岩井雅音
日本のチェリスト (1953-)
経歴
編集長野県南佐久郡野沢町(現佐久市)出身[1]。父親が趣味でチェロを弾いていたこともあり、小学校4年生からチェロを 故 青木十良に師事。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)に学び、研鑽を重ねる[1] [2]。
指揮者 堤俊作、秋山和慶、後に楽団長となったヴァイオリニスト金山茂人の勧めで、1974年東京交響楽団に入団し、翌年から同団の首席奏者を務め[2]、また同団のソリストも務めた。
その後、チェリスト徳永兼一郎の誘いを受け、1979年NHK交響楽団に入団した[2]。
室内楽の分野では、ピアニスト中巻裕美、N響コンサートマスターを務めた山口裕之や大林修子らと、ピアノを交えた室内楽コンサートに定期的に出演した。指揮者でありピアニストでもあるW.サヴァリッシュやピアニストのバドゥラ=スコダ、若手ではコルネリア・ヘルマン、リシャ―ル・アムランとも共演。 ミュンヘン音楽大学チェロ教授ウェンシン・ヤンとのチェロ四重奏の共演は話題を呼んだ。NHK交響楽団でのオーケストラ活動のかたわら、数多くの外来演奏家とも共演し室内楽奏者として活躍した。
また、N響メンバーによる室内合奏団を主宰するなど、コンサートプロデュースにも力を注いだ[2]。
2013年、定年によりNHK交響楽団の現役奏者を退いた後、契約職員としてNHK交響楽団に在籍するとともに室内楽や国内のオーケストラの客演首席奏者として各地で活躍、常盤木学園非常勤講師として後進の指導にもあたった。
現在、NHK交響楽団を退職、フリーランスで活躍するとともに後進の指導にあたっている。
演奏スタイル
編集青木十良氏の演奏スタイルを忠実に継承し、さらに様々な演奏家の魅力を加味、 古き良き伝統を守りつつ新しいものにも取り組む、正統派のチェロ奏者。
脚注
編集- ^ a b “客演していただいた方々”. 緑弦楽合奏団. 2017年4月15日閲覧。
- ^ a b c d “楽員インタビュー 岩井雅音(「フィルハーモニー」2008年6月号掲載)”. NHK交響楽団. 2017年4月15日閲覧。
出典
編集- 『信州・ふるさとの歌 歌声は山なみ遥か』銀河書房、1993年
- 『チェリスト、青木十良』飛鳥新社、2011年