岸なみ
児童文学作家、翻訳家業
岸 なみ(きし なみ、女性、1912年3月8日[1] - 2015年7月23日)は、日本の編集者、児童文学作家、翻訳家。
本名は、土子 登代子(つちこ・とよこ)。
経歴
編集静岡県出身。静岡英和女学校(現静岡英和女学院中学校・高等学校)卒業。
雑誌『少女の友』(実業之日本社)の編集者として活動。翻訳家である中村妙子の才を見出す。 その後、出版社「こまどり書苑」を創立し、自身も児童文学作家、翻訳家として活動。
2015年7月23日、老衰のため103歳で死去[2]。墓所は多磨霊園。
作品の一つ「たぬきの糸車」(『伊豆の民話』所収)は昭和52年度(1977年度)より光村図書の小学校1年国語教科書に掲載され続けている[3]。
著書
編集- 『石の花』(梁川剛一絵、講談社、講談社の絵本) 1956
- 『伊豆の民話』(未来社、日本の民話) 1957
- 『キュリー夫人』(中山正美絵、偕成社、なかよし絵文庫) 1959
- 『ヘレン・ケラー』(辰巳まさえ絵、偕成社、幼年伝記ものがたり) 1964
- 『おにのよめさん』(福田庄助絵、偕成社、どうわ絵本) 1969
- 『世界のほらふき話』(編著、偕成社、民話と伝説 少年少女・類別) 1971
- 『マリアン・アンダースン』(潮出版社、ポケット偉人伝) 1971
- 『おに・てんぐばなし』(赤坂三好絵、偕成社、幼年版民話シリーズ) 1972
- 『心をうつ話・いじん物語 1~3年』(西村達馬絵、偕成社、学年別児童文庫) 1972 - 1974
- 『ふしぎばなし』(池田浩彰絵、偕成社、幼年版民話シリーズ) 1973
翻訳・再話
編集- 『黄金の河の王様』(ジョーン・ラスキン、若山旅人絵、中央公論社、ともだち文庫) 1950
- 『せむしの子馬』(エルショーフ、若山旅人絵、講談社、世界名作童話全集) 1950
- 『オズの魔法つかい』(バウム、小坂茂絵、講談社、世界名作童話全集) 1951
- 『王女ナスカ』(アメリア・ハッチソン・スターリング、林唯一絵、講談社、世界名作全集) 1954
- 『ライラック咲く家』(ルイザ・メイ・オルコット、加藤まさを絵、講談社、世界名作全集) 1955
- 『山の少女アン』(ジュヌヴィエーヴ・フォックス、矢車涼絵、講談社、世界少女小説全集) 1958
- 『サーカスの少女』(ジェーン・ラドロウ・ドレイク・アボット、岡野謙二絵、偕成社、世界少女名作全集) 1958
- 『人形つかいのポーレ』(シュトルム、下高原千歳絵、偕成社、世界少女名作全集) 1959
- 『レビッツ家のひみつ』(アボット、松田穰絵、偕成社、世界少女名作全集) 1960
- 『幸福の家』(アボット、遠藤てるよ絵、偕成社、少女世界文学全集) 1961
- 『アンクル・トム物語』(ハリエット・ビーチャー・ストウ、桜井誠絵、岩崎書店、世界少女名作全集) 1964
- 『シェークスピア名作集』(西村保史郎絵、偕成社、幼年世界文学全集) 1965
- 『小公子』(バーネット、若菜珪絵、講談社、世界の名作) 1965
- 『小公女』(バーネット、講談社、世界の名作) 1965
- 『世界むかし話 世界民話集』(小野木学絵、偕成社、世界のどうわ) 1965
脚注
編集- ^ 『現代日本人名録』
- ^ “岸なみさんが死去 児童文学作家”. 日本経済新聞 電子版. 2018年2月13日閲覧。
- ^ 光村図書 教科書クロニクル 昭和52年度版(昭和52年~昭和54年使用)