないので、バスに乗る前に購入を推奨。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 新編相模国風土記稿 三井村 薬師堂.
参考文献
編集- 津久井町史編纂委員会編『津久井町史 資料編 近世Ⅰ』津久井町、2004年。
- 「毛利庄 三井村 薬師堂」『大日本地誌大系』 第40巻新編相模国風土記稿5巻之123村里部津久井縣巻之8、雄山閣、1932年8月。NDLJP:1179240/207。