山川民夫
山川 民夫(やまかわ たみお、1921年10月19日 - 2018年10月7日)は、日本の医学者。東京大学・東京薬科大学名誉教授、日本学士院会員[1]、文化功労者。生化学が専門で、ABO式血液型は、赤血球表面にある糖脂質で決まることを発見した。父は山川章太郎、兄は山川邦夫。姪は大熊由紀子[2]。義従弟(母の妹の長女の夫)は佐々学。
生涯
編集宮城県仙台市出身。山川章太郎の次男、兄は山川邦夫。旧制宮城県仙台第二中学校、旧制第二高等学校を経て、1944年東京帝国大学医学部卒業、1951年東京大学医学博士[3]。1952年東京大学伝染病研究所助教授、1959年教授、1966年医学部教授、1982年定年退官、名誉教授、東京都臨床医学総合研究所所長、東京薬科大学教授、同学長、同名誉教授。2002年7月8日〜2011年3月31日微生物化学研究会会長。
1974年朝日賞[4]、1976年日本学士院賞受賞、1987年学士院会員。1991年勲二等瑞宝章[5][6]、2014年文化功労者。正四位[7][8]。
著書
編集- 『糖脂質物語』講談社学術文庫 1981
- 『新未知への群像 科学者が語る自伝』週刊科学新聞 2007
共編著
編集- 『脂質化学』舟橋三郎,原一郎共編 共立出版、1958年 『脂質』1970
- 『医化学実験法講座 第1巻 生体構成成分』編 中山書店 1971-72
- 『生化学実験講座 3 脂質の化学』野島庄七、鈴木旺,山科郁男共編 東京化学同人 1974-76
- 『生化学実験講座 9-10 糖質の代謝』野島庄七,鈴木旺,山科郁男共編 東京化学同人 1975
- 『生化学辞典 第3版』今堀和友共監修 井上圭三,鈴木紘一,豊島聡,星元紀,大島泰郎,脊山洋右,畠中寛,渡辺公綱共編 東京化学同人 1998
- 『生化学辞典 第4版』今堀和友共監修 大島泰郎,鈴木紘一,脊山洋右,新井洋由,石浦章一,大隈良典,岸本健雄,正木春彦,山本一夫編 東京化学同人 2007
翻訳
編集- Morris Kates『脂質研究法』斎藤国彦,林陽共訳 東京化学同人 生化学実験法 1975
- マクギルベリー『生化学 機能の本質的理解のために』監訳 広川書店 1975-76
- カールソン ほか『病態生化学』石塚稲夫共訳 朝倉書店 1979
参考資料
編集- 『百年の逸材 仙台二高創立100周年記念』 中島信吾・青山史朗共著 東京アドコンサルタント株式会社 2000
- 『スフィンクスの謎 山川民夫と糖脂質研究の世界』 スフィンクスの謎 山川民夫と糖脂質研究の世界発行記念会 2019
論文
編集脚注
編集- ^ “山川民夫”. 日本学士院. 2016年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月3日閲覧。
- ^ “神津仁の名論卓説|高齢医学医会主催の区民シンポジウムが出来るまで(1)|e-doctor”. 2023年11月17日閲覧。
- ^ 論文、「動物体内に於ける枝鎖脂肪酸の運命」;博士論文書誌データベース
- ^ “朝日賞 1971-2000年度”. 朝日新聞社. 2022年9月12日閲覧。
- ^ 『現代日本人名録』2002
- ^ 「秋の叙勲 勲三等以上および在外邦人、帰化邦人、在日外国人、外国人の受章者」『読売新聞』1991年11月3日朝刊
- ^ 「叙位叙勲」『読売新聞』2018年11月3日朝刊
- ^ 『官報』7387号、平成30年11月12日